歴代志略下

第一章

1ダビデの()ソロモン(かた)くその(くに)にたてりその(かみ)ヱホバこれとともに(いま)して(これ)(はなは)(おほい)ならしめたまひき 2(ここ)にソロモン、イスラエルの一切(すべて)人々(ひとびと)すなはち(せん)(にん)(かしら)(ひやく)(にん)(かしら)裁判人(さばきびと)ならびにイスラエルの全地(ぜんち)(すべて)牧伯等(つかさたち)宗家(そうけ)(ちやう)などに(つぐ)(ところ)あり 3(しか)してソロモンおよび(ぜん)會衆(くわいしう)ともにギベオンなる崇邱(たかきところ)(ゆけ)りヱホバの(しもべ)モーセが荒野(あれの)にて(つく)りたる(かみ)集會(しふくわい)幕屋(まくや)かしこにあればなり 4されど(かみ)契約(けいやく)(はこ)はダビデすでにキリアテヤリムよりこれが(ため)(そな)へたる(ところ)(たづさ)(のぼ)れりダビデ(さき)にヱルサレムにて(これ)(ため)幕屋(まくや)(はり)まうけたりき 5またホルの()ウリの()なるベザレルが(つく)りたる(あかがね)(だん)彼處(かしこ)においてヱホバの幕屋(まくや)(まへ)にありソロモンおよび會衆(くわいしう)これに()きて(もと)6(すなは)ちソロモン彼處(かしこ)(のぼ)りゆき集會(しふくわい)幕屋(まくや)(うち)にあるヱホバの(まへ)なる(あかがね)(だん)()燔祭(はんさい)(せん)(その)(うへ)(ささ)げたり 7その()(かみ)ソロモンに(あらは)れてこれに(いひ)たまひけるは(われ)なんぢに(なに)(あた)ふべきか(もと)めよ 8ソロモン(かみ)(まう)しけるは(なんぢ)(わが)(ちち)ダビデに(おほい)なる恩惠(めぐみ)をほどこし(また)(われ)をして(かれ)(かは)りて(わう)とならしめたまへり 9(いま)ヱホバ(かみ)(ねがは)くは(わが)(ちち)ダビデに(のたま)ひし(こと)(かた)うしたまへ()(なんぢ)()(ちり)のごとき衆多(おほく)(たみ)(うへ)(われ)(わう)となしたまへばなり 10()(この)(たみ)(まへ)()(いり)することを()んために(いま)(われ)智慧(ちゑ)智識(ちしき)とを(あた)へたまへ(かく)のごとき(おほい)なる(なんぢ)(たみ)(たれ)(さば)きえんや 11(かみ)ソロモンに(いひ)たまひけるは此事(このこと)なんぢの(こころ)にあり(なんぢ)富有(とみ)をも財寶(たから)をも尊貴(たふとき)をも(なんぢ)(にく)(もの)生命(いのち)をも(もと)めずまた壽長(いのちなが)からんことをも(もと)めず(ただ)智慧(ちゑ)智識(ちしき)とを(おのれ)のためにもとめて()(なんぢ)(わう)となしたる我民(わがたみ)(さば)かんとすれば 12智慧(ちゑ)智識(ちしき)(すで)(なんぢ)(さづ)かれり(われ)また(なんぢ)(さき)王等(わうたち)(いま)()たること(あら)ざる(ほど)富有(とみ)財寳(たから)尊貴(たふとき)とを(なんぢ)(あた)へん(なんぢ)(のち)(もの)もまた(かく)のごときを()ざるべし 13(かく)てソロモンはギベオンの崇邱(たかきところ)()集會(しふくわい)幕屋(まくや)(まへ)()りてヱルサレムに(かへ)りイスラエルを(をさ)めたり 14ソロモン(いくさ)(ぐるま)騎兵(きへい)とを(あつ)めしに戰車(いくさぐるま)(せん)(ひやく)(りやう)騎兵(きへい)(まん)(せん)(にん)ありきソロモンこれを戰車(いくさぐるま)邑々(まちまち)()(また)ヱルサレムにて(わう)(ところ)(おけ)15(わう)(ぎん)(きん)とを(いし)のごとくヱルサレムに(おほ)からしめまた香柏(かうはく)平野(ひらの)(くはの)()のごとく(おほ)からしめたり 16ソロモンの(もて)(むま)(みな)エジプトよりひききたれり(わう)商買(あきうど)一群(ひとむれ)一群(ひとむれ)となして(これ)(とり)いだし(むれ)ごとに價金(あたひ)をはらへり 17エジプトより(とり)いだして(たづさ)(のぼ)戰車(いくさぐるま)(りやう)(ぎん)(ぴやく)(むま)(ぴき)(ひやく)五十なりき(かく)のごとくヘテ(びと)(すべて)王等(わうたち)およびスリアの王等(わうたち)のためにもその()をもて(とり)いだせり

第二章

1(ここ)にソロモン、ヱホバの()のために(ひとつ)(いへ)()てまた(おのれ)(くに)のために(ひとつ)(いへ)(たて)んとし 2ソロモンすなはち()(おふ)べき(もの)萬人(まんにん)(やま)において()(いし)(きる)べき(もの)萬人(まんにん)是等(これら)監督(かんとく)すべき(もの)(ぜん)(ぴやく)(にん)(かぞ)(いだ)せり 3ソロモンまづツロの(わう)ヒラムに(ひと)(つかは)して(いは)しめけるは(なんぢ)はわが(ちち)ダビデにその()むべき(いへ)(たつ)香柏(かうはく)をおくれり()(かれ)になせしごとく(また)(われ)にもせよ 4(いま)(われ)わが(かみ)ヱホバの()のために(ひとつ)(いへ)()(これ)聖別(きよめ)(かれ)(たてま)つり(かれ)(まへ)(かうば)しき(かう)()(つね)供前(そなへ)のパンを(そな)燔祭(はんさい)朝夕(あさゆふ)(ささ)げまた安息日(あんそくにち)月朔(ついたち)ならびに(われ)らの(かみ)ヱホバの節期(せちゑ)などに(ささ)げんとす(これ)はイスラエルの(なが)(おこな)ふべき(こと)なればなり 5(わが)(たつ)(いへ)(おほい)なり()(われ)らの(かみ)(よろづ)(かみ)よりも(おほい)なればなり 6(さり)ながら(てん)(しよ)(てん)(てん)(かれ)(いる)ること(あた)はざれば(たれ)(かれ)のために(いへ)(たつ)ることを()んや(われ)何人(なにびと)ぞや(いかで)(かれ)のために(いへ)(たつ)ることを()(ただ)(かれ)(まへ)(かう)()くためのみ 7(され)()(いま)金銀(きんぎん)(どう)(てつ)細工(さいく)および(むらさき)(あか)(あを)製造(せいざう)(くは)しく雕刻(てうこく)(じゆつ)(たくみ)なる工人(こうじん)一箇(ひとり)(われ)(おく)(わが)(ちち)ダビデが(そな)へおきたるユダとヱルサレムのわが工人(こうじん)とともに操作(はたらか)しめよ 8()(なんぢ)また香柏(かうはく)松木(まつのき)および(びやく)(だん)をレバノンより(われ)におくれ(われ)なんぢの(しもべ)(ども)がレバノンにて()()ることを(よく)するを()るなり(わが)(しもべ)また(なんぢ)(しもべ)(とも)操作(はたらく)べし 9(かく)のごとくして(わが)ために材木(ざいもく)(おほ)(そな)へしめよ()()(たて)んとする(いへ)高大(かうだい)(きは)むる(もの)なるべければなり 10(われ)()()(なんぢ)(しもべ)(つき)(むぎ)(まん)(ごく)(おほ)(むぎ)(まん)(ごく)(さけ)(まん)バテ(あぶら)(まん)バテを(あた)ふべしと 11(ここ)においてツロの(わう)ヒラム(ふみ)をソロモンにおくりて(これ)(こた)へて()ふヱホバその(たみ)(あい)するが(ゆゑ)(なんぢ)をもて(これ)(わう)となせりと 12ヒラムまた(いひ)けるは天地(てんち)造主(つくりぬし)なるイスラエルの(かみ)ヱホバは(ほむ)べきかな(かれ)はダビデ(わう)(かしこ)()(あた)へて(これ)分別(ふんべつ)才智(さいち)とを(さづ)(これ)をしてヱホバのために(いへ)()てまた(おのれ)(くに)のために(いへ)(たつ)ることを()せしむ 12(いま)(われ)わが達人(たつじん)ヒラムといふ才智(さいち)ある工人(こうじん)一人(ひとり)(なんぢ)におくる 14(かれ)はダンの子孫(しそん)たる(をんな)(うめ)(もの)にて(その)(ちち)はツロの(ひと)なるが金銀(きんぎん)(どう)(てつ)(ぼく)(せき)細工(さいく)および(むらさき)(ぬの)(あを)(ぬの)細布(ほそぬの)(あか)(ぬの)織法(おりかた)(くは)しく(また)()各種(もろもおろ)雕刻(てうこく)()奇巧(たくみ)(こら)して(もろもろ)(わざ)をなすなり(され)(かれ)(もち)ひてなんぢの工人(こうじん)および(なんぢ)(ちち)わが(しゆ)ダビデの工人(こうじん)とともに操作(はたらか)しめよ 15(これ)については(わが)(しゆ)(のた)まへる小麥(こむぎ)(おほ)(むぎ)(あぶら)および(さけ)をその(しもべ)(ども)(おく)りたまへ 16(なんぢ)(すべ)(もと)むるごとく(われ)らレバノンより()(きり)いだしこれを(いかだ)にくみて(うみ)よりヨツバにおくるべければ(なんぢ)これをヱルサレムに(はこ)びのぼりたまへと 17ここにおいてソロモンその(ちち)ダビデが核數(かぞへ)しごとくイスラエルの(くに)にをる異邦人(ことくにびと)をことごとく核數(かぞへ)みるに(あは)せて十五(まん)(ぜん)(ぴやく)(にん)ありければ 18その七萬人(まんにん)をもて()()(もの)となし八萬人(まんにん)をもて(やま)にて()(いし)()(もの)となし三(ぜん)(ぴやく)(にん)をもて(たみ)操作(はたら)かしむる監督(かんとく)(しや)となせり

第三章

1ソロモン、ヱルサレムのモリア(やま)にヱホバの(いへ)(たつ)ることを(はじ)彼處(かしこ)はその(ちち)ダビデにヱホバの(あら)はれたまひし(ところ)にて(すなは)ちヱブス(びと)オルナンの(うち)()(うち)にダピデが(そな)へし(ところ)なり 2(これ)(たつ)ることを(はじ)めたるはその治世(ぢせい)の四(ねん)の二(ぐわつ)二日(ふつか)なり 3(かみ)(いへ)(たつ)るためにソロモンの(すゑ)たる(もとゐ)(かく)のごとし(ながさ)六十キユビト(ひろさ)二十キユビト(みな)(いにしへ)(しやく)(した)がふ 4(いへ)(まへ)(らう)(いへ)(ひろさ)にしたがひてその(ながさ)二十キユビトまたその(たかさ)(ひやく)二十キユビトその(うち)純金(じゆんきん)をもて(おほ)5またその(おほ)殿(との)(まつ)()をもて(はり)つめ(よき)(こがね)をもて(これ)(おほ)ひその(うへ)棕櫚(しゆろ)鏈索(くさり)(かたち)(ほど)こし 6また(はう)(せき)をもてその(いへ)(うるは)しく(かざ)るその(きん)はパルワイムの(きん)なり 7(かれ)また(きん)をもてその(いへ)その(はり)その(しきみ)その(かべ)およびその()(おほ)(かべ)(うへ)にケルビムを(ほり)つく 8また(いと)聖所(きよきところ)(いへ)(つく)りしがその(ながさ)(いへ)(ひろさ)にしたがひて二十キユビトその(ひろさ)も二十キユビト、(よき)(こがね)をもてこれを(おほ)ふその(きん)(ぴやく)タラント 9その(くぎ)(きん)(おもさ)五十シケルまた(うへ)(しつ)(きん)にて(おほ)10また(いと)聖所(きよきところ)(いへ)(うち)(ほり)(ちりば)めたる(ふたつ)のケルビムを(つく)(きん)をこれに(おほ)11そのケルビムの(つばさ)(ながさ)二十キユビト(この)ケルブの(ひとつ)(つばさ)は五キユビトにして(いへ)(かべ)(たつ)しその(ほか)(つばさ)も五キユビトにして()のケルブの(つばさ)(たつ)12また(かの)ケルブの(ひとつ)(つばさ)は五キユビトにして(いへ)(かべ)(たつ)しその(ほか)(つばさ)も五キユビトにして(この)ケルブの(つばさ)(あひ)(まじ)はる 13是等(これら)のケルビムの(つばさ)はその(のび)ひろがること二十キユビト(とも)にその(あし)にて()ちその(かほ)(いへ)()14(かれ)また(あを)(むらさき)(あか)(ぬの)および細布(ほそぬの)をもて障蔽(へだて)(まく)(つく)りケルビムをその(うへ)()15また(いへ)(まへ)(はしら)二本(ふたつ)(つく)るその(たかさ)は三十五キユビトその(いただき)(かしら)は五キユビト 16また()(かざり)(つく)鏈索(くさり)(これ)(めぐ)らしてこれを(はしら)(いただき)(ほど)こし石榴(ざくろ)(ぴやく)をつくりてその鏈索(くさり)(うへ)(ほど)こす 17この(はしら)拝殿(はいでん)(まへ)(たて)一本(ひとつ)(みぎ)一本(ひとつ)(ひだり)()(みぎ)なる(もの)をヤキンと(なづ)(ひだり)なる(もの)をボアズと(なづ)

第四章

1ソロモンまた(あかがね)(だん)(つく)れりその(ながさ)二十キユビト(ひろさ)二十キユビトその(たかさ)十キユビト 2また(うみ)()(つく)れり(この)(ふち)より(かの)(ふち)まで十キユビトにしてその周圍(まはり)(まろ)くその(たかさ)は五キユビトその周圍(まはり)には三十キユビトの(なは)をめぐらすべし 3その(した)には(うし)(かたち)ありてその周圍(まはり)(めぐ)(すなは)ち一キユビトに(とを)(づつ)ありて(うみ)周圍(まはり)(めぐ)れり(この)(うし)(ふた)(ならび)にして(うみ)()(とき)()(つけ)たるなり 4その(うみ)は十二の(うし)(うへ)(たて)りその(みつ)(きた)にむかひ(みつ)西(にし)にむかひ(みつ)(みなみ)にむかひ(みつ)(ひがし)にむかふ(うみ)はその(うへ)にありて(うし)(うしろ)はみな(うち)にむかふ 5その(あつさ)()(はば)その(ふち)百合花(ゆり)(がた)にして(さかづき)(ふち)(ごと)くに(つく)れり(これ)は三千バテを(うけ)()6(かれ)また洗盤(はち)十箇(とを)(つく)りて五箇(いつつ)(みぎ)五箇(いつつ)(ひだり)(すゑ)たり(これ)はものを(あら)(ところ)にして燔祭(はんさい)(しな)をその(なか)にて(そそ)(うみ)祭司(さいし)(その)()(あら)(ところ)なり 7また(きん)燈臺(とうだい)(とを)をその例規(さだめ)(したが)ひて(つく)拝殿(はいでん)(うち)(いつつ)(みぎ)(いつつ)(ひだり)()8また(つくゑ)(とを)(つく)りて拝殿(はいでん)(うち)(いつつ)(みぎ)(いつつ)(ひだり)()(また)(きん)(はち)(ぴやく)(つく)れり 9(かれ)また祭司(さいし)(には)大庭(おほには)および(には)()(つく)(あかがね)をもてその(とびら)(おほ)10(うみ)(ひがし)のかた(みぎ)(かた)(すゑ)(みなみ)(むか)はしむ 11ヒラムまた(なべ)火鏟(じふのう)(はち)とを(つく)れり/(かく)ヒラムはソロモン(わう)のためになせる(かみ)(いへ)(もろもろ)工事(わざ)(をへ)たり 12(すなは)(ふたつ)(はしら)(たま)とその(ふたつ)(はしら)(いただき)(かしら)およびその(はしら)(いただき)なる(かしら)(ふたつ)(たま)(つつ)(ふたつ)網工(あみもの) 13ならびに(その)ふたつの網工(あみもの)(うへ)にほどこす石榴(ざくろ)(ひやく)この石榴(ざくろ)各々(おのおの)網工(あみもの)(うへ)(ふた)(ならび)づつありて(はしら)(いただき)なる(かしら)の二の(たま)(つつ)14また(だい)(つく)(だい)(うへ)洗盤(はち)(つく)れり 15また(ひとつ)(うみ)とその(した)なる十二の(うし) 16および(なべ)火鏟(じふのう)肉叉(にくさし)などヱホバの(いへ)(もろもろ)器具(うつはもの)達人(たつじん)ヒラム ソロモン(わう)(ため)(つく)りたり(これ)みな(みがき)(あかがね)なり 17(わう)ヨルダンの窪地(くぼち)(おい)てスコテとゼレダタの(あひだ)黏土(ねばつち)()にて是等(これら)()させたり 18(かく)のごとくソロモン(これ)らの(もろもろ)器皿(うつはもの)(はなは)(おほ)(つく)りたればその(あかがね)(おもさ)(はか)られざりき 19ソロモン(かみ)(いへ)一切(すべて)器皿(うつはもの)(つく)れり(すなは)(きん)(だん)供前(そなへ)のパンを(のす)(つくゑ) 20また定規(さだめ)のごとく神殿(しんでん)(まへ)にて()をともすべき純金(じゆんきん)燈臺(とうだい)およびその燈盞(ともしびざら) 21その(はな)その燈盞(ともしびざら)その燈鉗(しんかき)是等(これら)(きん)(じゆん)(せい)なる(もの)なり 22また剪刀(はさみ)(はち)(さじ)火盤(ひざら)是等(これら)純金(じゆんきん)なり(また)(いへ)(うち)()すなはち(いと)聖所(きよきところ)()および拝殿(はいでん)()肘鈕(ひじつぼ)(これ)(きん)なり

第五章

1(かく)ソロモンがヱホバの(いへ)のために(なせ)一切(すべて)工事(こうじ)をはれり(ここ)においてソロモンその(ちち)ダビデが奉納(をさめ)たる(もの)なる金銀(きんぎん)および(もろもろ)器皿(うつはもの)(たづさ)へいりて(かみ)(いへ)府庫(くら)(なか)(おけ)2(ここ)にソロモン、ヱホバの契約(けいやく)(はこ)をダビデの(まち)シオンより(かき)のぼらんとてイスラエルの長老(としより)(たち)(すべて)支派(わかれ)(かしら)(たち)イスラエルの子孫(ひとびと)宗家(そうけ)(をさ)をヱルサレムに召集(めしあつ)めければ 3イスラエルの(ひと)みな七(ぐわつ)節筵(いはひ)(あた)りて(わう)(ところ)(あつ)まり 4イスラエルの長老等(としよりたち)みな(いた)りレビ(びと)契約(けいやく)(はこ)(とり)あげ 5その契約(けいやく)(はこ)集會(しふくわい)幕屋(まくや)幕屋(まくや)にありし(もろもろ)(きよき)(うつは)(かき)のぼれり(すなは)祭司(さいし)レビ(びと)これを(かき)のぼりぬ 6(とき)にソロモン(わう)および(かれ)(もと)(あつ)まれるイスラエルの會衆(くわいしう)契約(けいやく)(はこ)(まへ)にありて(ひつじ)(うし)(ささ)げたりしがその(かず)(おほ)くして(しる)すことも(かぞ)ふることも(あた)はざりき 7かくて祭司(さいし)(たち)ヱホバの契約(けいやく)(はこ)をその(ところ)(かき)いれたり(すなは)(いへ)神殿(しんでん)なる(いと)(きよき)(ところ)(うち)のケルビムの(つばさ)(した)(かき)いりぬ 8ケルビムは(つばさ)契約(けいやく)(はこ)(ところ)(うへ)()べケルビム(うへ)より契約(けいやく)(はこ)とその(さを)(おほ)9(さを)(なが)かりければ(さを)(はし)神殿(しんでん)(まへ)契約(けいやく)(はこ)より()えたり(しか)れども(そと)には()えざりき(それ)今日(こんにち)まで彼處(かしこ)にあり 10契約(けいやく)(はこ)(うち)には(ふた)(ひら)(いた)(ほか)(なに)もあらず(これ)はイスラエルの子孫(ひとびと)のエジプトより(いで)たる(とき)ヱホバが(かれ)らと契約(けいやく)(むす)びたまへる(とき)にモーセがホレブにて(をさ)めたる(もの)なり 11(かく)祭司(さいし)(たち)聖所(せいじよ)より(いで)たり(ここ)にありし祭司(さいし)はみな()(きよ)めその班列(くみ)によらずして職務(つとめ)をなせり 12またレビ(びと)謳歌者(うたうたふもの)すなはちアサフ、ヘマン、ヱドトン(およ)(かれ)らの子等(こども)兄弟(きやうだい)(たち)はみな細布(ほそぬの)(まと)鐃鈸(ねうはち)(しつ)(こと)とを(とり)(だん)(ひがし)(たて)りまた祭司(さいし)百二十(にん)(かれ)らとともにありて喇叭(らつぱ)(ふけ)13喇叭(らつぱ)()(もの)謳歌者(うたうたふもの)とは一人(ひとり)のごとくに(こゑ)(ひとし)うしてヱホバを(ほめ)かつ(たた)へたりしが(かれ)喇叭(らつぱ)鐃鈸(ねうはち)(など)樂器(がくき)をもちて(こゑ)をふりたて(よい)かなヱホバその矜憫(あはれみ)世々(よよ)(かぎり)なしと(いひ)てヱホバを(ほめ)ける(とき)(くも)その(いへ)すなはちヱホバの(いへ)(みて)14祭司(さいし)(くも)(ゆゑ)をもて(たち)奉事(つとめ)をなすことを()ざりきヱホバの榮光(えいくわう)(かみ)(いへ)(みち)たればなり

第六章

1(ここ)においてソロモン(いひ)けるはヱホバは(あつ)(くも)(うち)(をら)んと(いひ)たまひしが 2(われ)(なんぢ)のために()むべき(いへ)永久(とこしなへ)(をる)べき(ところ)(たて)たりと 3(しか)して(わう)その(かほ)をふりむけてイスラエルの(ぜん)會衆(くわいしう)(しゆく)せり(とき)にイスラエルの會衆(くわいしう)(みな)(たち)をれり 4(かれ)いひけるはイスラエルの(かみ)ヱホバは(ほむ)べき(かな)ヱホバはその(くち)をもて(わが)(ちち)ダビデに()ひその()をもて(これ)(なし)とげたまへり 5(すなは)(いひ)たまひけらく(われ)はわが(たみ)をエジプトの()より(みちび)(いだ)せし()より(わが)()(おく)べき(いへ)(たて)しめんためにイスラエルの(もろもろ)支派(わかれ)(うち)より(いづれ)(まち)をも(えら)みしこと()(また)何人(なにびと)をも(えら)みて我民(わがたみ)イスラエルの(きみ)となせしこと()6(ただ)(われ)はわが()()くためにヱルサレムを(えら)みまた我民(わがたみ)イスラエルを(をさ)めしむるためにダビデを(えら)めり 7(それ)イスラエルの(かみ)ヱホバの()のために(いへ)(たつ)ることは(わが)(ちち)ダビデの(こころ)にありき 8(しか)るにヱホバわが(ちち)ダビデに(いひ)たまひけるは(わが)()のために(いへ)(たつ)ること(なんぢ)(こころ)にあり(なんぢ)(こころ)にこの(こと)あるは()9(しか)れども(なんぢ)はその(いへ)(たつ)べからず(なんぢ)(こし)より(いづ)(なんぢ)()その(ひと)わが()のために(いへ)(たつ)べしと 10(しか)してヱホバその(いひ)たまひし(ことば)をおこなひたまへり(すなは)(われ)わが(ちち)ダビデに(かは)りて()ちヱホバの(いひ)たまひしごとくイスラエルの(くらゐ)()しイスラエルの(かみ)ヱホバの()のために(いへ)()11その(うち)にヱホバがイスラエルの子孫(しそん)になしたまひし契約(けいやく)(いる)(はこ)ををさめたりと 12ソロモン、イスラエルの(ぜん)會衆(くわいしう)(まへ)にてヱホバの(だん)(まへ)(たち)てその()()13ソロモンさきに(ながさ)五キユビト(ひろさ)五キユビト(たかさ)三キユビトの(あかがね)(だい)(つく)りてこれを(には)眞中(まんなか)(すゑ)おきたりしが(すなは)ちその(うへ)()ちイスラエルの(ぜん)會衆(くわいしう)(まへ)にて(ひざ)をかがめ(その)()(てん)(のべ)14(いひ)けるはイスラエルの(かみ)ヱホバ(てん)にも()にも(なんぢ)のごとき(かみ)なし(なんぢ)契約(けいやく)(たも)ちたまひ(こころ)(まつた)うして(なんぢ)(まへ)(あゆ)むところの(なんぢ)(しもべ)(ども)恩惠(めぐみ)(ほど)こしたまふ 15(なんぢ)(なんぢ)(しもべ)わが(ちち)ダビデにのたまひし(ところ)(たも)ちたまへり(なんぢ)(くち)をもて()()をもて成就(なしとげ)たまへること今日(こんにち)のごとし 16イスラエルの(かみ)ヱホバよ(され)(なんぢ)(しもべ)わが(ちち)ダビデに(かた)りて()(なんぢ)子孫(しそん)その(みち)(つつし)みて(なんぢ)がわが(まへ)(あゆ)めるごとくに(わが)律法(おきて)にあゆまばイスラエルの(くらゐ)()する(ひと)わが(まへ)にて(なんぢ)(かく)ること(なか)るべしと(いひ)たまひし(こと)をダビデのために(たも)ちたまへ 17(され)ばイスラエルの(かみ)ヱホバよ(なんぢ)(しもべ)ダビデに(いひ)たまへるなんぢの(ことば)效驗(しるし)あらしめたまへ 18(ただ)(かみ)(はた)して()(うへ)(ひと)とともに()たまふや(それ)(てん)(しよ)(てん)(てん)(なんぢ)(いる)るに(たら)(まし)()(たて)たる(この)(いへ)をや 19(しか)れども(わが)(かみ)ヱホバよ(しもべ)祈祷(いのり)懇願(ねがひ)をかへりみて(しもべ)(いま)(なんぢ)(まへ)(いの)るその號呼(よばはり)祈祷(いのり)(きき)たまへ 20(ねがは)くは(なんぢ)()(よる)(ひる)(この)(いへ)(うへ)(すなは)(なんぢ)(その)()(おか)んと(いひ)たまへる(ところ)(うへ)(ひら)きたまへ(ねがは)くは(しもべ)がこの(ところ)にむかひて(いの)らん祈祷(いのり)(きき)たまへ 21(ねがは)くは(しもべ)(なんぢ)(たみ)イスラエルがこの(ところ)にむかひて(いの)(とき)にその懇願(ねがひ)(きき)たまへ()(なんぢ)住處(すみか)なる(てん)より()(きき)(ゆる)したまへ 22(ひと)その隣人(となりびと)にむかひて(つみ)(をか)せることありてその(ひと)(ちかひ)をもて(ちか)ふことを(もと)められんに()(きた)りてこの(いへ)において(なんぢ)(だん)(まへ)(ちか)ひなば 23(なんぢ)(てん)より(きき)(おこな)(なんぢ)(しもべ)()(さば)(あし)(もの)返報(むくい)をなしてその(みち)をその(かうべ)()義者(ただしきもの)()としてその()にしたがひて(これ)(あしら)ひたまへ 24(なんぢ)(たみ)イスラエルなんぢに(つみ)(をか)したるがために(てき)(まへ)(やぶ)れんに(もし)なんぢに(かへ)りて(なんぢ)()(あが)(この)(いへ)にて(なんぢ)(まへ)(いの)(ねが)ひなば 25(なんぢ)(てん)より(きき)(なんぢ)(たみ)イスラエルの(つみ)(ゆる)(なんぢ)彼等(かれら)とその先祖(せんぞ)(あた)へし()彼等(かれら)(かへ)らしめたまへ 26(かれ)らが(なんぢ)(つみ)(をか)したるがために(てん)(とぢ)(あめ)なからんに(かれ)(もし)この(ところ)にむかひて(いの)(なんぢ)()(あが)(なんぢ)(かれ)らを(くる)しめたまふ(とき)にその(つみ)(はな)れなば 27(なんぢ)(てん)より()きて(なんぢ)(しもべ)()なんぢの(たみ)イスラエルの(つみ)(ゆる)したまへ(なんぢ)(すで)にかれらにその(あゆ)むべき(よき)(みち)(をし)へたまへり(なんぢ)(たみ)(あた)へて產業(さんげふ)となさしめたまひし(なんぢ)()(あめ)(くだ)したまへ 28(もし)くは(くに)饑饉(ききん)あるか(もし)くは疫病(えきびやう)枯死(ふけ)朽腐(くさり)蟊賊(おほねむし)稲蠹(いなむし)あるか(もし)くは(その)(てき)かれらをその(くに)(まち)(かこ)(など)如何(いか)なる災禍(わざはひ)如何(いか)なる疾病(やまひ)あるとも 29もし一人(ひとり)(あるひ)(なんぢ)(たみ)イスラエルみな各々(おのおの)おのれの災禍(わざはひ)憂患(うれへ)(しり)てこの(いへ)にむかひて()(のべ)なば如何(いか)なる祈祷(いのり)如何(いか)なる懇願(ねがひ)をなすとも 30(なんぢ)住處(すまひどころ)なる(てん)より(きき)(ゆる)各々(おのおの)(ひと)にその(こころ)(しり)たまふごとくその道々(みちみち)にしたがひて(むく)いたまへ()(なんぢ)のみ人々(ひとびと)(こころ)(しり)たまへばなり 31(なんぢ)かく(かれ)らをして(なんぢ)(かれ)らの先祖(せんぞ)(あた)へたまへる()()()(あひだ)つねに(なんぢ)(おそ)れしめ(なんぢ)(みち)(あゆ)ましめたまへ 32(かつ)(なんぢ)(たみ)イスラエルの(もの)にあらずして(なんぢ)(おほい)なる()(つよ)()(のべ)たる(うで)とのために(とほ)(くに)より(きた)れる異邦人(ことくにびと)においてもまた(もし)(きた)りてこの(いへ)にむかひて(いの)らば 33(なんぢ)住處(すみか)なる(てん)より()(すべ)異邦人(ことくにびと)(なんぢ)(よび)もとむるごとく(なし)たまへ(なんぢ)かく()(すべて)(たみ)をして(なんぢ)()()らしめ(なんぢ)(たみ)イスラエルの(なす)ごとくに(なんぢ)(おそ)れしめ(また)わが(たて)たる(この)(いへ)(なんぢ)()をもて(となへ)らるるといふことを(しら)しめたまへ 34(なんぢ)(たみ)その(てき)(たたか)はんとて(なんぢ)(つか)はしたまふ(みち)(すす)める(とき)もし(なんぢ)(えら)びたまへるこの(まち)およびわが(なんぢ)()のために(たて)たる(いへ)にむかひて(なんぢ)(いの)らば 35(なんぢ)(てん)より(かれ)らの祈祷(いのり)懇願(ねがひ)(きき)(かれ)らを(たす)けたまへ 36(ひと)(つみ)(をか)さざる(もの)なければ(かれ)(なんぢ)(つみ)(をか)すことありて(なんぢ)かれらを(いか)(かれ)らをその(てき)(わた)したまひて(てき)かれらを(とりこ)として(とほ)()または(ちか)()(ひき)ゆかん(とき) 37(かれ)らその(とらは)れゆきし()において(みづか)(こころ)(さと)るところあり(その)俘擄(とらはれ)()において(ひるが)へりて(なんぢ)(いの)(われ)らは(つみ)(をか)(もと)れる(こと)()(あし)(こと)(おこな)ひたりと()38その(とら)へゆかれし俘擄(とらはれ)()にて一心(いつしん)一念(いちねん)(なんぢ)(たち)(かへ)(なんぢ)がその先祖(せんぞ)(あた)へたまへる()にむかひ(なんぢ)(えら)びたまへる(まち)()(なんぢ)()のために(たて)たる(いへ)にむかひて(いの)らば 39(なんぢ)住處(すみか)なる(てん)より(かれ)らの祈祷(いのり)懇願(ねがひ)(きき)(かれ)らを(たす)(なんぢ)(たみ)(なんぢ)にむかひて(つみ)(をか)したるを(ゆる)したまへ 40(され)(わが)(かみ)(ねがは)くは此處(このところ)にて()祈祷(いのり)(なんぢ)()(ひら)(みみ)(かた)むけたまヘ 41ヱホバ(かみ)(いま)(なんぢ)および(なんぢ)(ちから)ある契約(けいやく)(はこ)(たち)(なんぢ)安居(あんきよ)(ところ)にいりたまへヱホバ(かみ)(ねがは)くは(なんぢ)祭司(さいし)(ども)拯救(すくひ)(ころも)(まと)はせ(なんぢ)聖徒(せいと)(たち)恩惠(めぐみ)(よろ)こばせたまヘ 42ヱホバ(かみ)(なんぢ)(あぶら)そそぎし(もの)(かほ)(しり)ぞけたまふ(なか)(なんぢ)(しもべ)ダビデの(とく)(かう)記念(おもひ)たまへ

第七章

1ソロモン(いの)ることを(をへ)(とき)(てん)より()くだりて燔祭(はんさい)犠牲(いけにへ)とを()きヱホバの榮光(えいくわう)その(いへ)(みて)2ヱホバの榮光(えいくわう)ヱホバの(いへ)(みち)しに(より)祭司(さいし)はヱホバの(いへ)(いる)ことを()ざりき 3イスラエルの子孫(ひとびと)(みな)()(くだ)れるを()またヱホバの榮光(えいくわう)のその(いへ)にのぞめるを()(しき)(いし)(うへ)にて()俯伏(ひれふし)(はい)しヱホバを(ほめ)(いへ)(よい)かなヱホバその恩惠(めぐみ)世々(よよ)(かぎり)なしと 4(かく)(わう)および(たみ)みなヱホバの(まへ)犠牲(いけにへ)(ささ)5ソロモン(わう)(ささ)げたる犠牲(いけにへ)(うし)(まん)(せん)(ひつじ)十二(まん)(かく)(わう)(たみ)みな(かみ)(いへ)(ひら)けり 6祭司(さいし)(たち)てその(つとめ)をなしレビ(びと)はヱホバの樂器(がくき)(とり)()(その)樂器(がくき)はダビデ(わう)(かれ)らの()によりて讃美(さんび)をなすに(あた)(みづか)(つく)りてヱホバの恩惠(めぐみ)世々(よよ)(かぎり)なしと(たた)へしめし(もの)なり祭司(さいし)(かれ)らの(まへ)にありて喇叭(らつぱ)()きイスラエルの(ひと)(みな)(たち)をる 7ソロモンまたヱホバの(いへ)(まへ)なる(には)(なか)(きよ)其處(そこ)にて燔祭(はんさい)酬恩祭(しうおんさい)(あぶら)とを(ささ)げたり()はソロモンの(つく)れる(あかがね)(だん)その燔祭(はんさい)素祭(そさい)(あぶら)とを(うく)るに(たら)ざりしが(ゆゑ)なり 8その(とき)ソロモン七日(なぬか)(あひだ)節筵(いはひ)をなしけるがイスラエル全國(ぜんこく)人々(ひとびと)すなはちハマテの(いり)(くち)よりエジプトの(かは)までの人々(ひとびと)あつまりて(かれ)とともにあり(その)(くわい)はなはだ(おほい)なりき 9かくて第八日(やうかめ)(せい)(くわい)(ひら)けり(かれ)らは七日(なぬか)のあひだ(だん)奉納(をさめ)(れい)をおこなひまた七日(なぬか)のあひだ節筵(いはひ)(まも)りけるが 10(ぐわつ)の二十三(にち)にいたりてソロモン(たみ)をその(てん)(まく)(かへ)せり(みな)ヱホバがダビデ、ソロモンおよびその(たみ)イスラエルに(ほど)こしたまひし恩惠(めぐみ)のために(よろ)こび(かつ)(こころ)(たの)しみて(され)11ソロモン、ヱホバの(いへ)(わう)(いへ)とを(つくり)()へヱホバの(いへ)(おのれ)(いへ)とにつきて(なさ)んと(こころ)(おも)ひし(こと)(ことごと)成就(なしとげ)たり 12(とき)にヱホバ(よる)ソロモンに(あらは)れて(これ)(いひ)たまひけるは(われ)すでに(なんぢ)祈祷(いのり)()きまた此處(このところ)をわがために(えら)びて犠牲(いけにへ)(ささ)ぐる(いへ)となす 13(われ)(てん)(とぢ)(あめ)なからしめ(また)蟊賊(おほねむし)(めい)じて()(もの)(くら)はしめ(また)疫病(えきびやう)我民(わがたみ)(なか)におくらんに 14(わが)()をもて(となへ)らるる我民(わがたみ)もし(みづか)(ひく)くし(いの)りてわが(かほ)(もと)めその(あし)(みち)(はな)れなば(われ)(てん)より(きき)てその(つみ)(ゆる)しその()(いや)さん 15(いま)より(われ)この(ところ)祈祷(いのり)()(ひら)(みみ)(かた)むけん 16(いま)(われ)すでに(この)(いへ)(えら)びかつ聖別(きよ)(わが)()(なが)(ここ)にあるべしまた(わが)()もわが(こころ)(つね)(ここ)にあるべし 17(なんぢ)もし(なんぢ)(ちち)ダビデの(あゆ)みしごとく(わが)(まへ)(あゆ)()(なんぢ)(めい)じたるごとく(すべ)(おこな)ひてわが法度(のり)律例(おきて)(まも)らば 18(われ)(なんぢ)(ちち)ダビデに契約(けいやく)してイスラエルを(をさ)むる(ひと)(なんぢ)(かく)ること(なか)るべしと(いひ)しごとく(なんぢ)(くに)(くらゐ)(かた)うすべし 19(され)(なんぢ)(もし)ひるがへり()(なんぢ)らの(まへ)(おき)たる法度(のり)誡命(いましめ)()(ゆき)(ほか)神々(かみがみ)(つか)へかつ(これ)(をが)まば 20(われ)かれらを()(あた)へたる()より(ぬき)さるべし(また)(わが)()のために()聖別(きよめ)たる(この)(いへ)(われ)これを(わが)(まへ)より投棄(なげすて)萬國(ばんこく)(うち)諺語(ことわざ)となり嘲笑(あざけり)とならしめん 21(かつ)(また)この(いへ)(たか)くあれども(つひ)にはその(かたはら)(すぐ)(もの)(みな)これに(おどろ)きて(いは)んヱホバ何故(なにゆゑ)此地(このち)(この)(いへ)(かく)なしたるやと 22(ひと)これに(こた)へて(いは)(かれ)(おのれ)先祖(せんぞ)をエジプトの()より(みちび)(いだ)ししその(かみ)ヱホバを(すて)(ほか)神々(かみがみ)(つき)(した)がひ(これ)(をが)(これ)(つか)へしによりてなりヱホバ(これ)がためにこの(もろもろ)災禍(わざはひ)(かれ)らに(くだ)せりと

第八章

1ソロモン二十(ねん)()てヱホバの(いへ)(おのれ)(いへ)(たて)をはりけるが 2ヒラム(まち)幾何(いくばく)をソロモンに(かへ)しければソロモンまた(これ)(たて)なほしイスラエルの子孫(ひとびと)をしてその(うち)(すま)しむ 3ソロモンまたハマテゾバに(ゆき)(これ)(かて)4(かれ)また曠野(あれの)のタデモルを()てハマテの(もろもろ)府庫(くら)(まち)()5また(かみ)ベテホロンおよび(しも)ベテホロンを()(これ)堅固(けんご)(まち)にして石垣(いしがき)あり(もん)あり關木(くわんのき)あり 6ソロモンまたバアラテとおのが(もて)府庫(くら)邑々(まちまち)戰車(いくさぐるま)(すべて)邑々(まちまち)騎兵(きへい)邑々(まちまち)ならびにそのエルサレム、レバノンおよび(おの)(をさ)むるところの全地(ぜんち)(たて)んと(のぞ)みし(もの)(ことごと)()7(すべ)てイスラエルの子孫(しそん)にあらざるヘテ(びと)アモリ(びと)ペリジ(ひと)ヒビ(ひと)ヱブス(ひと)(のこ)れる(もの) 8その()にありて(かれ)らの(あと)(のこ)れるその子孫(しそん)(すなは)ちイスラエルの子孫(ひとびと)(ほろ)ぼし(つく)さざりし(たみ)はソロモンこれを使役(しえき)して今日(こんにち)にいたる 9(しか)れどもイスラエルの子孫(ひとびと)をばソロモン一人(ひとり)奴隸(どれい)となして(その)工事(こうじ)使(つか)ふことをせざりき(かれ)らは軍人(いくさびと)となり軍旅(ぐんりよ)(かしら)となり戰車(いくさぐるま)騎兵(きへい)(かしら)となれり 10ソロモン(わう)有司(つかさびと)(をさ)は二(ひやく)五十(にん)ありて(たみ)()11ソロモン、パロの(むすめ)をダビデの(まち)より(たづさ)へのぼりて(さき)にこれがために(たて)おきたる(いへ)にいたる(かれ)すなはち(いへ)(わが)(つま)はイスラエルの(わう)ダビデの(いへ)(をる)べからずヱホバの契約(けいやく)(はこ)のいたれる(ところ)(みな)(きよ)ければなりと 12(ここ)にソロモン(さき)(らう)(まへ)(きづけ)きおきたるヱホバの(だん)(うへ)にてヱホバに燔祭(はんさい)(ささ)ぐることをせり 13(すなは)ちモーセの命令(めいれい)にしたがひて(まい)(にち)(れい)のごとくに(これ)(ささ)安息日(あんそくにち)月朔(ついたち)および(とし)三次(みたび)節會(せちゑ)すなはち(たね)いれぬパンの(いはひ)(なな)(まはり)(いはひ)結茅節(かりほずまひのいはひ)とに(これ)(ささ)14ソロモンその(ちち)ダビデの(さだ)めたる(ところ)にしたがひて祭司(さいし)班列(くみ)(さだ)めてその(しよく)(にん)(また)レビ(びと)をその勤務(つとめ)(にん)じて日々(ひごと)(れい)のごとく祭司(さいし)(まへ)にて頌讃(たたへごと)をなし奉事(つとめ)をなさしめ(また)(もん)(まも)(もの)をしてその班列(くみ)にしたがひて(しよ)(もん)(まも)らしむ(かみ)(ひと)ダビデの(めい)ぜしところ(かく)(ごと)くなりければなり 15祭司(さいし)とレビ(びと)(もろもろ)(こと)につきまた府庫(くら)(こと)につきて(わう)(めい)ぜられたる(ところ)(たがは)ざりき 16ソロモンはヱホバの(いへ)(もとゐ)(すう)()までにその工事(こうじ)準備(そなへ)をことごとく()しおきて(つひ)(これ)(なし)をへたればヱホバの(いへ)(ぜん)()せり 17(ここ)にソロモン、ヱドムの()海邊(うみべ)にあるエジオンゲベルおよびエロテに(ゆけ)18(とき)にヒラムその(しもべ)(ども)()(より)(ふね)(かれ)(おく)りまた(うみ)(こと)()(しもべ)(ども)(おく)りけるが彼等(かれら)すなはちソロモンの(しもべ)とともにオフルに(ゆき)彼處(かしこ)より(きん)(ひやく)五十タラントを(とり)てソロモン(わう)(もと)(たづさ)(きた)れり

第九章

1(ここ)にシバの女王(によわう)ソロモンの風聞(うはさ)(きき)および難問(なんもん)をもてソロモンを(こころ)みんとて(はなは)衆多(おほく)部從(ともまはり)をしたがへ香物(かうもつ)夥多(おびただし)(きん)(はう)(せき)とを駱駝(らくだ)(おは)せてヱルサレムに(きた)りソロモンの(もと)にいたりてその(こころ)にある(ところ)をことごとく(これ)(のべ)けるに 2ソロモンこれが(とひ)(ことごと)(こた)へたりソロモンの(しら)ずして(こた)へざる(こと)(なか)りき 3シバの女王(によわう)ソロモンの智慧(ちゑ)とその(たて)たる(いへ)() 4またその(せき)食物(くひもの)とその(しよ)(しん)列坐(なみゐ)(さま)とその侍臣(そばづかへ)伺候(たちをる)(さま)(かれ)らの衣服(ころも)およびその酒人(さかびと)とその衣服(ころも)ならびに(かれ)がヱホバの(いへ)(のぼ)りゆく(のぼり)(みち)(みる)におよびて(まつた)くその()(うば)はれたり 5(ここ)において(かれ)(わう)(いひ)けるは()自己(おのれ)(くに)にて(なんぢ)行爲(わざ)(なんぢ)智慧(ちゑ)とにつきて(きき)およびたる(ことば)眞實(まこと)なりき 6(しか)るに(われ)(きた)りて()()るまではその(ことば)(しん)ぜざりしが(いま)(みれ)(なんぢ)智慧(ちゑ)(おほい)なる(こと)()(きき)たるはその半分(なかば)にも(およ)ばざりき(なんぢ)()(きき)たる風聞(うはさ)(まさ)れり 7(なんぢ)人々(ひとびと)幸福(さいはひ)なるかな(なんぢ)(まへ)(つね)(たち)(なんぢ)智慧(ちゑ)(きけ)(この)なんぢの臣僕(しもべ)(たち)幸福(さいはひ)なるかな 8(なんぢ)(かみ)ヱホバは(ほむ)べき(かな)(かれ)なんぢを(よろ)こびてその(くらゐ)(のぼ)らせ(なんぢ)(かみ)ヱホバの(ため)(なんぢ)(わう)となしたまへり(なんぢ)(かみ)イスラエルを(あい)して(なが)(これ)(かた)うせんとするが(ゆゑ)(なんぢ)(これ)(わう)となして公平(こうへい)正義(せいぎ)(おこな)はせたまふなりと 9すなはち(きん)(ひやく)二十タラントおよび莫大(ばくだい)香物(かうもつ)(はう)(せき)とを(わう)(おく)れりシバの女王(によわう)がソロモン(わう)(おく)りたるが(ごと)香物(かうもつ)(いま)(かつ)(あら)ざりしなり 10(かのオフルより(きん)(とり)きたりしヒラムの臣僕(しもべ)とソロモンの臣僕(しもべ)(たち)また白檀(びやくだんの)()(はう)(せき)とをも(たづ)さへいたりければ 11(わう)その白檀(びやくだんの)()をもてヱホバの(いへ)(わう)(みや)とに段階(だんかい)(つく)りまた謳歌者(うたうたふもの)のために(こと)(しつ)とを(つく)れり(これ)より(まへ)には(かく)のごとき(もの)ユダの()(みえ)しこと(なか)りき) 12ソロモン(わう)シバの女王(によわう)(もの)(おく)りてその(たづさ)へきたれる(ところ)(むく)いたるが(うへ)にまた(これ)(のぞみ)にまかせて(すべ)てその(もと)むる(もの)(あた)へたり(かく)(かれ)はその臣僕(しもべ)とともに(さり)てその(くに)(かへ)りぬ 13(ねん)にソロモンの(ところ)(きた)れる(きん)重量(めかた)は六(ぴやく)六十六タラントなり 14この(ほか)にまた商賣(あきうど)および商旅(たびあきうど)(たづさ)へきたる(もの)ありアラビアの一切(すべて)王等(わうたち)および(くに)知事(つかさ)(たち)もまた金銀(きんぎん)をソロモンに(たづさ)(いた)れり 15ソロモン(わう)(のべ)(きん)大楯(おほだて)(ひやく)(つく)れりその大楯(おほだて)(まい)には(のべ)(きん)(ぴやく)シケルを(もち)16また(のべ)(きん)()(だて)(びやく)(つく)れり(その)()(だて)(まい)には(きん)(びやく)シケルを(もち)(わう)これらをレバノン(もり)(いへ)(おけ)17(わう)また象牙(ざうげ)をもて(おほい)なる寳座(くらゐ)(ひとつ)(つく)純金(じゆんきん)をもて(これ)(おほ)へり 18その寳座(くらゐ)には(むつ)階級(きだ)あり(また)(きん)(あし)(だい)ありて(とも)にその寳座(くらゐ)(つら)なりその()する(ところ)此旁(こなた)彼旁(かなた)按手(てかけ)ありて按手(てかけ)(わき)二頭(ふたつ)獅子(しし)(たち)をり 19その(むつ)階級(きだ)に十二の獅子(しし)ありて此旁(こなた)彼旁(かなた)(たて)(かく)のごとき(もの)(つく)れる(くに)(いま)(かつ)(あら)ざりしなり 20ソロモン(わう)(もち)ゐる飮料(のみもの)(うつは)(みな)(きん)なりまたレバノン(もり)(いへ)(うつは)もことごとく精金(せいきん)なり(ぎん)はソロモンの()には(なに)とも(かぞへ)ざりしなり 21()(わう)(ふね)ヒラムの(しもべ)(のせ)てタルシシに()き三(ねん)(ごと)一回(ひとたび)その(ふね)タルシシより金銀(きんぎん)象牙(ざうげ)(さる)および孔雀(くじやく)(のせ)(きた)りたればたり 22ソロモン(わう)(てん)()諸王(しよわう)(まさ)りて富有(とみ)智慧(ちゑ)とをもちたれば 23(てん)()諸王(しよわう)みな(かみ)がソロモンの(こころ)(さづ)けたまへる智慧(ちゑ)(きか)んとてソロモンの(かほ)()んことを(もと)24各々(おのおの)その禮物(れいもつ)(たづ)さへ(きた)(すなは)(ぎん)(うつは)(きん)(うつは)衣服(ころも)甲冑(よろひ)香物(かうもつ)(むま)()など年々(としどし)定分(さだまり)ありき 25ソロモン戰車(いくさぐるま)(むま)(せん)(きう)騎兵(きへい)(まん)(せん)あり(わう)これを戰車(いくさぐるま)邑々(まちまち)()きまたヱルサレムにて自己(おのれ)(ところ)(おけ)26(かれ)(かは)よりペリシテの()とエジプトの(さかひ)までの諸王(しよわう)統治(すべをさ)めたり 27(わう)(ぎん)(いし)のごとくヱルサレムに(おほ)からしめまた香柏(かうはく)平野(ひらの)(くはの)()のごとく(おほ)からしめたり 28また人衆(ひとびと)エジプトなどの諸國(しよこく)より(むま)をソロモンに(ひき)いたれり 29ソロモンのその(ほか)始終(しじう)行爲(わざ)預言者(よげんしや)ナタンの(ふみ)とシロ(びと)アヒヤの預言(よげん)先見者(せんけんしや)イドがネバテの()ヤラベアムにつきて(のべ)たる默旨(もくし)(うち)(しる)さるるにあらずや 30ソロモンはヱルサレムにて四十(ねん)(あひだ)イスラエルの全地(ぜんち)(をさ)めたり 31ソロモンその先祖(せんぞ)(たち)(とも)(ねむ)りてその(ちち)ダビデの(まち)(はうむ)られ(その)()レハベアムこれに(かは)りて(わう)となれり

第十章

1(ここ)にレハベアム、シケムに(ゆけ)()はイスラエルみな(かれ)(わう)となさんとてシケムに(いた)りたればたり 2ネバテの()ヤラベアムはさきにソロモン(わう)(かほ)(さけ)てエジプトに(のが)(をり)しがこのことを(きき)てエジプトより(かへ)れり 3人衆(ひとびと)(ひと)(つか)はして(これ)(まね)きたるなり(かく)てヤラベアムとイスラエルの(ひと)みな(きた)りてレハベアムに(かた)りて(いひ)けるは 4(なんぢ)(ちち)(われ)らの(くびき)(くる)しくせり(され)(なんぢ)(いま)(なんぢ)(ちち)(くる)しき(つとめ)とその(われ)らに(かう)むらせたる(おも)(くびき)(かろ)くしたまへ(さす)れば我儕(われら)なんぢに(つか)へん 5レハベアムかれらに(いひ)けるは(なんぢ)三日(みつか)()(ふたた)(われ)(きた)れと(たみ)すなはち(され)6(ここ)においてレハベアム(わう)その(ちち)ソロモンの(いけ)(あひだ)これが(まへ)(たち)たる老人(らうじん)(たち)(はか)りて(いひ)けるは(なんぢ)如何(いか)(をし)へて(この)(たみ)(こた)へしむるや 7(かれ)らレハベアムに(かた)りて(いひ)けるは(なんぢ)もし(この)(たみ)(あつ)(あしら)(これ)(よろ)こばせ(よき)(ことば)(これ)(かた)らば(なが)(なんぢ)(しもべ)たらんと 8(しか)るに(かれ)その老人(らうじん)(たち)(をし)へし(をしへ)()自己(おのれ)とともに生長(そだち)(おのれ)(まへ)(たつ)ところの少年(せうねん)()(はか)れり 9(すなは)(かれ)らに(いひ)けるは(なんぢ)如何(いか)(をし)へて(われ)らをして(この)(われ)(かた)りて(なんぢ)(ちち)(われ)らに(かう)むらせし(くびき)(かろ)くせよと()(たみ)(こた)へしむるやと 10(かれ)とともに生長(そだち)たる少年(せうねん)()かれに(かた)りて(いひ)けるは(なんぢ)(かた)りて(なんぢ)(ちち)(われ)らの(くびき)(おも)くしたれば(なんぢ)これを(われ)らのために(かろ)くせよと(いひ)たる(この)(たみ)(なんぢ)かく(こた)(かく)これに(いふ)べし(わが)()(ゆび)(わが)(ちち)(こし)よりも(いた)11(わが)(ちち)(なんぢ)らに(おも)(くびき)(おは)せたりしが(われ)(さら)(なんぢ)らの(くびき)(おも)くせん(わが)(ちち)(むち)をもて(なんぢ)らを(こら)せしが(われ)(さそり)をもて(なんぢ)らを(こら)さんと 12(さて)またヤラベアムと民等(たみども)(みな)(わう)(つげ)第三日(みつかめ)(ふたた)(われ)にきたれと(いひ)しごとく第三日(みつかめ)にレハベアムに(いた)りしに 13(わう)荒々(あらあら)しく(かれ)らに(こた)へたり(すなは)ちレハベアム(わう)老人(らうじん)(をしへ)()14少年(せうねん)(をしへ)のごとく(かれ)らに(つげ)(いひ)けるは(わが)(ちち)(なんぢ)らの(くびき)(おも)くしたりしが(われ)(さら)(これ)(おも)くせん(わが)(ちち)(むち)をもて(なんぢ)らを(こら)せしが(われ)(さそり)をもて(なんぢ)らを(こら)さんと 15(わう)かく(たみ)(きく)ことをせざりき此事(このこと)(かみ)より(いで)たる(もの)にしてその(しか)るはヱホバかつてシロ(びと)アヒヤによりてネバテの()ヤラベアムに(つげ)たる(ことば)成就(なしとげ)んがためなり 16イスラエルの(たみ)みな(わう)(おのれ)(きか)ざるを()しかば(わう)(こた)へて(いひ)けるは(われ)らダビデの(うち)(なに)(ぶん)あらんやヱッサイの()(うち)には所有(しよいう)なしイスラエルよ(なんぢ)各々(おのおの)その(てん)(まく)(かへ)れダビデ(やから)(いま)おのれの(いへ)(かへり)みよと(かく)イスラエルは(みな)その(てん)(まく)(かへ)れり 17(ただ)しユダの邑々(まちまち)(すめ)るイスラエルの子孫(ひとびと)(うへ)にはレハベアムなほ(わう)たりき 18レハベアム(わう)(えき)()(かしら)なるアドラムを(つか)はしけるにイスラエルの子孫(ひとびと)(いし)をもてこれを(うち)(しな)しめたればレハベアム(わう)(いそ)ぎてその(くるま)(のぼ)りてエルサレムに(にげ)かへれり 19(かく)のごとくイスラエルはダビデの(いへ)(そむ)きて今日(こんにち)にいたる

第十一章

1(ここ)にレハベアム、ヱルサレムに(いた)りてユダとベニヤミンの(いへ)より倔強(くつきやう)武者(つはもの)十八(まん)(あつ)(しか)してレハベアム(くに)(おのれ)(かへ)さんためにイスラエルと(たたか)はんとせしに 2ヱホバの(ことば)(かみ)(ひと)シマヤに(のぞ)みて()3ソロモンの()ユダの(わう)レハベアムおよびユダとベニヤミンにあるイスラエルの人々(ひとびと)(つげ)(いふ)べし 4ヱホバかく()(なんぢ)(せめ)(のぼ)るべからず(また)なんぢらの兄弟(きやうだい)(たたか)ふべからず各々(おのおの)その(いへ)(かへ)此事(このこと)(われ)より(いで)たる(もの)なりと(かれ)(すなは)はちヱホバの(ことば)にしたがひヤラベアムに(せめ)ゆくことを(やめ)(かへ)れり 5(かく)てレハベアム、ヱルサレムに()りユダに守衛(まもり)邑々(まちまち)(たて)たり 6(すなは)ちその(たて)たる(もの)はベテレヘム、エタム、テコア 7ベテズル`シヨコ、アドラム 8ガテ、マレシヤ、ジフ 9アドライム、ラキシ、アゼカ 10ゾラ、アヤロン、ヘブロン是等(これら)はユダとベニヤミンにありて守衛(まもり)(まち)なり 11(かれ)その守衛(まもり)邑々(まちまち)堅固(けんご)にし(これ)軍長(ぐんちやう)()(りやう)(しよく)(あぶら)(さけ)とを(たく)はへ 12またその一切(すべて)(まち)(たて)(ほこ)とを(そな)へて(これ)(はなは)(つよ)からしむユダとベニヤミンこれに(つけ)13イスラエルの全地(ぜんち)祭司(さいし)とレビ(びと)四方(よも)(さかひ)より(きた)りてレハベアムに(とう)14(すなは)ちレビ(びと)はその郊地(かうち)產業(さんげふ)とを(はな)れてユダとヱルサレムに(いた)れり()はヤラベアムとその子等(こら)かれらを(はい)して祭司(さいし)(つとめ)をヱホバの(まへ)(なさ)しめざりし(ゆゑ)なり 15ヤラベアムは崇邱(たかきところ)牡山羊(をやぎ)(おのれ)(つく)れる(こうし)とのために(みづか)祭司(さいし)()16またイスラエルの一切(すべて)支派(わかれ)(うち)(すべ)てその(こころ)(かた)むけてイスラエルの(かみ)ヱホバを(もと)むる(もの)はその先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバに禮物(そなへもの)(ささ)げんとてレビ(びと)にしたがひてヱルサレムに(いた)れり 17(かく)のごとく彼等(かれら)ユダの(くに)(かた)うしソロモンの()レハベアムをして三(ねん)(あひだ)(つよ)からしめたり(すなは)(たみ)は三(ねん)(あひだ)ダビデとソロモンの(みち)(あゆ)めり 18レハベアムはダビデの()ヱレモテの(むすめ)マハラテを(つま)(めと)れりマハラテはヱッサイの()エリアブの(むすめ)アビハイルの(うみ)(もの)なり 19(かれ)ヱウシ、シヤマリヤおよびザハムの三()()20また(これ)(のち)にアブサロムの(むすめ)マアカを(めと)れり(かれ)アビヤ、アツタイ、ジザおよびシロミテを()21レハベアムはアブサロムの(むすめ)マアカをその一切(すべて)(つま)(そばめ)とにまさりて(あい)せり(かれ)(つま)十八(にん)(そばめ)六十(にん)()男子(なんし)二十八(にん)女子(によし)六十(にん)(まう)22レハベアム、マアカの()アビヤを(わう)となさんと(おも)ふが(ゆゑ)(これ)(たて)(かしら)となしその兄弟(きやうだい)(をさ)となせり 23(かか)るが(ゆゑ)(さと)(とり)(おこな)(その)男子(むすこ)(ども)(ことごと)くユダとベニヤミンの()なる守衛(まもり)邑々(まちまち)(ちら)()(これ)(りやう)(しよく)(おほ)(あた)へかつ衆多(おほく)(つま)(もとめ)()させたり

第十二章

1レハベアムその(くに)(かた)くしその()(つよ)くするに(およ)びてヱホバの律法(おきて)(すて)たりイスラエルみな(これ)(なら)2(かれ)(かく)ヱホバにむかひて(つみ)(をか)すによりてレハベアムの五(ねん)にエジプトの(わう)シシヤク、ヱルサレムに(せめ)のぼれり 3その戰車(いくさぐるま)は一(せん)(ひやく)騎兵(きへい)は六(まん)また(かれ)(した)がひてエジプトより(きた)れる(たみ)ルビ(びと)スキ(びと)エテオピヤ(びと)()(かず)しれず 4(かれ)すなはちユダの守衛(まもり)邑々(まちまち)()(すすみ)てヱルサレムに(いた)5(ここ)においてレハベアムおよびユダの牧伯等(つかさたち)シシヤクの(ゆゑ)によりてヱルサレムに(あつ)まり()けるに預言者(よげんしや)シマヤこれが(もと)にいたりて(これ)(いひ)けるはヱホバかく(いひ)たまふ汝等(なんぢら)(われ)(すて)たれば(われ)(なんぢ)らをシシヤクの()(すて)おけりと 6(ここ)をもてイスラエルの牧伯等(つかさたち)および(わう)(みづか)(ひく)くしてヱホバは(ただし)(いへ)7ヱホバかれらが(みづか)(ひく)くするを()たまひければヱホバの(ことば)シマヤに(のぞ)みて()彼等(かれら)(みづか)(ひく)くしたれば(われ)かれらを(ほろ)ぼさず(すこし)拯救(すくひ)(かれ)らに(ほど)こさん(われ)シシヤクの()をもて(われ)忿怒(いかり)をヱルサレムに(もら)さじ 8(さり)ながら彼等(かれら)(これ)(しん)とならん(これ)(かれ)らが(われ)(つか)ふる(こと)國々(くにぐに)王等(わうたち)(つか)ふる(こと)との(わかち)をしらん(ため)なりと 9エジプトの(わう)シシヤクすなはちヱルサレムに(せめ)のぼりヱホバの(いへ)寶物(たからもの)(わう)(いへ)寶物(たからもの)とを(うば)ひて(ことごと)くこれを()(また)ソロモンの(つく)りたる(きん)(たて)(うば)ひされり 10(ここ)をもてレハベアム(わう)その(かはり)(あかがね)(たて)(つく)(わう)(いへ)(もん)(まも)侍衛(じゑい)(かしら)(たち)()にこれを(わた)(おき)けるが 11(わう)ヱホバの(いへ)()(とき)には侍衛(じゑい)きたりて(これ)()ひまた侍衛(じゑい)(いへ)にこれを(もち)かへれり 12レハベアム(みづか)(ひく)くしたればヱホバの忿怒(いかり)かれを(はな)れこれを(ことごと)(ほろ)ぼさんとは()たまはず(また)ユダにも善事(よきこと)ありき 13レハベアム(わう)はヱルサレムにありてその(ちから)(つよ)くし()(をさ)めたり(すなは)ちレハベアムは四十一(さい)のとき(くらゐ)()き十七(ねん)(あひだ)ヱルサレムにて()(をさ)(これ)すなはちヱホバがその()(おか)んとてイスラエルの一切(すべて)支派(わかれ)(うち)より(えら)びたまへる(まち)なり(かれ)(はは)はアンモニ(びと)にしてその()をナアマといふ 14レハベアムはヱホバを(もと)むる(こと)(こころ)(かたむ)けずして(あし)(こと)(おこな)へり 15レハベアムの()(じう)行爲(わざ)預言者(よげんしや)シマヤの(ふみ)および先見者(せんけんしや)イドの(ふみ)(うち)系圖(けいづ)(かたち)(しる)さるるに(あら)ずやレハベアムとヤラベアムの(あひだ)には(たえ)戰爭(いくさ)ありき 16レハベアムその先祖(せんぞ)(たち)とともに(ねむ)りてダビデの(まち)(はうむ)られ(その)()アビヤ(これ)にかはりて(わう)となれり

第十三章

1ヤラベアム(わう)の十八(ねん)にアビヤ、ユダの(わう)となり 2ヱルサレムにて三(ねん)(あひだ)()(をさ)めたり(その)(はは)はギベアのウリエルの(むすめ)にして()をミカヤといふ(ここ)にアビヤとヤラベアムの(あひだ)戰爭(いくさ)あり 3アビヤは四十(まん)軍勢(ぐんぜい)をもて戰闘(たたかひ)(そな)(これ)みな倔強(くつきやう)(たけ)武夫(つはもの)なり(また)ヤラベアムは倔強(くつきやう)(ひと)八十(まん)をもて(これ)にむかひて戰爭(いくさ)行伍(そなへ)()(これ)また大勇士(だいゆうし)なり 4(とき)にアビヤ、エフライムの山地(やまち)なるゼマライム(やま)(うへ)(たち)(いひ)けるはヤラベアムおよびイスラエルの人々(ひとびと)(みな)(きけ)5(なんぢ)(しら)ずやイスラエルの(かみ)ヱホバ(しほ)契約(けいやく)をもてイスラエルの(くに)(なが)くダビデとその子孫(しそん)(たま)へり 6(しか)るにダビデの()ソロモンの(しん)たるネバテの()ヤラベアム(おこ)りてその(しゆ)(くん)(そむ)7邪曲(よこしま)なる放蕩(はうたう)(した)これに(あつま)()(みづか)(つよ)くしてソロモンの()レハベアムに(てき)せしがレハベアムは(わか)くまた(こころ)(よわ)くして(これ)(あた)(ちから)なかりき 8(いま)またなんぢらはダビデの子孫(しそん)()にあるヱホバの(くに)(てき)(たい)せんとす(なんぢ)らは大軍(たいぐん)なり(また)ヤラベアムが(つく)りて(なんぢ)らの(かみ)(なし)たる(きん)(こうし)なんぢらと(とも)にあり 9(なんぢ)らはアロンの子孫(しそん)たるヱホバの祭司(さいし)とレビ(びと)とを(おひ)(はな)國々(くにぐに)(たみ)(なす)がごとくに祭司(さいし)(たつ)るにあらずや(すなは)(たれ)にもあれ(わか)牡牛(をうし)一匹(ひとつ)牡羊(をひつじ)七匹(ななつ)(たづさ)へきたりて()(みた)(もの)(みな)かの(かみ)ならぬ(もの)祭司(さいし)となることを()るなり 10(され)我儕(われら)(おい)てはヱホバ我儕(われら)(かみ)にましまして我儕(われら)(これ)(すて)ずまたヱホバに(つか)ふる祭司(さいし)はアロンの子孫(しそん)にして役事(はたらき)をなす(もの)はレビ(びと)なり 11(かれ)(あさ)ごと(ゆふ)ごとにヱホバに燔祭(はんさい)(ささ)(かう)()くことを()(また)供前(そなへ)のパンを(じゆん)(せい)(つくゑ)(うへ)(そな)へまた(きん)燈臺(とうだい)とその燈盞(ともしびざら)(ととの)へて(ゆふ)ごとに(とも)すなり(かく)われらは(われ)らの(かみ)ヱホバの職守(つとめ)(まも)れども(なんぢ)らは(かへつ)(かれ)(すて)たり 12()(かみ)みづから(われ)らとともに(いま)して(われ)らの(たい)(しやう)となりたまふまた(その)祭司(さいし)(ども)喇叭(らつぱ)(ふき)ならして(なんぢ)らを()むイスラエルの子孫(ひとびと)(なんぢ)らの先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバに(てき)して(たたか)(なか)(なんぢ)()あらざるべければなりと 13ヤラベアム伏兵(ふくへい)(かれ)らの(うしろ)(まは)らせたればイスラエルはユダの(まへ)にあり伏兵(ふくへい)(その)(うしろ)にあり 14ユダ(うしろ)(かへり)みるに(てき)(ぜん)()にありければヱホバにむかひて號呼(よばは)祭司(さいし)(ども)喇叭(らつぱ)(ふけ)15ユダの人々(ひとびと)すなはち吶喊(ときのこゑ)(あげ)けるがユダの人々(ひとびと)吶喊(ときのこゑ)(あぐ)るにあたりて(かみ)ヤラベアムとイスラエルの人々(ひとびと)をアビヤとユダの(まへ)打敗(うちやぶ)(たま)ひしかば 16イスラエルの子孫(ひとびと)はユダの(まへ)より(にげ)はしれり(かみ)かく(かれ)らを(これ)()(わた)したまひければ 17アビヤとその(たみ)(かれ)らを夥多(おびただ)(うち)(ころ)せりイスラエルの(ころ)されて(たふ)れし(もの)は五十萬人(まんにん)みな倔強(くつきやう)(ひと)なりき 18(この)(とき)にはイスラエルの子孫(ひとびと)(うち)(まか)されユダの子孫(ひとびと)(かち)()たり()(かれ)らその先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバを(たの)みしが(ゆゑ)なり 19アビヤすなはちヤラベアムを追撃(おひうち)(まち)(すう)()(かれ)より()れり(すなは)ちベテルとその郷里(むらざと)ヱシヤナとその郷里(むらざと)エフロンとその郷里(むらざと)(これ)なり 20ヤラベアムはアビヤの()(ふたた)權勢(いきほひ)(ふる)ふことを()ずヱホバに(うた)れて(しね)21(され)どアビヤは權勢(いきほひ)()(つま)十四(にん)(めと)男子(なんし)二十二(にん)女子(によし)十六(にん)(まう)けたり 22アビヤのその(ほか)作爲(わざ)とその行爲(おこなひ)とその(ことば)預言者(よげんしや)イドの註釋(ちうしやく)(しる)さる

第十四章

1アビヤその先祖(せんぞ)(たち)とともに(ねむ)りてダビデの(まち)(はうむ)られその()アサこれに(かは)りて(わう)となれりアサの()になりて(その)(くに)(ねん)(あひだ)平穩(おだやか)なりき 2アサはその(かみ)ヱホバの()(よし)()正義(ただし)()たまふ(こと)(おこな)へり 3(すなは)(こと)なる祭壇(さいだん)(とり)のぞき(もろもろ)崇邱(たかきところ)(こぼ)(はしら)(ざう)(うち)(くだ)きアシラ(ざう)(きり)(たふ)4ユダに(めい)じてその先祖(せんぞ)(たち)(かみ)ヱホバを(もと)めしめその律法(おきて)誡命(いましめ)(おこな)はしめ 5ユダの一切(すべて)邑々(まちまち)より崇邱(たかきところ)()(ざう)とを(とり)(のぞ)けり(しか)して(くに)(かれ)(まへ)平穩(おだやか)なりき 6(かれ)また守衛(まもり)(まち)(すう)()をユダに(たて)たり()はその(くに)平安(へいあん)()(この)(とし)(ごろ)戰爭(いくさ)なかりしに()(すなは)ちヱホバ(かれ)安息(あんそく)(たま)ひしなり 7(かれ)すなはちユダに(いひ)けるは我儕(われら)是等(これら)(まち)()てその四周(まはり)石垣(いしがき)(きづ)戌樓(やぐら)(おこ)(もん)門閂(かんぬき)とを(まう)けん我儕(われら)(かみ)ヱホバを我儕(われら)(もと)めしに(より)(この)(くに)なほ我儕(われら)(まへ)にあり(われ)(かれ)(もと)めたれば四方(しはう)において(われ)らに平安(へいあん)(たま)へりと(かく)(かれ)阻滞(とどこほり)なく(これ)(たて)(をへ)たり 8アサの軍勢(ぐんぜい)はユダより(いで)たる(もの)三十(まん)ありて(たて)(ほこ)とを()りベニヤミンより(いで)たる(もの)二十八(まん)ありて()(だて)()(ゆみ)()(これ)みな大勇士(だいゆうし)なり 9(ここ)にエテオピア(びと)ゼラ軍勢(ぐんぜい)(ひやく)萬人(まんにん)戰車(いくさぐるま)(びやく)(りやう)(ひき)ゐて(せめ)きたりマレシヤに(いた)りければ 10アサこれにむかひて(すす)()(とも)にマレシヤのゼパタの(たに)において戰爭(いくさ)陣列(そなへ)()11(とき)にアサその(かみ)ヱホバにむかひて(よば)はりて()ふヱホバよ(ちから)ある(もの)(たす)くるも(ちから)なき(もの)(たす)くるも(なんぢ)においては(ことな)ること()(われ)らの(かみ)ヱホバよ(われ)らを(たす)けたまへ(われ)らは(なんぢ)倚賴(よりたの)(なんぢ)()()りて(ゆき)(この)(ぐん)(しう)(あた)るヱホバよ(なんぢ)(われ)らの(かみ)にましませり(ひと)をして(なんぢ)(かた)せたまふ(なか)れと 12ヱホバすなはちアサの(まへ)とユダの(まへ)においてエテオピア(ひと)(うち)(やぶ)りたまひしかばエテオピア(ひと)(にげ)はしりけるに 13アサと(これ)(した)がふ(たみ)かれらをゲラルまで追撃(おひうて)(かく)エテオピア(びと)(たふ)れて(ふたた)(ふる)ふことを()ざりき()彼等(かれら)ヱホバとその軍旅(ぐんりよ)打敗(うちやぶ)られたればなりユダの人々(ひとびと)()たる掠取物(ぶんどりもの)(はなは)(おほか)りき 14かれらはまたゲラルの四周(まはり)邑々(まちまち)(ことごと)(うち)やぶれり(これ)その邑々(まちまち)ヱホバを(おそ)れたればなり(ここ)において(かれ)らその一切(すべて)(まち)より(もの)(かす)めたりしがその(うち)より()たる掠取物(ぶんどりもの)夥多(おびただし)かりき 15また家畜(かちく)のをる(てん)(まく)(おそ)ふて(ひつじ)駱駝(らくだ)(おほ)(うば)()(しか)してヱルサレムに(かへ)りぬ

第十五章

1(ここ)(かみ)(みたま)オデデの()アザリヤに(のぞ)みければ 2(かれ)(いで)ゆきてアサを(むか)(これ)(いひ)けるはアサおよびユダとベニヤミンの人々(ひとびと)(われ)()汝等(なんぢら)がヱホバと(とも)にをる(あひだ)はヱホバも(なんぢ)らと(とも)(いま)すべし(なんぢ)(もし)かれを(もと)めなば(かれ)(あは)(され)どかれを(すて)なば(かれ)(なんぢ)らを(すて)たまはん 3(そもそも)イスラエルには(まこと)(かみ)なく敎訓(をしへ)(ほど)こす祭司(さいし)なく律法(おきて)なきこと()(ひさ)しかりしが 4患難(なやみ)(とき)にイスラエルの(かみ)ヱホバに(たち)かへりて(これ)(もと)めたれば(すなは)ちこれに(あへ)5當時(そのころ)(いづ)(もの)にも()(もの)にも平安(へいあん)なく(ただ)(おほい)なる苦患(くるしみ)くにぐにの(たみ)(のぞ)めり 6(くに)(くに)(まち)(まち)(うち)(くだ)かる()(かみ)(もろもろ)患難(なやみ)をもて(これ)(くる)しめたまへばなり 7(され)(なんぢ)(つよ)かれよ(なんぢ)らの()(よわ)くする(なか)(なんぢ)らの行爲(わざ)には(むくい)(たまもの)あるべければなりと 8アサこれらの(ことば)および預言者(よげんしや)オデデの預言(よげん)(きき)(ちから)()(にく)むべき(もの)をユダとベニヤミンの全地(ぜんち)より(のぞ)きまた(その)エフライムの山地(やまち)()たる邑々(まちまち)より(のぞ)きヱホバの(らう)(まへ)なるヱホバの(だん)(さい)(こう)せり 9(かれ)またユダとベニヤミンの人々(ひとびと)およびエフライム、マナセ、シメオンより(きた)りて寄寓(やおでれ)(もの)(あつ)めたりイスラエルの人々(ひとびと)(うち)ヱホバ(かみ)のアサと(とも)(いま)すを()てアサに(くだ)れる(もの)夥多(おびただ)しかりしなり 10彼等(かれら)すなはちアサの治世(ぢせい)の十五(ねん)の三(ぐわつ)にヱルサレムに(あつま)11(その)たづさへ(きた)れる掠取物(ぶんどりもの)(うち)より(うし)(ひやく)(ひつじ)(せん)をその()ヱホバに(ささ)12(みな)契約(けいやく)(むす)びて(いは)(こころ)(つく)(せい)(しん)(つく)して先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバを(もと)めん 13(すべ)てイスラエルの(かみ)ヱホバを(もと)めざる(もの)大小(だいせう)男女(なんによ)區別(わかち)なく(これ)(ころ)さんと 14(しか)して(おほ)(ごゑ)()號呼(よばはり)をなし喇叭(らつぱ)()(かく)(なら)してヱホバに(ちかひ)()15ユダみなその(ちかひ)(よろこ)べり(すなは)(かれ)(いち)(しん)をもて(ちかひ)()一念(ひとすぢ)にヱホバを(もと)めたればヱホバこれに()四方(しはう)において(これ)安息(あんそく)をたまへり 16(さて)またアサ(わう)(はは)マアカ、アシラ(ざう)(つく)りしこと(あり)ければアサこれを(おと)して(おほ)(きさき)たらしめずその(ざう)(きり)たふして粉々(こなごな)(くだ)きキデロン(がは)にてこれを(やけ)17(ただ)崇邱(たかきところ)(なほ)イスラエルより(のぞ)かざりき(され)どもアサの(こころ)(いち)(しやう)(あひだ)(まつた)かりしなり 18(かれ)はまたその(ちち)(をさ)めたる(もの)および(おのれ)(をさ)めたる(もの)すなはち金銀(きんぎん)ならびに器皿(うつはもの)(など)をヱホバの(いへ)(たづさ)へいれり 19アサの治世(ぢせい)の三十五(ねん)までは(ふたた)戰爭(いくさ)あらざりき

第十六章

1アサの治世(ぢせい)の三十六(ねん)にイスラエルの(わう)バアシヤ、ユダに(せめ)のぼりユダの(わう)アサの(ところ)(たれ)をも往來(ゆきき)せざらしめんとてラマを(たて)たり 2(ここ)においてアサ、ヱホバの(いへ)(わう)(いへ)との府庫(くら)より金銀(きんぎん)(とり)いだしダマスコに(すめ)るスリアの(わう)ベネハダデに(おく)りて(いひ)けるは 3(わが)(ちち)(なんぢ)(ちち)(あひだ)(ごと)(われ)(なんぢ)(あひだ)(やく)(たて)()(われ)(いま)(なんぢ)金銀(きんぎん)(おく)れり(ゆき)(なんぢ)とイスラエルの(わう)バアシヤとの(やく)(やぶ)(かれ)をして(われ)(はな)れて(さら)しめよ 4ベネハダデすなはちアサ(わう)()自己(おのれ)軍勢(ぐんぜい)(かしら)(たち)をイスラエルの邑々(まちまち)(せめ)(やり)ければ彼等(かれら)イヨン、ダン、アベルマイムおよびナフタリの一切(すべて)府庫(くら)邑々(まちまち)(うち)たり 5バアシヤ(きき)てラマを(たつ)ることを()めその工事(こうじ)(はい)せり 6(ここ)においてアサ(わう)ユダ全國(ぜんこく)(ひと)(ひき)ゐバアシヤがラマを(たつ)るに(もち)ひたる(いし)材木(ざいもく)(はこ)びきたらしめ(これ)をもてゲバとミズパを(たて)たり 7その(ころ)先見者(せんけんしや)ハナニ、ユダの(わう)アサの(もと)にいたりて(これ)(いひ)けるは(なんぢ)はスリアの(わう)倚賴(よりたの)みて(なんぢ)(かみ)ヱホバに倚賴(よりたの)まざりしに(より)てスリア(わう)軍勢(ぐんぜい)(なんぢ)()(だつ)せり 8かのエテオピア(びと)とルビ(びと)大軍(たいぐん)にして戰車(いくさぐるま)および騎兵(きへい)はなはだ(おほ)かりしにあらずや(しか)るも(なんぢ)ヱホバに倚賴(よりたの)みたればヱホバかれらを(なんぢ)()(わた)したまへり 9ヱホバは(ぜん)世界(せかい)(あまね)()そなはし(おのれ)にむかひて(こころ)(まつた)うする(もの)のために(ちから)(あらは)したまふこの(こと)において(なんぢ)(おろか)なる(こと)をなせり(ゆゑ)(この)(のち)(なんぢ)戰爭(いくさ)あるべしと 10(しか)るにアサその先見者(せんけんしや)(いか)りて(これ)獄舎(ひとや)にいれたり()(はげ)しくこの(こと)のために(かれ)(いか)りたればなりアサまた(その)(ころ)(たみ)(しへた)げたる(こと)ありき 11アサの()(じう)行爲(わざ)はユダとイスラエルの列王(れつわう)(ふみ)(しる)さる 12アサはその治世(ぢせい)の三十九(ねん)(あし)()みその病患(やまひ)つひに(はげ)しくなりしがその病患(やまひ)(とき)にもヱホバを(もと)めずして醫師(いしや)(もと)めたり 13アサその先祖(せんぞ)(たち)(とも)(ねむ)りその治世(ぢせい)の四十一(ねん)(しね)14人衆(ひとびと)これをその(おのれ)のためにダビデの(まち)(ほり)おける(はか)(はうむ)製香(かほりづくり)(じゆつ)をもて(せい)したる種々(さまざま)香物(かうもつ)(みた)せる(とこ)(うへ)()(これ)がために夥多(おびただ)しく(たき)(もの)をなせり

第十七章

1アサの()ヨシヤパテ、アサに(かは)りて(わう)となりイスラエルにむかひて(ちから)(つよ)くし 2ユダの一切(すべて)堅固(けんご)なる邑々(まちまち)(へい)()きユダの()およびその(ちち)アサが(とり)たるエフライムの邑々(まちまち)(ちん)(だい)()3ヱホバ、ヨシヤパテとともに(いま)せり()(かれ)その(ちち)ダビデの最初(はじめ)(みち)(あゆ)みてバアル(など)(もと)めず 4その(ちち)(かみ)(もと)めてその誡命(いましめ)(あゆ)みイスラエルの行爲(わざ)(なら)はざればなり 5このゆゑにヱホバ(くに)(かれ)()(かた)(たて)たまへりまたユダの人衆(ひとびと)みなヨシヤパテに禮物(れいもつ)(おく)れり(かれ)(とみ)(たふとき)とを(きは)めたり 6(ここ)において(かれ)ヱホバの(みち)にその(こころ)(はげ)まし(つひ)崇邱(たかきところ)とアシラ(ざう)とをユダより(のぞ)けり 7(かれ)またその治世(ぢせい)の三(ねん)にその牧伯(つかさ)ベネハイル、オバデヤ、ゼカリヤ、ネタンエルおよびミカヤを(つか)はしてユダの邑々(まちまち)にて敎誨(をしへ)をなさしめ 8またレビ(びと)(うち)よりシマヤ、ネタニヤ、ゼバデヤ、アサヘル、セミラモテ、ヨナタン、アドニヤ、トビヤ、トバドニヤなどいふレビ(びと)(つかは)して(これ)(とも)ならしめ(かつ)祭司(さいし)エリシヤマとヨラムをも(これ)(とも)(つか)はしけるが 9(かれ)らはヱホバの律法(おきて)(ふみ)(たづさ)ヘユダにおいて敎誨(をしへ)をなしユダの邑々(まちまち)(ことごと)(ゆき)めぐりて(たみ)(をし)へたり。 10(ここ)においてユダの周圍(まはり)()國々(くにぐに)みなヱホバを(おそ)れてヨシヤパテを(せめ)ることをせざりき 11またペリシテ(びと)(うち)禮物(れいもつ)および(みつぎ)(ぎん)をヨシヤパテに(おく)れる(もの)あり(かつ)(また)アラビヤ(ひと)家畜(かちく)をこれに(おく)れり(すなは)牡羊(をひつじ)(せん)(ひやく)牡山羊(をやぎ)(せん)(ひやく) 12ヨシヤパテは益々(ますます)(おほい)になりゆきてユダに(しろ)および府庫(くら)(まち)(おほ)()13ユダの邑々(まちまち)(おほ)くの工事(こうじ)()大勇士(だいゆうし)たる軍人(いくさびと)をヱルサレムに(おけ)14彼等(かれら)(かぞ)ふるにその宗家(そうけ)(したが)へば()のごとしユダより(いで)たる(せん)(にん)(かしら)(うち)にはアデナといふ軍長(ぐんちやう)あり大勇士(だいゆうし)三十(まん)これに(した)がふ 15その(つぎ)軍長(ぐんちやう)ヨハナン(これ)(したが)(もの)は二十八萬人(まんにん) 16その(つぎ)はジクリの()アマシヤ(かれ)(よろこ)びてその()をヱホバに(ささ)げたり大勇士(だいゆうし)二十(まん)これに(した)がふ 17ベニヤミンより(いで)たる(もの)(うち)にはエリアダといふ大勇士(だいゆうし)あり(ゆみ)および(たて)(もつ)もの二十(まん)これに(した)がふ 18その(つぎ)はヨザバデ戰門(たたかひ)準備(そなへ)をなせる(もの)十八(まん)これに(した)がふ 19是等(これら)(みな)(わう)(つか)ふる者等(ものども)なり(この)(ほか)にまたユダ全國(ぜんこく)堅固(けんご)なる邑々(まちまち)(わう)(おけ)(もの)あり

第十八章

1ヨシヤパテは(とみ)(たふとき)とを(きは)めアハブと(えん)(むす)べり 2かれ(すう)(ねん)(のち)サマリアに(くだ)りてアハブを(とひ)ければアハブ(かれ)およびその部從(ともまはりぶ)のために(うし)(ひつじ)(おほ)(ほふ)りギレアデのラモテに(とも)(せめ)(のぼ)らんことを(かれ)(すす)3すなはちイスラエルの(わう)アハブ、ユダの(わう)ヨシヤパテに(いひ)けるは(なんぢ)(われ)とともにギレアデのラモテに(せめ)ゆくやヨシヤパテこれに(こた)へけるは(われ)(なんぢ)のごとく我民(わがたみ)(なんぢ)(たみ)のごとし(なんぢ)とともに戰門(たたかひ)(のぞ)まんと 4ヨシヤパテまたイスラエルの(わう)(いひ)けるは()今日(こんにち)ヱホバの(ことば)(とひ)たまへと 5(ここ)においてイスラエルの(わう)預言者(よげんしや)(ひやく)(にん)(あつ)めて(これ)(いひ)けるは(われ)らギレアデのラモテに(ゆき)(たたか)ふべきや(また)(やむ)べきや彼等(かれら)いひけるは(せめ)(のぼ)りたまへ(かみ)これを(わう)()(わた)したまふべしと 6ヨシヤパテいひけるは(この)(ほか)(われ)らの(より)(とふ)べきヱホバの預言者(よげんしや)(ここ)にあらざるや 7イスラエルの(わう)こたへてヨシヤパテに(いひ)けるは(ほか)になほ一人(ひとり)あり(われ)(これ)によりてヱホバに(とふ)ことを()(され)(かれ)(いま)まで(われ)につきて善事(よきこと)預言(よげん)せず(つね)(あし)(こと)のみを預言(よげん)すれば(われ)(かれ)(にく)むなり(その)(もの)(すなは)ちイムラの()ミカヤなりと(しか)るにヨシヤパテこたへて(わう)しか(のたま)(なか)れと(いひ)ければ 8イスラエルの(わう)一人(ひとり)官吏(くわんり)(よび)てイムラの()ミカヤを(いそ)(きた)らしめよと(いへ)9イスラエルの(わう)およびユダの(わう)ヨシヤパテは朝衣(てうい)(まと)ひサマリアの(もん)(いり)(くち)(ひろ)()にて各々(おのおの)その(くらゐ)()()預言者(よげんしや)(みな)その(まへ)預言(よげん)せり 10(とき)にケナアナの()ゼデキヤ(てつ)(つの)(つく)りて(いひ)けるはヱホバかく(いひ)たまふ(なんぢ)是等(これら)をもてスリア(びと)(つき)(ほろ)ぼし(つく)すべしと 11預言者(よげんしや)みな(かく)預言(よげん)して()ふギレアデのラモテに(せめ)(のぼ)りて勝利(しやうり)()たまへヱホバこれを(わう)()(わた)したまふべしと 12(ここ)にミカヤを(めさ)んとて(ゆき)たる使者(つかひ)これに(かた)りて(いひ)けるは預言者(よげんしや)(たち)(ことば)(ひとつ)(くち)より(いづ)るがごとくにして(わう)()()(なんぢ)(ことば)をも(かれ)らの一人(ひとり)のごとくなして善事(よきこと)()13ミカヤ(いひ)けるはヱホバは()(わが)(かみ)(のたま)(ところ)(われ)()べんと 14かくて(わう)(いた)るに(わう)(かれ)(いひ)けるはミカヤよ(われ)らギレアデのラモテに(ゆき)(たた)かふべきや(また)(やむ)べきや(かれ)(いひ)けるは(のぼ)りゆきて()()たまへ(かれ)らは(なんぢ)()(わた)されんと 15(わう)かれに(いひ)けるは(われ)幾度(いくたび)なんぢを(ちか)はせたらば(なんぢ)ヱホバの()をもて(ただ)眞實(まこと)のみを(われ)(つぐ)るや 16(かれ)(いひ)けるは(われ)イスラエルが(みな)牧者(かふもの)なき(ひつじ)のごとく(やま)(ちり)をるを()たるがヱホバ是等(これら)(もの)(しゆ)なし各々(おのおの)やすらかに(その)(いへ)(かへ)るべしと(いひ)たまへり 17イスラエルの(わう)(ここ)においてヨシヤパテに(いひ)けるは(われ)なんぢに(つげ)(かれ)善事(よきこと)(われ)預言(よげん)せず(ただ)(あし)(こと)のみを預言(よげん)せんと(いひ)しに(あら)ずやと 18ミカヤまた(いひ)けるは(され)(なんぢ)らヱホバの(ことば)(きく)べし(われ)()しにヱホバその(くらゐ)()()たまひて(てん)萬軍(ばんぐん)その(かたはら)右左(みぎひだり)(たち)をりしが 19ヱホバ(いひ)たまひけるは(たれ)かイスラエルの(わう)アハブを(いざな)ひて(かれ)をしてギレアデのラモテにのぼりゆきて彼處(かしこ)(たふ)れしめんかと(すなは)(ひとり)(この)ごとくせんと()(ひとり)(かの)ごとくせんと(いひ)ければ 20(つひ)(ひとつ)(れい)すすみ(いで)てヱホバの(まへ)()(われ)かれを(いざな)はんと(いひ)たればヱホバ(なに)をもてするかと(これ)(とひ)たまふに 21(われ)いでて虚言(いつはり)()(れい)となりてその(すべて)預言者(よげんしや)(くち)にあらんと(いへ)りヱホバ(いひ)たまひけるは(なんぢ)(いざ)なひ(かつ)これを成就(なしとげ)(いで)(しか)すべしと 22(ゆゑ)()よヱホバ虚言(いつはり)()(れい)(なんぢ)のこの預言者(よげんしや)(ども)(くち)(いれ)たまへり(しか)してヱホバ(なんぢ)災禍(わざはひ)(くだ)さんと(さだ)めたまふと 23(とき)にケナアナの()ゼデキヤ(ちか)よりてミカヤの(ほほ)(うち)(いひ)けるはヱホバの(れい)(いづれ)(みち)より(われ)(はな)れゆきて(なんぢ)(ものい)ふや 24ミカヤ(いひ)けるは(なんぢ)(おく)()にいりて()(かく)()()るべし 25イスラエルの(わう)いひけるはミカヤを(とり)てこれを(まち)(つかさ)アモンおよび(わう)()ヨアシに(ひき)かへりて(いふ)べし 26(わう)かく()()安然(やすらか)(かへ)るまで(この)(もの)(ひとや)にいれて苦惱(なやみ)のパンを(くは)苦惱(なやみ)(みづ)(のま)せよと 27ミカヤ(いひ)けるは(なんぢ)もし(まこと)平安(やすらか)(かへ)るならばヱホバ(われ)によりて(かく)(のたま)ひし(こと)あらずと(しか)してまた(いへ)(なんぢ)(たみ)(みな)(きく)べしと 28かくてイスラエルの(わう)およびユダの(わう)ヨシヤパテはギレアデのラモテに(のぼ)りゆけり 29イスラエルの(わう)(とき)にヨシヤパテに(いひ)けるは(われ)服装(すがた)(かへ)戰陣(たたかひ)(なか)にいらん(なんぢ)朝衣(てうい)(まと)ひたまへとイスラエルの(わう)すなはち服装(すがた)()二人(ふたり)(とも)戰陣(たたかひ)(なか)にいれり 30スリアの(わう)その戰車(いくさぐるま)(かしら)(たち)にかねて(めい)じおけり(いは)(なんぢ)(ちひさ)(もの)とか(おほい)なる(もの)とも(たたか)ふなかれ(ただ)イスラエルの(わう)とのみ(たたか)へと 31戰車(いくさぐるま)(かしら)(たち)ヨシヤパテを()(これ)はイスラエルの(わう)ならんと()()をめぐらして(これ)(たたか)はんとせしがヨシヤパテ號呼(よばはり)ければヱホバこれを(たす)けたまへり(すなは)(かみ)(かれ)らを感動(かんどう)して(これ)(はな)れしめたまふ 32戰車(いくさぐるま)(かしら)(たち)(かれ)がイスラエルの(わう)にあらざるを()しかば(これ)(おふ)ことをやめて(ひき)(かへ)せり 33(ここ)一箇(ひとり)(ひと)(なに)(ごころ)なく(ゆみ)(ひき)てイスラエルの(わう)(むね)(あて)(くさ)(ずり)(あひだ)()あてたれば(かれ)その(ぎよ)(しや)(いひ)けるは(われ)(きず)(うけ)たれば(なんぢ)()(かへ)らして(われ)軍中(ぐんちう)より(いだ)せと 34(この)()戰爭(いくさ)(はげ)しくなりぬイスラエルの(わう)(くるま)(うち)(みづか)扶持(たすけ)()薄暮(ゆふぐれ)までスリア(びと)をささへをりしが()()(ころ)にいたりて(しね)

第十九章

1ユダの(わう)ヨシヤパテは(つつが)なくヱルサレムに(かへ)りてその(いへ)(いた)れり 2(とき)先見者(せんけんしや)ハナニの()ヱヒウ、ヨシヤパテ(わう)(いで)むかへて(これ)(いひ)けるは(なんぢ)(あし)(もの)(たす)けヱホバを(にく)(もの)(あい)して(よか)らんや(これ)がためにヱホバの(まへ)より震怒(いかり)なんぢの(うへ)(のぞ)3(さり)ながら善事(よきこと)もまた(なんぢ)()()(すなは)(なんぢ)はアシラ(ざう)(こく)(ちう)より(のぞ)きかつ(こころ)(かたむ)けて(かみ)(もと)むるなりと 4ヨシヤパテはヱルサレムに(すみ)をりしが(また)(いで)てベエルシバよりエフライムの山地(やまち)まで(たみ)(なか)(ゆき)めぐりその先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバにこれを(みちび)(かへ)せり 5(かれ)またユダの一切(すべて)堅固(けんご)なる(まち)裁判人(さばきびと)()(こく)(ちう)邑々(まちまち)みな(しか)6(しか)して裁判人(さばきびと)(いひ)けるは汝等(なんぢら)その(なす)ところを(つつし)(なんぢ)らは(ひと)のために裁判(さばき)するに(あら)ずヱホバのために裁判(さばき)するなり裁判(さばき)する(とき)にはヱホバ(なんぢ)らと(とも)にいます 7(され)(なんぢ)らヱホバを(おそ)(つつし)みて(わざ)をなせ(われ)らの(かみ)ヱホバは(あし)(こと)なく(ひと)偏視(かたよりみる)ことなく賄賂(まひなひ)(とる)こと(なけ)ればなり 8ヨシヤパテまたレビ(びと)祭司(さいし)およびイスラエルの(ぞく)(ちやう)(えら)びてヱルサレムに()きヱホバの(こと)および訴訟(うつたへ)審判(さばか)しむ(かれ)らはヱルサレムにかへれり 9ヨシヤパテこれに(めい)じて(いは)(なんぢ)らヱホバを(おそ)眞實(まこと)誠心(まごころ)をもて(かく)おこなふべし 10(すべ)てその邑々(まちまち)()(なんぢ)らの兄弟(きやうだい)()(あひ)(なが)せる(こと)または律法(おきて)誡命(いましめ)法度(のり)條例(さだめ)などの(こと)につきて(なんぢ)らに(うつた)(いづ)ること(あら)ばこれを(さと)してヱホバに(つみ)(をか)さざらしめよ(おそ)らくは震怒(いかり)なんぢと(なんぢ)らの兄弟(きやうだい)にのぞまん(なんぢ)(かく)おこなはば(とが)なかるべし 11()祭司(さいし)(をさ)アマリヤ(なんぢ)らの(うへ)にありてヱホバの(こと)(すべ)(つかさ)どりユダの(いへ)(つかさ)イシマエルの()ゼバデヤ(わう)(こと)(すべ)(つかさ)どる(また)レビ(びと)(なんぢ)らの(まへ)にありて官吏(くわんり)とならん(なんぢ)(こころ)(つよ)くして(わざ)をなせヱホバ(ぜん)(にん)(たす)けたまふべし

第二十章

1この(のち)モアブの子孫(ひとびと)アンモンの子孫(ひとびと)およびマオニ人等(びとら)ヨシヤパテと(たたか)はんとて(せめ)きたれり 2(とき)(ある)(ひと)きたりてヨシヤパテに(つげ)()(うみ)彼旁(かなた)スリアより大衆(たいしう)(なんぢ)(せめ)きたる()(いま)ハザゾンタマルにありとハザゾンタマルはすなはちエンゲデなり 3(ここ)においてヨシヤパテ(おそ)(かほ)をヱホバに(むけ)てその(たすけ)(もと)めユダ全國(ぜんこく)斷食(だんじき)布令(ふれ)しめたれば 4ユダ(こぞり)(あつま)りヱホバの(たすけ)(もと)めたり(すなは)ちユダの一切(すべて)(まち)より人々(ひとびと)きたりてヱホバを(もと)5(とき)にヨシヤパテ、ヱホバの(いへ)(あたら)しき(には)(まへ)においてユダとヱルサレムの會衆(くわいしう)(うち)()6(いひ)けるは(われ)らの先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバよ(なんぢ)(てん)(かみ)にましますに(あら)ずや異邦人(いはうじん)諸國(しよこく)(すべ)たまふに(あら)ずや(なんぢ)()には能力(ちから)あり權勢(いきほひ)ありて(たれ)もなんぢを(ふせ)ぐこと(あた)はざるに(あら)ずや 7(われ)らの(かみ)(なんぢ)(この)(くに)(たみ)(なんぢ)(たみ)イスラエルの(まへ)より(おひ)はらひて(なんぢ)(とも)アブラハムの子孫(しそん)(これ)(なが)(あた)へたまひしに(あら)ずや 8(かれ)らは(ここ)()(なんぢ)()のために(ここ)聖所(せいじよ)(たて)()へり 9刑罰(けいばつ)(つるぎ)疫病(えきびやう)饑饉(ききん)などの災禍(わざはひ)われらに(のぞ)まん(とき)(われ)らこの(いへ)(まへ)(たち)(なんぢ)(まへ)にをりその苦難(なやみ)(なか)にて(なんぢ)呼號(よばは)らんしかして(なんぢ)(きき)(たす)けたまはん(なんぢ)()はこの(いへ)にあればなりと 10(いま)アンモン、モアブおよびセイル(やま)子孫(ひとびと)()たまへ在昔(むかし)イスラエル、エジプトの(くに)より(いで)きたれる(とき)(なんぢ)イスラエルに是等(これら)(をか)さしめたまはざりしかば(これ)(はな)れさりて(ほろ)ぼさざりしなり 11かれらが(われ)らに(むく)ゆる(ところ)()たまへ(かれ)らは(なんぢ)がわれらに(たも)たしめたまへる(なんぢ)產業(さんげふ)より(われ)らを(おひ)はらはんとす 12(われ)らの(かみ)(なんぢ)かれらを(さば)きたまはざるや(われ)らは(この)()(せめ)よせたる()大衆(たいしう)(あた)能力(ちから)なく(また)(なす)ところを(しら)(ただ)(なんぢ)(あふ)(のぞ)むのみと 13ユダの人々(ひとびと)はその(ちひさき)(もの)および(つま)()とともに(みな)ヱホバの(まへ)(たち)をれり 14(とき)會衆(くわいしう)(なか)にてヱホバの(みたま)アサフの子孫(しそん)たるレビ(びと)ヤハジエルに(のぞ)めりヤハジエルはゼカリヤの()ゼカリヤはベナヤの()ベナヤはヱイエルの()ヱイエルはマツタニヤの()なり 15ヤハジエルすなはち(いひ)けるはユダの人衆(ひとびと)およびヱルサレムの居民(きよみん)ならびにヨシヤパテ(わう)(きく)べしヱホバかく(なんぢ)らに(いひ)たまふ(この)大衆(たいしう)のために(おそ)るる(なか)(をのの)くなかれ(なんぢ)らの(たたかひ)(あら)ずヱホバの(たたかひ)なればなり 16なんぢら明日(あす)(かれ)らの(ところ)(せめ)くだれ(かれ)らはヂヅの(さか)より(のぼ)(きた)(なんぢ)らヱルエルの()(まへ)なる(たに)(くち)にて(これ)(あは)17この戰爭(いくさ)には(なんぢ)(たたか)ふにおよばずユダおよびヱルサレムよ(なんぢ)(ただ)(すす)みいでて()(なんぢ)らとともに(いま)すヱホバの拯救(すくひ)()(おそる)(なか)(をのの)くなかれ明日(あす)(かれ)らの(ところ)(せめ)いでよヱホバ(なんぢ)らとともに(いま)せばなりと 18(ここ)においてヨシヤパテ(かうべ)をさげて()俯伏(ひれふせ)りユダの人衆(ひとびと)およびヱルサレムの(たみ)もヱホバの(まへ)(ふし)てヱホバを(はい)19(とき)にコハテの子孫(しそん)およびコラの子孫(しそん)たるレビ(びと)(たち)あがり(こゑ)(たか)くあげてイスラエルの(かみ)ヱホバを讃美(さんび)せり 20かくて(みな)(あさ)はやく(おき)てテコアの()(いで)ゆけり(その)いづるに(あた)りてヨシヤパテ(たち)(いひ)けるはユダの人衆(ひとびと)およびヱルサレムの(たみ)(われ)()(なんぢ)らの(かみ)ヱホバを(しん)ぜよ(さら)(なんぢ)(かた)くあらんその預言者(よげんしや)(しん)ぜよ(さら)(なんぢ)()あらん 21(かれ)また(たみ)(はか)りて人々(ひとびと)(えら)(これ)をして(きよ)(かざり)(つけ)軍勢(ぐんぜい)(さき)(すす)ましめヱホバにむかひて(うた)をうたひ(かつ)これを讃美(さんび)せしめヱホバに感謝(かんしや)せよ(その)恩惠(めぐみ)世々(よよ)かぎりなしと(いは)しむ 22その(うた)(うた)讃美(さんび)をなし(はじ)むるに(あた)りてヱホバ伏兵(ふくへい)(まう)けかのユダに(せめ)きたれるアンモン、モアブ、セイル(やま)子孫(ひとびと)をなやましたまひければ(かれ)打敗(うちやぶ)られたり 23(すなは)ちアンモンとモアブの子孫(ひとびと)(たち)てセイル(やま)(たみ)にむかひ(ことごと)くこれを(ころ)して(ほろぼ)ししがセイルの(たみ)(ころ)(つく)すに(およ)びて(かれ)らも(また)(ちから)をいだして(たがひ)(ほろ)ぼしあへり 24ユダの人々(ひとびと)()觀望(ものみ)(どころ)(いた)りてかの群衆(ぐんしう)()たりければ(ただ)()(たふ)れたる死屍(しかばね)のみにして一人(ひとり)だに(のが)れし(もの)なかりき 25(ここ)においてヨシヤパテおよびその(たみ)(かれ)らの(もの)(うば)はんとて(きた)(みる)にその死屍(しかばね)(あひだ)財寳(ざいはう)衣服(いふく)および珠玉(しゆぎよく)などおびただしく(あり)たれば(すなは)各々(おのおの)これを(はぎ)とりけるが(あまり)(おほ)くして(たづ)さへ(さる)こと(あた)はざる(ほど)なりき(その)(もの)(おほ)かりしに(より)(これ)(とる)三日(みつか)(つひや)しけるが 26第四日(よつかめ)にベラカ(感謝(かんしや))の(たに)(あつま)其處(そこ)にてヱホバに感謝(かんしや)せり(ここ)をもてその(ところ)()今日(こんにち)までベラカ(感謝(かんしや))の(たに)()27(しか)してユダとヱルサレムの人々(ひとびと)みな各々(おのおの)(かへ)りきたりヨシヤパテの(うしろ)にしたがひ(よろこ)びてヱルサレムに(いた)れり()はヱホバ彼等(かれら)をしてその(てき)(ゆゑ)によりて歓喜(よろこび)()させたまひたればなり 28(すなは)(かれ)(しつ)(こと)および喇叭(らつぱ)合奏(がつそう)してヱルサレムに(ゆき)てヱホバの(いへ)にいたる 29(もろもろ)(くに)(たみ)ヱホバがイスラエルの(てき)攻撃(せめうた)たまひしことを(きき)(かみ)(おそ)れたれば 30ヨシヤパテの(くに)平穩(おだやか)なりき(すなは)ちその(かみ)四方(しはう)において(これ)安息(あんそく)(たま)へり 31ヨシヤパテはユダの(わう)となり三十五(さい)のときその(くらゐ)()き二十五(ねん)(あひだ)ヱルサレムにて()(をさ)めたり(その)(はは)はシルヒの(むすめ)にして()をアズバといふ 32ヨシヤパテはその(ちち)アサの(みち)にあゆみて(これ)(はな)れずヱホバの()(よし)()たまふ(こと)(おこな)へり 33(しか)れども崇邱(たかきところ)はいまだ(のぞ)かず(また)(たみ)はいまだその先祖(せんぞ)(かみ)(こころ)(かたむ)けざりき 34ヨシヤパテのその(ほか)()(じう)行爲(わざ)はハナニの()ヱヒウの(ふみ)(しる)さるヱヒウの(こと)はイスラエルの列王(れつわう)(ふみ)()35ユダの(わう)ヨシヤパテ(のち)にイスラエルの(わう)アハジアと(あひ)(むす)べりアハジアは(おほい)(あく)(おこな)(もの)なりき 36ヨシヤパテ、タルシシに()(ふね)(つく)らんとて(かれ)(あひ)(むす)びてエジオンゲベルにて(とも)(ふね)(すう)(さう)(つく)れり 37(とき)にマレシヤのドダワの()エリエゼル、ヨシヤパテにむかひて預言(よげん)して()(なんぢ)アハジアと(あひ)(むす)びたればヱホバなんぢの(つく)りし(もの)(こぼ)ちたまふと(すなは)ちその(ふね)(みな)(やぶ)れてタルシシに()くことを()ざりき

第二十一章

1ヨシヤパテその先祖(せんぞ)(たち)とともに(ねむ)りてダビデの(まち)にその先祖(せんぞ)(たち)とともに(はうむ)られその()ヨラムこれに(かはり)(わう)となる 2ヨシヤパテの()たるその兄弟(きやうだい)はアザリヤ、ヱヒエル、ゼカリヤ、アザリヤ、ミカエルおよびシバテヤ(これ)みなイスラエルの(わう)ヨシヤパテの()なり 3その(ちち)(かれ)らに金銀(きんぎん)寶物(はうもつ)賜物(たまもの)(おほ)(あた)へまたユダの守衛(まもり)邑々(まちまち)(あた)へけるが(くに)はヨラムに(あた)へたりヨラム長子(ちやうし)なりければなり 4ヨラムその(ちち)(くらゐ)(のぼ)りて(ちから)つよくなりければその兄弟(きやうだい)(たち)をことごとく(つるぎ)にかけて(ころ)(また)イスラエルの牧伯等(つかさたち)數人(すうにん)(ころ)せり 5ヨラムは三十二(さい)(とき)(くらゐ)(つき)ヱルサレムにて八(ねん)(あひだ)()(をさ)めたり 6(かれ)はアハブの(いへ)のなせるごとくイスラエルの王等(わうたち)(みち)にあゆめりアハブの(むすめ)(つま)となしたればなり(かく)かれヱホバの()(あしし)()たまふ(こと)をなせしかども 7ヱホバ(さき)にダビデに契約(けいやく)をなし(かつ)(かれ)とその子孫(しそん)とに永遠(とこしへ)光明(ひかり)(あた)へんと(いひ)たまひし(ゆゑ)によりてダビデの(いへ)(ほろ)ぼすことを(のぞ)(たま)はざりき 8ヨラムの()にエドム(びと)(そむ)きてユダの()(ふく)せず(みづか)(わう)(たて)たれば 9ヨラム(その)牧伯等(つかさたち)および一切(すべて)戰車(いくさぐるま)をしたがへて(わた)りゆき()(うち)(たち)いでて自己(おのれ)(かこ)めるエドム(びと)()ちその戰車(いくさぐるま)(かしら)(たち)(うて)10エドム(びと)(かく)(そむ)きてユダの()(ふく)せずなりしが今日(こんにち)まで(しか)此時(このとき)にあたりてリブナもまた(そむ)きてユダの()(ふく)せずなりぬ()はヨラムその先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバを(すて)たるに(より)てなり 11(かれ)またユダの山々(やまやま)崇邱(たかきところ)(つく)りてヱルサレムの(たみ)姦淫(かんいん)をおこなはせユダを(まど)はせり 12(とき)預言者(よげんしや)エリヤの(ふみ)ヨラムの(もと)(たつ)せり(その)(ことば)(いは)(なんぢ)先祖(せんぞ)ダビデの(かみ)ヱホバかく(いひ)たまふ(なんぢ)はその(ちち)ヨシヤパテの(みち)にあゆまずまたユダの(わう)アサの(みち)にあゆまずして 13イスラエルの王等(わうたち)(みち)にあゆみユダの(ひと)とヱルサレムの(たみ)をしてアハブの(いへ)姦淫(かんいん)をなせるごとくに姦淫(かんいん)(おこな)はしめまた(なんぢ)(ちち)(いへ)(もの)にて(なんぢ)(まさ)れるところの(なんぢ)兄弟(きやうだい)(ども)(ころ)せり 14(ゆゑ)にヱホバ(おほい)なる災禍(わざはひ)をもて(なんぢ)(たみ)(なんぢ)子女(こども)(なんぢ)(つま)()および(なんぢ)一切(すべて)所有(もちもの)(うち)たまふべし 15(なんぢ)はまた臓腑(ざうふ)(やまひ)()(たい)(びやう)になりその(やまひ)日々(ひび)(おも)りて臓腑(ざうふ)つひに(おち)んと 16(すなは)ちヱホバ、ヨラムを(せめ)させんとてエテオピアに(ちか)きところのペリシテ(びと)とアラビヤ(びと)(こころ)振起(ふりおこ)したまひければ 17(かれ)らユダに(せめ)のぼりて(これ)(をか)(わう)(いへ)(ある)ところの貨財(くわざい)(ことごと)(うば)()りまたヨウムの子等(こども)(つま)()をも(たづさ)()れり(ここ)をもてその(すゑの)()ヱホアハズの(ほか)には一人(ひとり)(のこ)れる(もの)なかりき 18(この)もろもろの(こと)(のち)ヱホバ(かれ)(うち)臓腑(ざうふ)(いえ)ざる(やまひ)(しやう)ぜしめたまひければ 19(つき)()(おく)り二(ねん)()るにおよびてその臓腑(ざうふ)(やまひ)のために()(おも)病苦(いたつき)によりて()ねり(たみ)かれの先祖(せんぞ)のために焚物(たきもの)をなせし(ごと)(かれ)のためには焚物(たきもの)をなさざりき 20(かれ)は三十二(さい)(とき)(くらゐ)()き八(ねん)(あひだ)ヱルサレムにて()(をさ)めて(つひ)薨去(みまか)れり(これ)(をし)(もの)なかりき人衆(ひとびと)これをダビデの(まち)(はうむ)れり(ただ)王等(わうたち)(はか)にはあらず

第二十二章

1ヱルサレムの(たみ)ヨラムの季子(すゑのこ)アハジアを(わう)となして(これ)(つが)しむ()(かつ)てアラビヤ(びと)とともに(ぢん)(えい)(せめ)きたりし軍兵(ぐんぴやう)その長子(ちやうし)をことごとく(ころ)したればなり(ここ)をもてユダの(わう)ヨラムの()アハジア(わう)となれり 2アハジアは四十二(さい)(とき)(くらゐ)()きヱルサレムにて一(ねん)(あひだ)()(をさ)めたりその(はは)はオムリの(むすめ)にして()をアタリヤといふ 3アハジアもまたアハブの(いへ)(みち)(あゆ)めり(その)(はは)かれを(をし)へて(あく)をなさしめたるなり 4(すなは)(かれ)はアハブの(いへ)のごとくにヱホバの()(まへ)(あく)をおこなへり(その)(ちち)(しに)(のち)(かれ)かくアハブの(いへ)(もの)(をしへ)にしたがひたれば(つひ)()(ほろ)ぼすに(いた)れり 5アハジアまた(かれ)らの(をしへ)にしたがひイスラエルの(わう)アハブの()ヨラムとともにギレアデのラモテにゆきてスリアの(わう)ハザエルと(たたか)ひけるにスリア(びと)ヨラムに(きず)(おは)せたり 6(ここ)においてヨラムはそのスリアの(わう)ハザエルと(たたか)ふにあたりてラムにて(おふ)たる(きず)(いや)さんとてヱズレルに(かへ)れりユダの(わう)ヨラムの()アザリヤはアハブの()ヨラムが(やみ)をるをもてヱズレルに(くだ)りてこれを()7アハジアがヨラムを()ふて(がい)(あひ)しは(かみ)(しか)らしめたまへるなり(すなは)ちアハジアは(きた)(をり)てヨラムとともに(いで)てニムシの()ヱヒウを(むか)へたりヱヒウはヱホバが(さき)にアハブの(いへ)(たえ)(さら)しめんとて(あぶら)(そそ)ぎたまひし(もの)なり 8ヱヒウ、アハブの(いへ)(ばつ)するに(あた)りてユダの牧伯等(つかさたち)およびアハジアの兄弟(きやうだい)(たち)子等(こら)がアハジアに(つか)へをるに(あひ)(これ)(ころ)せり 9アハジアはサマリヤに(かく)れたりしがヱヒウこれを(さがし)(もと)めければ人々(ひとびと)これを(とら)ヘヱヒウの(もと)(ひき)きたりて(これ)(ころ)せり(ただ)(かれ)(こころ)(つく)してヱホバを(もと)めたるヨシヤパテの()なればとてこれを(はうむ)れり(かか)りしかばアハジアの(いへ)(くに)統治(すべをさ)むる(ちから)なくなりぬ 10(ここ)にアハジアの(はは)アタリヤその()(しに)たるを()(たち)てユダの(いへ)(わう)()をことごとく(ほろ)ぼしたりしが 11(わう)(むすめ)ヱホシバ、アハジアの()ヨアシを(わう)子等(こたち)(ころ)さるる(もの)(うち)より(ぬす)()(かれ)とその乳媼(めのと)()()()におきて(かれ)をアタリヤに(かく)したればアタリヤかれを(ころ)さざりきヱホシバはヨラム(わう)(むすめ)アハジアの(いもうと)にして祭司(さいし)ヱホヤダの(つま)なり 12かくてヨアシはヱホバの(いへ)(かく)れて(かれ)らとともにをること六(ねん)アタリヤ(くに)(わう)たりき

第二十三章

1(だい)(ねん)にいたりヱホヤダ力を(つよく)してヱロハムの()アザリヤ、ヨハナンの()イシマエル、オベデの()アザリア、アダヤの()マアセヤ、ジクリの()エシヤパテなどいふ(ひやく)(にん)(かしら)(たち)(まね)きて(おのれ)契約(けいやく)(むす)ばしむ 2(ここ)において(かれ)らユダを(ゆき)めぐりてユダの一切(すべて)(まち)よりレビ(びと)(あつ)めまたイスラエルの(ぞく)(ちやう)(あつ)めてヱルサレムに(かへ)3(しか)してその會衆(くわいしう)みな(かみ)(いへ)において(わう)契約(けいやく)(むす)べり(とき)にヱホヤダかれらに(いひ)けるけるはダビデの子孫(しそん)(こと)につきてヱホバの(のた)まひしごとく(わう)()(くらゐ)(つく)べきなり 4(され)(なんぢ)(かく)なすべし(なんぢ)祭司(さいし)およびレビ(びと)安息日(あんそくにち)(いり)きたる(もの)は三(ぶん)の一は(もん)(まも)5(ぶん)の一は(わう)(いへ)()り三(ぶん)の一は基礎(いしずゑ)(もん)()(たみ)はみなヱホバの(いへ)(には)(をる)べし 6祭司(さいし)奉事(つとめ)をするレビ(びと)(ほか)何人(なにびと)もヱホバの(いへ)(いる)べからず(かれ)らは聖者(きよきもの)なれば(いる)ことを()るなり(たみ)はみなヱホバの殿(みや)(まも)るべし 7レビ(びと)はおのおの()武器(ぶき)(とり)(わう)(めぐ)りて(たつ)べし(いへ)()(もの)をば(すべ)(ころ)すべし(なんぢ)らは(わう)(いづ)(とき)にも()(とき)にも(わう)とともに()れと 8(ここ)においてレビ(びと)およびユダの人衆(ひとびと)祭司(さいし)ヱホヤダが(すべ)(めい)じたる(ごと)くに(おこな)各々(おのおの)その()(ひと)安息日(あんそくにち)(いり)()べき(もの)安息日(あんそくにち)(いで)ゆくべき(もの)とを(ひき)()れり祭司(さいし)ヱホヤダ班列(くみ)(もの)(さら)せざればなり 9祭司(さいし)ヱホヤダすなはち(かみ)(いへ)にあるダビデ(わう)(やり)および大楯(おほだて)()(だて)(ひやく)(にん)(かしら)(たち)(わた)10一切(すべて)(たみ)をして各々(おのおの)武器(ぶき)()(とり)(わう)四周(まはり)()殿(みや)(みぎ)(はし)より殿(みや)(ひだり)(はし)におよびて(だん)殿(みや)にそふて(をら)しむ 11(かく)人衆(ひとびと)(わう)()(たづさ)(いだ)(これ)冠冕(かんむり)(いただ)かせ證詞(あかし)をわたして(わう)となし祭司(さいし)ヱホヤダおよびその子等(こら)これに(あぶら)をそそげり(しか)して(みな)(わう)長壽(いのちなが)かれと()12(ここ)にアタリヤ(たみ)近衛(このゑ)(へい)(わう)(ほむ)(もの)との(こゑ)()きヱホバの(いへ)(いり)(たみ)(ところ)(いた)13(みる)(わう)(いり)(くち)にてその(はしら)(かたはら)()(わう)(そば)軍長(ぐんちやう)喇叭(らつぱ)(ふき)(たち)をり(また)(くに)(たみ)みな(よろこ)びて喇叭(らつぱ)()謳歌者(うたうたふもの)(がく)(そう)(さき)だちて讃美(さんび)(うた)ひをりしかばアタリヤその(ころも)()叛逆(はんぎやく)なり叛逆(はんぎやく)なりと(いへ)14(とき)祭司(さいし)ヱホヤダ軍兵(ぐんぴやう)(すぶ)(ひやく)(にん)(かしら)(たち)(よび)(いだ)してこれに()(かれ)をして(れつ)(あひだ)(とほ)りて(いで)しめよ(すべ)(かれ)(した)がふ(もの)をば(つるぎ)をもて(ころ)すべしと祭司(さいし)(かれ)をヱホバの(いへ)(ころ)すべからずとて(かく)いへるなり 15(ここ)をもて(これ)がために(みち)をひらき(わう)(いへ)(むま)(もん)(いり)(くち)まで(ゆか)しめて其處(そこ)にて(これ)(ころ)せり 16(かく)てヱホヤダ(おのれ)一切(すべて)(たみ)(わう)との(あひだ)にわれらは(みな)ヱホバの(たみ)とならんことの契約(けいやく)(むす)べり 17(ここ)において(たみ)みなバアルの(いへ)にゆきて(これ)(こぼ)ちその(だん)とその(ざう)(うち)(くだ)きバアルの祭司(さいし)マツタンを(だん)(まへ)(ころ)せり 18ヱホヤダまたヱホバの(いへ)職事(つとめ)祭司(さいし)レビ(びと)()(ゆだ)(むかし)ダビデ、レビ(びと)班列(くみ)にわかちてヱホバの(いへ)におきモーセの律法(おきて)(しる)されたる(ところ)にしたがひて歓喜(よろこび)謳歌(うた)とをもてヱホバの燔祭(はんさい)(ささ)げしめたりき(いま)このダビデの(れい)(なら)19(かれ)またヱホバの(いへ)門々(もんもん)看守(まもる)(もの)(たた)()()(けが)れたる(もの)には(なに)によりて(けが)れたるにもあれ(すべ)(いる)ことを()ざらしむ 20(かく)てヱホヤダ(ひやく)(にん)(かしら)(たち)貴族(きぞく)(たみ)牧伯等(つかさたち)および(くに)一切(すべて)(たみ)(ひき)ゐてヱホバの(いへ)より(わう)(みちび)きくだり(かみ)(もん)よりして(わう)(いへ)にいり(わう)(くに)(くらゐ)()せしめたり 21(かか)りしかば(くに)(たみ)みな(よろ)こびて(まち)平穩(おだやか)なりきアタリヤは(つるぎ)にて(ころ)さる

第二十四章

1ヨアシは七(さい)(とき)(くらゐ)()きヱルサレムにて四十(ねん)(あひだ)()(をさ)めたりその(はは)はベエルシバより(いで)たる(もの)にして()をヂビアといふ 2ヨアシは祭司(さいし)ヱホヤダの()にある()(あひだ)(つね)にヱホバの(よし)()たまふことを(おこな)へり 3ヱホヤダ(かれ)のために二人(ふたり)(つま)(めと)れり男子(なんし)女子(によし)(うま)4(この)(のち)ヨアシ、ヱホバの(いへ)修繕(つくろは)んと(こころざ)5祭司(さいし)とレビ(びと)(あつ)めて(これ)(いひ)けるは(なんぢ)(いで)てユダの邑々(まちまち)()(なんぢ)らの(かみ)ヱホバの(いへ)歳々(としどし)修繕(つくろ)ふべき金子(かね)をイスラエルの人衆(ひとびと)より(あつ)むべし(その)(こと)(すみやか)にせよと(しか)るにレビ(びと)これを(すみやか)にせざりき 6(わう)ヱホヤダ(をさ)(めし)てこれに(いひ)けるは(なんぢ)なんぞレビ(びと)(もと)めてヱホバの(しもべ)モーセおよびイスラエルの會衆(くわいしう)古昔(むかし)證詞(あかし)幕屋(まくや)のために(あつ)めたるが(ごと)(ぜい)をユダとヱルサレムより(とり)きたらせざるやと 7かの(あし)(をんな)アタリヤの子等(こら)(かみ)(いへ)(やぶ)りかつヱホバの(いへ)(もろもろ)奉納物(ほうなふもの)をバアルに(そな)へたり 8(ここ)において(わう)(めい)にしたがひて一箇(ひとつ)(はこ)(つく)りヱホバの(いへ)(もん)(そと)にこれを()9ユダとヱルサレムに宣布(ふれ)(なんぢ)(かみ)(しもべ)モーセが荒野(あれの)にてイスラエルに(くわ)したる(ごと)(ぜい)をヱホバに(たづさ)へきたれと(いひ)けるに 10一切(すべて)牧伯等(つかさたち)および一切(すべて)(たみ)みな(よろこ)びて(たづさ)へきたりその(はこ)(なげ)いれて(つひ)(をさ)めをはれり 11レビ(びと)その(はこ)(きん)(おほ)くあるを()てこれを(わう)(ちやう)(たづさ)へゆく(とき)(わう)書記(しよき)祭司(さいし)(をさ)(した)(やく)きたりてその(はこ)(かた)むけ(また)これを(とり)(もと)(ところ)(もち)ゆけり日々(ひび)(かく)のごとくして(きん)(あつ)むること夥多(おびただ)12(しか)して(わう)とヱホヤダこれをヱホバの(いへ)工事(こうじ)()(もの)(わた)石工(せきこう)および木匠(たくみ)(やと)ひてヱホバの(いへ)修繕(つくろ)はせまた(てつ)(こう)および(どう)(こう)(やと)ひてヱホバの(いへ)修復(しゆふく)せしめけるが 13工人(こうじん)動作(はたらき)てその工事(こうじ)(なし)をへ(かみ)(いへ)(もと)(さま)(ふく)してこれを堅固(けんご)にす 14その(すで)()るにおよびて(あま)れる(きん)(わう)とヱホヤダの(まへ)(もち)いたりければ(それ)をもてヱホバの(いへ)のために器皿(うつはもの)(つく)れり(すなは)奉事(つとめ)(うつは)献祭(ささげもの)(うつは)および(さじ)ならびに金銀(きんぎん)(うつは)(つく)れりヱホヤダが()()()(あひだ)はヱホバの(いへ)にて燔祭(はんさい)をささぐること(たえ)ざりき 15ヱホヤダは年邁(としすす)()滿(みち)(しね)りその(しね)(とき)(ひやく)三十(さい)なりき 16人衆(ひとびと)ダビデの(まち)にて王等(わうたち)中間(なか)にこれを(はう)むる()(かれ)イスラエルの(うち)において(かみ)とその殿(みや)とにむかひて善事(よきこと)をおこなひたればなり 17ヱホヤダの(しに)たる(のち)ユダの牧伯等(つかさたち)きたりて(わう)(はい)(ここ)において(わう)これに(きき)したがふ 18(かれ)らその先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバの(いへ)(すて)てアシラ(ざう)および偶像(ぐうざう)(つか)へたればその(とが)のために震怒(いかり)ユダとヱルサレムに(のぞ)めり 19ヱホバかれらを(おのれ)にひきかへさんとて預言者(よげんしや)(たち)(つか)はし(これ)にむかひて(あかし)をたてさせたまひしかども(きく)ことをせざりき 20(ここ)において(かみ)(みたま)祭司(さいし)ヱホヤダの()ゼカリヤに(のぞ)みければ(かれ)(たみ)(まへ)(たか)(たち)あがりて(これ)(いひ)けるは(かみ)かく(のたま)(なんぢ)らヱホバの誡命(いましめ)(をか)して災禍(わざはひ)(まね)くは(なに)ぞや(なんぢ)らヱホバを(すて)たればヱホバも(なんぢ)らを(すて)たまふと 21(しか)るに人衆(ひとびと)かれを(がい)せんと(はか)(わう)(めい)によりて(いし)をもてこれをヱホバの(いへ)(には)にて(うち)(ころ)せり 22(かく)ヨアシ(わう)はゼカリヤの(ちち)ヱホヤダが(おのれ)にほどこせし(おん)(おもは)ずしてその()(ころ)せり(かれ)(しぬ)(とき)にヱホバこれを(かへり)みこれを(とひ)(ただ)したまへと(いへ)23かくてその(とし)(をは)るにおよびてスリアの軍勢(ぐんぜい)かれにむかひて(せめ)のぼりユダとヱルサレムにいたりて(たみ)牧伯等(つかさたち)をことごとく(たみ)(うち)より(ほろ)ぼし()ちその掠取物(ぶんどりもの)(すべ)てダマスコの(わう)(おく)れり 24この(とき)スリアの軍勢(ぐんぜい)(せう)(ぜい)にて(きた)りけるにヱホバ大軍(たいぐん)をこれが()(わた)したまへり()はその先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバを(すて)たるが(ゆゑ)なり(かく)かれらヨアシを(ばつ)せり 25スリア(びと)ヨアシに(おほ)(きず)をおはせて(すて)(さり)けるがヨアシの臣僕(しもべ)()祭司(さいし)ヱホヤダの子等(こら)()のために(たう)をむすびて(これ)(そむ)(これ)をその(とこ)(うへ)(しい)して(しな)しめたり人衆(ひとびと)これをダビデの(まち)(はうむ)れり(ただ)(わう)(はか)には(はうむ)らざりき 26(たう)をむすびて(これ)(そむ)きし(もの)はアンモンの(をんな)シメアテの()ザバデおよびモアブの(をんな)シムリテの()ヨザバデなりき 27ヨアシの子等(こら)(こと)ヨアシの(つげ)られし預言(よげん)および(かみ)(いへ)修繕(つくろひ)(こと)などは列王(れつわう)(ふみ)註釋(ちうしやく)(しる)さるヨアシの()アマジヤこれに(かは)りて(わう)となれり

第二十五章

1アマジヤは二十五(さい)(とき)(くらゐ)()きヱルサレムにて二十九(ねん)(あひだ)()(をさ)めたりその(はは)はヱルサレムの(もの)にして()をヱホアダンといふ 2アマジヤはヱホバの(よし)()たまふ(こと)(おこ)なひしかども(こころ)(まつた)うしてこれを(なさ)ざりき 3(かれ)(くに)のおのが()(かた)()つにおよびてその(ちち)(わう)(しい)せし臣僕(しもべ)()(ころ)せり 4(され)どその子女(こども)()をば(ころ)さずしてモーセの(ふみ)律法(おきて)(しる)せるごとく(なせ)(すなは)ちヱホバ(めい)じて(いひ)たまはく(ちち)はその子女(こども)(ゆゑ)によりて(ころ)さるべからず子女(こども)はその(ちち)(ゆゑ)によりて(ころ)さるべからず各々(おのおの)おのれの(つみ)によりて(ころ)さるべきなりと 5アマジヤ、ユダの(ひと)(あつ)めその父祖(ふそ)(いへ)にしたがひて(あるひ)(せん)(にん)(かしら)附屬(ふぞく)せしめ(ある)(ひやく)(にん)(かしら)附屬(ふぞく)せしむユダとベニヤミンともに(しか)(かつ)二十(さい)以上(いじやう)(もの)(かぞ)(ほこ)(たて)とを(とり)戰闘(たたかひ)(のぞ)倔強(くつきやう)()三十(まん)() 6また(ぎん)(ひやく)タラントをもてイスラエルより大勇士(だいゆうし)(まん)(やと)へり 7(とき)(かみ)(ひと)かれに(いた)りて(いひ)けるは(わう)よイスラエルの軍勢(ぐんぜい)をして(なんぢ)とともに(ゆか)しむる(なか)れヱホバはイスラエル(びと)すなはちエフライムの子孫(ひとびと)とは(とも)にいまさざるなり 8(なんぢ)もし(ゆか)(こころ)(つよ)くして戰闘(たたかひ)()(かみ)なんぢをして(てき)(まへ)(たふ)れしめたまはん(かみ)(たす)くる(ちから)ありまた(たふ)(ちから)あるなり 9アマジヤ(かみ)(ひと)にいひけるは(さら)(すで)にイスラエルの軍隊(ぐんたい)(あた)へたる(ひやく)タラントを如何(いか)にすべきや(かみ)(ひと)(こた)へけるはヱホバは(それ)よりも(おほ)(もの)(なんぢ)(たま)ふことを()るなりと 10(ここ)においてアマジヤかのエフライムより(きた)りて(おのれ)(つけ)軍隊(ぐんたい)(わけ)(はな)してその(ところ)(かへ)らしめければ(かれ)らユダにむかひて(はげ)しく(いかり)(はつ)()のごとくに(いか)りてその(ところ)(かへ)れり 11かくてアマジヤは(ちから)(つよ)くしその(たみ)(ひき)ゐて(しほ)(たに)()きセイル(びと)(まん)(うち)(ころ)せり 12ユダの子孫(ひとびと)またこの(ほか)に一萬人(まんにん)生擒(いけどり)(いは)(いただき)(ひき)ゆき(いは)(いただき)よりこれを(なげ)おとしければ(みな)微塵(こなごな)(くだ)けたり 13(さき)にアマジヤが(おのれ)とともに戰闘(たたかひ)(ゆく)べからずとして(かへ)(やり)たる(ぐん)(そつ)()サマリアよりベテホロンまでのユダの邑々(まちまち)(おそ)(ひと)(ぜん)(うち)ころし(もの)(おほ)(うば)14アマジヤ、エドム(びと)(ころ)して(かへ)(とき)にセイル(びと)神々(かみがみ)(たづ)さへ(きた)(これ)安置(あんち)して(おのれ)(かみ)となしその(まへ)禮拝(をがみ)をなし(これ)(かう)(たけ)15(ここ)をもてヱホバ、アマジヤにむかひて(いかり)(はつ)預言者(よげんしや)をこれに(つか)はして(いは)しめたまひけるは(かの)(たみ)神々(かみがみ)(おのれ)(たみ)(なんぢ)()より(すく)ふことを()ざりし(もの)なるに(なんぢ)なにとて(これ)(もと)むるや 16(かれ)かく(わう)(かた)れる(とき)(わう)これにむかひ我儕(われら)(なんぢ)(わう)議官(ぎくわん)となせしや(やめ)(なんぢ)なんぞ(うち)(ころ)されんとするやと(いひ)ければ預言者(よげんしや)すなはち(やめ)(いへ)(われ)()(なんぢ)この(こと)(おこな)びて(わが)(いさめ)(きき)いれざるによりて(かみ)なんぢを(ほろ)ぼさんと(さだ)めたまふと 17(かく)てユダの(わう)アマジヤ(あひ)(はか)りて(ひと)をヱヒウの()ヱホアハズの()なるイスラエルの(わう)ヨアシに(つかは)(きた)我儕(われら)たがひに(かほ)をあはせんと(いは)しめければ 18イスラエルの(わう)ヨアシ、ユダの(わう)アマジヤに(いひ)おくりけるはレバノンの荊蕀(いばら)かつてレバノンの香柏(かうはく)(なんぢ)女子(むすめ)(わが)()(つま)(あた)へよと(いひ)おくりたること(あり)しにレバノンの()(じう)とほりてその荊蕀(いばら)(ふみ)たふせり 19(なんぢ)はエドム(びと)撃破(うちやぶ)れりと()(こころ)にたかぶりて(ほこ)(され)(なんぢ)(いへ)(やす)んじ()(なん)(わざはひ)(ひき)おこして自己(おのれ)もユダもともに(ほろ)びんとするやと 20(しか)るにアマジヤ(きく)ことをせざりき此事(このこと)(かみ)より(いで)たる(もの)にて(かれ)らをその(てき)()(わた)さんがためなり()(かれ)らエドムの神々(かみがみ)(もと)めしに()21(ここ)においてイスラエルの(わう)ヨアシ(のぼ)りきたりユダのベテシメシにてユダの(わう)アマジヤと(かほ)をあはせたりしが 22ユダ、イスラエルに(うち)(やぶ)られて各々(おのおの)その(てん)(まく)(にげ)かへりぬ 23(とき)にイスラエルの(わう)ヨアシはヱホアハズの()ヨアシの()なるユダの(わう)アマジヤをベテシメシに(とら)へてヱルサレムに(たづさ)へゆきヱルサレムの石垣(いしがき)をエフライムの(もん)より(すみ)(もん)まで四(ひやく)キユビト(ほど)(こぼ)24また(かみ)(いへ)(うち)にてオベデエドムが(まも)()一切(すべて)金銀(きんぎん)および(もろもろ)器皿(うつはもの)ならびに(わう)(いへ)財寳(ざいはう)()りかつ(ひと)(じち)をとりてサマリアに(かへ)れり 25ユダの(わう)ヨアシの()アマジヤはイスラエルの(わう)ヱホアハズの()ヨアシの(しに)てより(のち)なほ十五(ねん)生存(いきなが)らへたり 26アマジヤのその(ほか)()(じう)行爲(わざ)はユダとイスラエルの列王(れつわう)(ふみ)(しる)さるるにあらずや 27アマジヤ(ひるが)へりてヱホバに(した)がはずなりし(のち)ヱルサレムにおいて(たう)(むす)びて(かれ)(てき)する(もの)ありければ(かれ)ラキシに(にげ)ゆきけるにその人々(ひとびと)ラキシに(ひと)をやりて(かれ)其處(そこ)(ころ)さしめたり 28人衆(ひとびと)これを(むま)(おは)せてきたりユダの(まち)にてその先祖(せんぞ)(たち)とともにこれを(はうむ)りぬ

第二十六章

1(ここ)においてユダの(たみ)みなウジヤをとりて(わう)となしてその(ちち)アマジヤに(かは)らしめたり(とき)(とし)十六なりき 2(かれ)エラテの(まち)(たて)てこれを(ふたた)びユダに()せしむ(これ)はかの(わう)がその先祖(せんぞ)(たち)とともに(ねむ)りし(のち)なりき 3ウジヤは十六(さい)(とき)(くらゐ)()きヱルサレムにて五十二(ねん)(あひだ)()(をさ)めたりその(はは)はヱルサレムの(もの)にして()をヱコリアといふ 4ウジヤはその(ちち)アマジヤが(すべ)てなしたる(ごと)くヱホバの(よし)()たまふ(こと)(おこな)5(かみ)默示(もくし)(あきらか)なりしかのゼカリヤの()にある()(あひだ)(こころ)をこめてヱホバを(もと)めたりそのヱホバを(もと)むる(あひだ)(かみ)これをして幸福(さいはひ)ならしめたまへり 6(かれ)いでてペリシテ(びと)(たたか)ひガテの石垣(いしがき)ヤブネの石垣(いしがき)およびアシドドの石垣(いしがき)(くづ)しアシドドの()ならびにペリシテ(びと)中間(なか)(まち)()7(かみ)かれを(たす)けてペリシテ(びと)グルバアルに()むアラビヤ(びと)およびメウニ(びと)攻撃(せめうた)しめたまへり 8アンモニ(びと)はまたウジヤに(みつぎ)()るウジヤの()つひにエジプトの(いり)(くち)までも(ひろ)まれり()(はなは)(つよ)くなりければなり 9ウジヤ、ヱルサレムの(すみ)(もん)(たに)(もん)および角隅(すみずみ)戌樓(やぐら)(たて)てこれを堅固(けんご)にし 10また荒野(あれの)戌樓(やぐら)()許多(あまた)水溜(みづため)(ほれ)()家畜(かちく)(おほ)(もち)たればなり(また)平野(ひらの)にも平地(ひらち)にも家畜(かちく)(もて)(また)山々(やまやま)およびカルメルには農夫(のうふ)葡萄(ぶだう)(つく)(もの)(もて)農事(のうじ)(この)みたればなり 11ウジヤ戰士(いくさびと)旅團(りよだん)あり書記(しよき)ヱイエルと牧伯(つかさ)マアセヤの(かず)調査(しらべ)によりて隊々(くみぐみ)にわかれて戰爭(いくさ)()(みな)(わう)軍長(ぐんちやう)ハナニヤの()(ぞく)12大勇士(だいゆうし)(ぞく)(ちやう)(かず)都合(あはせて)(せん)(ぴやく) 13その()(ぞく)する軍勢(ぐんぜい)は三十(まん)(せん)(ひやく)(にん)みな(おほい)なる(ちから)をもて(たたか)(わう)(たす)けて(てき)(あた)14ウジヤその(ぜん)(ぐん)のために(たて)(ほこ)(かぶと)(よろひ)(ゆみ)および投石器(いしなげき)(いし)(そな)15(かれ)またヱルサレムにおいて工人(こうじん)()(かい)(かんが)(つく)らしめ(これ)戌樓(やぐら)および石垣(いしがき)(ほど)こし(これ)をもて()ならびに(おほ)(いし)()(いだ)せり(ここ)においてその()(とほ)(ひろ)まれり()()(じやう)援助(たすけ)(かうむ)りて旺盛(さかん)になりたればなり 16(しか)るに(かれ)旺盛(さかん)になるにおよびその(こころ)(たか)ぶりて(あし)(こと)(おこ)なへり(すなは)(かれ)その(かみ)ヱホバにむかひて(つみ)(をか)しヱホバの殿(みや)(いり)(かう)(だん)(うへ)(かう)(たか)んとせり 17(とき)祭司(さいし)アザリヤ、ヱホバの祭司(さいし)たる勇者(ゆうしや)八十(にん)(ひき)ゐて(かれ)(あと)にしたがひ()18ウジヤ(わう)(ささ)へてこれに(いひ)けるはウジヤよヱホバに(かう)(たく)ことは(なんぢ)のなすべき(ところ)にあらずアロンの子孫(しそん)にして(かう)(たく)ために(きよ)められたる祭司(さいし)(ども)のなすべき(ところ)なり聖所(せいじよ)より(いで)(なんぢ)(つみ)(をか)せりヱホバ(かみ)なんぢに(さかえ)(くは)へたまはじと 19(ここ)においてウジヤ(いかり)(はつ)(かう)()()にとりて(かう)(たか)んとせしがその祭司(さいし)にむかひて(いかり)(はつ)しをる(あひだ)(らい)(びやう)その(ひたひ)(おこ)れり(とき)(かれ)はヱホバの(いへ)にて祭司(さいし)(たち)(まへ)にあたりて(かう)(だん)(そば)にをる 20祭司(さいし)(をさ)アザリヤおよび一切(すべて)祭司(さいし)(たち)(かれ)()しに(すで)にその(ひたひ)(らい)(びやう)(しやう)じゐたれば(かれ)其處(そこ)より(すみやか)にいだせり(かれ)もまたヱホバの(おのれ)(うち)たまへるを()(みづか)(いそ)ぎて(いで)(され)21ウジヤ(わう)はその(しぬ)()まで(らい)(びやう)(にん)となり(をり)しがその(らい)(びやう)(にん)となるにおよびては(はなれ)殿(どの)(すめ)りヱホバの(いへ)より(たた)れたればなり(その)()ヨタム(わう)(いへ)管理(つかさどり)(くに)(たみ)審判(さばけ)22ウジヤのその(ほか)()(じう)行爲(わざ)はアモツの()預言者(よげんしや)イザヤこれを書記(かきしる)したり 23ウジヤその先祖(せんぞ)(たち)とともに(ねむ)りたれば(かれ)(らい)(びやう)(にん)なりとて王等(わうたち)(はか)連接(つらな)()にこれを(はうむ)りてその先祖(せんぞ)(たち)とともならしむその()ヨタムこれに(かは)りて(わう)となれり

第二十七章

1ヨタムは二十五(さい)(とき)(くらゐ)()きヱルサレムにて十六(ねん)(あひだ)()(をさ)めたり(その)(はは)はザドクの(むすめ)にして()をヱルシヤといふ 2ヨタムはその(ちち)ウジヤの(すべ)(なし)たるごとくヱホバの(よし)()たまふ(こと)をなせり(ただ)しヱホバの殿(みや)には(いら)ざりき(たみ)(なほ)(あし)(こと)(なせ)3(かれ)ヱホバの(いへ)(かみ)(もん)(たて)なほしオペルの石垣(いしがき)(おほ)(きづ)()4ユダの山地(やまち)(すう)()(まち)()(はやし)(あひだ)(しろ)および戌楼(やぐら)(きづけ)けり 5(かれ)アンモニ(びと)(わう)(たたか)ひこれに(かて)(その)(とし)アンモンの子孫(ひとびと)(ぎん)(ひやく)タラント小麥(こむぎ)(まん)(ごく)(おほ)(むぎ)(まん)(ごく)(かれ)におくれりアンモンの子孫(ひとびと)(だい)(ねん)にも(だい)(ねん)にも(かく)のごとく(かれ)(みつぎ)をいる 6ヨタムその(かみ)ヱホバの(まへ)においてその(おこなひ)(かた)うしたるに(より)權能(ちから)ある(もの)となれり 7ヨタムのその(ほか)行爲(わざ)その一切(すべて)戰闘(たたかひ)およびその(おこなひ)などはイスラエルとユダの列王(れつわう)(ふみ)(しる)さる 8(かれ)は二十五(さい)(とき)(くらゐ)()きヱルサレムにて十六(ねん)(あひだ)()(をさ)めたり 9ヨタムその先祖(せんぞ)(たち)とともに(ねむ)りたればダビデの(まち)にこれを(はうむ)れりその()アハズこれに(かは)りて(わう)となる

第二十八章

1アハズは二十(さい)(とき)(くらゐ)()きヱルサレムにて十六(ねん)(あひだ)()(をさ)めたりしがその(ちち)ダビデと(こと)にしてヱホバの(よし)()たまふ(ところ)(おこな)はず 2イスラエルの王等(わうたち)(みち)にあゆみ(また)(もろもろ)のバアルのために(ざう)()(つく)3ベンヒンノムの(たに)にて(かう)()きその()()()きなどしてヱホバがイスラエルの子孫(ひとびと)(まへ)より(おひ)はらひたまひし異邦人(いはうじん)(おこな)ふところの(にく)むべき(こと)(なら)4また崇邱(たかきところ)(うへ)(をか)(うへ)一切(すべて)(あを)()(した)にて犠牲(いけにへ)をささげ(かう)(たけ)5是故(このゆゑ)にその(かみ)ヱホバかれをスリアの(わう)()(わた)したまひてスリア(びと)つひに(かれ)撃破(うちやぶ)りその人々(ひとびと)(おほ)虜囚(とりこ)としてダマスコに(ひき)ゆけり(かれ)はまたイスラエルの(わう)()にも(わた)されたればイスラエルの(わう)かれを(うち)(おほい)にその(ひと)(ころ)せり 6すなはちレマリヤの()ペカ、ユダにおいて一(にち)(うち)に十二萬人(まんにん)(ころ)せり(みな)勇士(ゆうし)なりき()(かれ)らその先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバを(すて)しによるなり 7その(とき)にエフライムの勇士(ゆうし)ジクリといふ(もの)(わう)()マアセヤ宮内(くない)(きやう)アズリカムおよび(わう)()(ひと)エルカナを(ころ)せり 8イスラエルの子孫(ひとびと)つひにその兄弟(きやうだい)(うち)より婦人(をんな)ならびに男子(むすこ)女子(むすめ)など(あは)せて二十萬人(まんにん)俘擄(とりこ)にしまた衆多(おほく)掠取物(ぶんどりもの)()しその掠取物(ぶんどりもの)をサマリアに(たづさ)へゆけり 9(とき)彼處(かしこ)にヱホバの預言者(よげんしや)ありその()をオデデといふ(かれ)サマリアに(かへ)れる軍勢(ぐんぜい)(まへ)(すす)みいでて(これ)(いひ)けるは(なんぢ)らの先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバ、ユダを(いか)りてこれを(なんぢ)らの()(わた)したまひしが(なんぢ)らは(てん)(たつ)するほどの忿怒(いかり)をもて(これ)(ころ)せり 10(しか)のみならず(なんぢ)(いま)ユダとヱルサレムの子孫(ひとびと)(おし)つけて(おのれ)奴婢(ぬひ)となさんと(おも)(され)ども(なんぢ)自身(みづから)もまた(なんぢ)らの(かみ)ヱホバに(つみ)()たる()にあらずや 11(され)(いま)(われ)()(なんぢ)らがその兄弟(きやうだい)(うち)より(とら)(きた)りし俘擄(とりこ)(はな)(かへ)せヱホバの(はげ)しき(いかり)なんぢらの(うへ)(のぞ)まんとすればなりと 12(ここ)においてエフライム(びと)(をさ)たる人々(ひとびと)すなはちヨハナンの()アザリヤ、メシレモテの()ベレキヤ、シヤルムの()ヒゼキヤ、ハデライの()アマサ()戰爭(いくさ)より(かへ)れる者等(ものども)(まへ)(たち)ふさがりて 13(これ)にいひけるは(なんぢ)俘擄(とりこ)(ここ)(ひき)いるべからず(なんぢ)らは(われ)らをしてヱホバに(とが)()せしめて(さら)(われ)らの罪愆(つみとが)(まさ)んとす(われ)らの(とが)(おほい)にして(はげ)しき(いかり)イスラエルにのぞまんとするなりと 14(ここ)において(へい)(そつ)(ども)その俘擄(とりこ)掠取物(ぶんどりもの)牧伯等(つかさたち)(ぜん)會衆(くわいしう)(まへ)(すて)おきければ 15(かみ)()()げたる人々(ひとびと)たちて俘擄(とりこ)(うけ)()掠取物(ぶんどりもの)(うち)より衣服(ころも)(とり)てその(はだか)なる(もの)()(これ)(くつ)穿(はか)(くひ)(のみ)(なさ)しめ膏油(あぶら)(そそ)(など)しその(よわ)(もの)をば(ことごと)驢馬(ろば)()(かく)して(これ)棕櫚(しゆろ)(まち)ヱリコに(みちび)きゆきてその兄弟(きやうだい)(いた)らしめ(しか)してサマリアに(かへ)れり 16當時(そのころ)アハズ(わう)(ひと)をアツスリヤの王等(わうたち)(つか)はして援助(たすけ)(こは)しむ 17()はエドム(びと)また(きた)りてユダを攻撃(せめう)(たみ)(とら)へて(さり)たればなり 18ベリシテ(ひと)もまた平野(ひらの)邑々(まちまち)およびユダの(みなみ)邑々(まちまち)(をか)してベテシメシ、アヤロン、ゲデロテおよびシヨコとその郷里(むらざと)テムナとその郷里(むらざと)ギムゾとその郷里(むらざと)(とり)其處(そこ)()めり 19イスラエルの(わう)アハズの(ゆゑ)をもてヱホバかくユダを(ひく)くしたまふ()(かれ)ユダの(うち)淫逸(みだり)なる(こと)(おこな)ひかつヱホバにむかひて(おほい)(つみ)(をか)したればなり 20アツスリヤの(わう)テグラテピレセルは(かれ)(ところ)(きた)りしかども(かれ)(ちから)をそへずして(かへつ)てこれを(わづら)はせり 21アハズ、ヱホバの(いへ)(わう)(いへ)および牧伯等(つかさたち)(いへ)(もの)(とり)てアツスリヤの(わう)(あた)へけれどもアハズを(たす)くることをせざりき 22このアハズ(わう)はその困難(なやみ)(とき)(あた)りてますますヱホバに(つみ)(をか)せり 23(すなは)(かれ)おのれを(うて)るダマスコの神々(かみがみ)犠牲(いけにへ)(ささ)げて()ふスリアの王等(わうたち)神々(かみがみ)はその王等(わうたち)(たす)くれば(われ)もこれに犠牲(いけにへ)(ささ)げん(され)(かれ)(われ)(たす)けんと(しか)れども彼等(かれら)はかへつてアハズとイスラエル全國(ぜんこく)(たふ)(もの)となれり 24アハズ(かみ)(いへ)器皿(うつはもの)(とり)(あつ)めて(かみ)(いへ)器皿(うつはもの)(きり)やぶりヱホバの(いへ)()()ぢヱルサレムの隅々(すみずみ)(すべ)祭壇(さいだん)(つく)25ユダの一切(すべて)邑々(まちまち)崇邱(たかきところ)(つく)りて(あさし)(かみ)(かう)()(など)してその先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバの忿怒(いかり)(ひき)おこせり 26アハズのその(ほか)()(じう)行爲(わざ)およびその一切(すべて)行跡(おこなひ)はユダとイスラエルの列王(れつわう)(ふみ)(しる)さる 27アハズその先祖(せんぞ)(たち)とともに(ねむ)りたればエルサレムの(まち)にこれを(はうむ)れり(され)どイスラエルの王等(わうたち)(はか)にはこれを(もち)ゆかざりき(その)()ヒゼキヤこれに(かは)りて(わう)となる

第二十九章

1ヒゼキヤは二十五(さい)(とき)(くらゐ)()きヱルサレムにて二十九(ねん)(あひだ)()(をさ)めたりその(はは)はゼカリヤの(むすめ)にして()をアビヤといふ 2ヒゼキヤはその(ちち)ダビデの(すべ)てなしたる(ごと)くヱホバの()(よし)()たまふ(こと)をなせり 3(すなは)(かれ)その治世(ぢせい)(だい)(ねん)(ぐわつ)にヱホバの(いへ)()(ひら)きかつ(これ)修繕(つくろ)4祭司(さいし)およびレビ(びと)(たづ)さへいりて(ひがし)廣場(ひろば)にこれを(あつ)5(しか)して(これ)にいひけるはレビ(びと)(われ)()汝等(なんぢら)いま()(きよ)めて汝等(なんぢら)先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバの(いへ)(きよ)汚穢(けがれ)聖所(せいじよ)より(のぞ)きされ 6(それ)(われ)らの先祖(せんぞ)(つみ)(をか)(われ)らの(かみ)ヱホバの()(あし)しと()たまふことを(おこな)ひてヱホバを()てヱホバの住所(すみか)(かほ)(そむ)けて(うしろ)をこれに()7また(らう)()()燈火(ともしび)()聖所(せいじよ)にてイスラエルの(かみ)(かう)(たか)燔祭(はんさい)(ささ)けざりし 8(ここ)をもてヱホバの忿怒(いかり)ユダとヱルサレムに(のぞ)みヱホバ彼等(かれら)をして(うち)ただよはされしめ詑異(おどろき)とならしめ胡盧(ものわらひ)とならしめたまへり(なんぢ)らが()()るごとし 9(すなは)我儕(われら)(ちち)(つるぎ)(たふ)(われ)らの男子(むすこ)女子(むすめ)(およ)(つま)()はこれがために俘擄(とりこ)となれり 10(いま)(われ)イスラエルの(かみ)ヱホバと契約(けいやく)(むす)ばんとする意志(こころざし)ありその(はげ)しき(いかり)(われ)らを(はな)るることあらん 11(わが)子等(こら)(いま)(おこ)たる(なか)れヱホバ(なんぢ)らを(えら)びて(おのれ)(まへ)(たち)(つか)へしめ(おのれ)(つか)ふる(もの)となし(かう)()(もの)となしたまひたればなりと 12(ここ)においてレビ(びと)(たて)(すなは)ちコハテの子孫(しそん)(うち)にてはアマサイの()マハテおよびアザリヤの()ヨエル、メラリの子孫(しそん)(うち)にてはアブデの()キシおよびヱハレレルの()アザリヤ、ゲルシヨン(びと)(うち)にてはジンマの()ヨアおよびヨアの()エデン 13エリザパンの子孫(しそん)(うち)にてはシムリおよびヱイエル、アサフの子孫(しそん)(うち)にてはゼカリヤおよびマツタニヤ 14ヘマンの子孫(しそん)(うち)にてはヱヒエルおよびシメイ、ヱドトンの子孫(しそん)(うち)にてはシマヤおよびウジエル 15かれらその兄弟(きやうだい)(つど)へて()(きよ)めヱホバの(ことば)()りて(わう)(つた)へし命令(めいれい)にしたがひてヱホバの(いへ)(きよ)めんとて(いり)きたり 16祭司(さいし)(たち)ヱホバの(いへ)(おく)()りてこれを(きよ)めヱホバの殿(みや)にありし汚穢(けがれ)をことごとくヱホバの(いへ)(には)(たづさ)へいだせばレビ(びと)それを(うけ)(そと)にいだしキデロン(がは)(もち)いたる 17(かれ)正月(しやうぐわつ)元日(ぐわんじつ)(きよ)むることを(はじ)めてその(つき)八日(やうか)にヱホバの(らう)におよびまたヱホバの(いへ)(きよ)むるに八日(やうか)(つひや)正月(しやうぐわつ)の十六(にち)にいたりて(これ)(をは)れり 18かくて(かれ)らヒゼキヤ(わう)(ところ)(いり)()(われ)らヱホバの(いへ)をことごとく(きよ)めまた燔祭(はんさい)(だん)とその一切(すべて)器具(うつはもの)および供前(そなへ)のパンの(つくゑ)とその一切(すべて)器皿(うつはもの)とを(きよ)めたり 19またアハズ(わう)がその治世(ぢせい)(つみ)(をか)して(すて)たりし一切(すべて)器皿(うつはもの)をも(ととの)へてこれを(きよ)めヱホバの(だん)(まへ)にこれを(すゑ)(おけ)りと 20(ここ)においてヒゼキヤ(わう)(つと)(おき)いで(まち)牧伯等(つかさたち)をあつめてヱホバの(いへ)にのぼり()21牡牛(をうし)七匹(ななつ)牡羊(をひつじ)七匹(ななつ)羔羊(こひつじ)七匹(ななつ)牡山羊(をやぎ)七匹(ななつ)(ひき)きたらしめ(くに)聖所(せいじよ)とユダのためにこれを罪祭(ざいさい)となしアロンの子孫(しそん)たる祭司(さいし)(たち)(めい)じてこれをヱホバの(だん)(うへ)(ささ)げしむ 22(すなは)牡牛(をうし)(ほふ)れば祭司(さいし)(たち)その()(うけ)(だん)(そそ)ぎまた牡羊(をひつじ)(ほふ)ればその()(だん)(そそ)ぎまた羔羊(こひつじ)(ほふ)ればその()(だん)(そそ)げり 23かくて人々(ひとびと)罪祭(ざいさい)牡山羊(をやぎ)(わう)會衆(くわいしう)(まへ)(ひき)きたりければ(かれ)らその(うへ)()(おけ)24(しか)して祭司(さいし)これを(ほふ)りその()罪祭(ざいさい)として(だん)(うへ)(ささ)げてイスラエル全國(ぜんこく)のために贖罪(あがなひ)をなせり()(わう)イスラエル全國(ぜんこく)(ため)燔祭(はんさい)および罪祭(ざいさい)(ささ)ぐることを(めい)じたるに()25(わう)レビ(びと)をヱホバの(いへ)()きダビデおよび(わう)先見者(せんけんしや)ガデと預言(よげん)(しや)ナタンの命令(めいれい)にしたがひて(これ)鐃鈸(ねうはち)(しつ)および(こと)(とら)しむ(これ)はヱホバがその預言者(よげんしや)によりて(めい)じたまひし(ところ)なり 26(ここ)においてレビ(びと)はダビデの樂器(がくき)をとり祭司(さいし)喇叭(らつぱ)をとりて()27(とき)にヒゼキヤ燔祭(はんさい)(だん)(うへ)(ささ)ぐることを(めい)ぜり燔祭(はんさい)をささげ(はじ)むるときヱホバの(うた)をうたひ喇叭(らつぱ)()きイスラエルの(わう)ダビデの樂器(がくき)をならしはじめたり 28しかして會衆(くわいしう)みな禮拝(れいはい)をなし謳歌者(うたうたふもの)(うた)をうたひ喇叭(らつぱ)(ふき)喇叭(らつぱ)(ふき)ならし燔祭(はんさい)(をは)るまで(すべ)(かく)ありしが 29(ささ)ぐる(こと)(をは)るにおよびて(わう)および(これ)(とも)()(もの)(みな)()をかがめて禮拝(れいはい)をなせり 30かくて(また)ヒゼキヤ(わう)および牧伯等(つかさたち)レビ(びと)(めい)じダビデと先見者(せんけんしや)アサフの(ことば)をもてヱホバを讃美(さんび)せしむ彼等(かれら)喜樂(よろこび)をもて讃美(さんび)(かうべ)をさげて(れい)(はい)31(とき)にヒゼキヤこたへて(いひ)けるは(なんぢ)らすでにヱホバに(つか)へんために()(きよ)めたれば(すす)みよりてヱホバの(いへ)犠牲(いけにへ)および感謝(かんしや)(さい)(たづさ)へきたれと會衆(くわいしう)すなはち犠牲(いけにへ)および感謝(かんしや)(さい)(たづさ)へきたる(また)(こころざし)ある(もの)はみな燔祭(はんさい)(たづさ)32會衆(くわいしう)(たづさ)へきたりし燔祭(はんさい)(かぞ)牡牛(をうし)七十牡羊(をひつじ)(ぴやく)羔羊(こひつじ)(ひやく)(これ)みなヱホバに燔祭(はんさい)として(たてま)つる(もの)なり 33また奉納物(をさめもの)(うし)(ぴやく)(ひつじ)(ぜん)なりき 34(しか)るに祭司(さいし)(すくな)くしてその燔祭(はんさい)(もの)(かは)(はぎ)つくすこと(あた)はざりければその兄弟(きやうだい)たるレビ(びと)これを(たす)けてその(わざ)()(かか)(あひだ)(ほか)祭司(さいし)(たち)()(きよ)むレビ(びと)祭司(さいし)よりも(こころ)(ただ)しくして()(きよ)めたり 35燔祭(はんさい)夥多(おびただ)しくあり酬恩祭(しうおんさい)(あぶら)(およ)びすべての燔祭(はんさい)(さけ)(しか)(かく)ヱホバの(いへ)奉事(つとめ)(そな)はれり 36この(こと)(にはか)なりしかども(かみ)かく(たみ)(ため)(そなへ)をなしたまひしに(より)てヒゼキヤおよび一切(すべて)(たみ)(よろこ)べり

第三十章

1(ここ)にヒゼキヤ、イスラエルとユダに(あま)ねく(ひと)(つかは)しまた(ふみ)をエフライムとマナセに(かき)おくりヱルサレムなるヱホバの(いへ)(きた)りてイスラエルの(かみ)ヱホバに逾越節(すぎこしのいはひ)(おこな)はんことを(すす)2(わう)すでにその牧伯等(つかさたち)およびヱルサレムにある會衆(くわいしう)(はか)り二(ぐわつ)をもて逾越節(すぎこしのいはひ)(おこな)はんと(さだ)めたり 3()祭司(さいし)()(きよ)めし(もの)(たら)(たみ)またヱルサレムに(あつま)らざりしに(より)彼時(かのとき)にこれを(おこな)ふことを()ざればなり 4(わう)會衆(くわいしう)もこの(こと)()(よし)となし 5(すなは)ちこの(こと)(さだ)めてベエルシバよりダンまでイスラエルに(あま)ねく宣布(ふれ)しめしヱルサレムに(きた)りてイスラエルの(かみ)ヱホバに逾越節(すぎこしのいはひ)(おこな)はんことを(すす)()はその(しる)されたるごとくにこれを(おこな)(こと)(ひさ)しく(なか)りしが(ゆゑ)なり 6飛脚(ひきやく)すなはち(わう)とその牧伯等(つかさたち)(さづ)けし(ふみ)をもちてイスラエルとユダを(あま)ねく(ゆき)めぐり(わう)(めい)(つた)へて()ふイスラエルの子孫(ひとびと)(なんぢ)らアブラハム、イサク、イスラエルの(かみ)ヱホバに(たち)(かへ)(さら)ばヱホバ、アツスリヤの王等(わうたち)()より(のが)れて(のこ)るところの(なんぢ)らに(かへ)りたまはん 7(なんぢ)らの(ちち)および兄弟(きやうだい)(ごと)くならざれ(かれ)らその先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバにむかひて(つみ)(をか)したればこれを滅亡(ほろび)()しめたまへり(なんぢ)らが()るごとし 8(され)(なんぢ)らの(ちち)のごとく(なんぢ)(うなじ)(つよ)くせずしてヱホバに歸服(きふく)しその永久(とこしなへ)聖別(きよめ)たまひし聖所(せいじよ)()(なんぢ)らの(かみ)ヱホバに(つか)へよ(さす)ればその(はげ)しき(いかり)なんぢらを(はな)れん 9(なんぢ)(もし)ヱホバに(かへ)らば(なんぢ)らの兄弟(きやうだい)および子女(こども)その(おのれ)(とら)へゆきし(もの)(まへ)衿憫(あはれみ)()(つひ)にまた(この)(くに)にかへらん(なんぢ)らの(かみ)ヱホバは恩惠(めぐみ)あり憐憫(あはれみ)ある(もの)にましませば(なんぢ)らこれに(たち)かへるにおいては(かほ)(なんぢ)らに(そむ)けたまはじと 10かくのごとく飛脚(ひきやく)エフライム、マナセの(くに)にいりて(まち)より(まち)(ゆき)めぐりて(つひ)にゼブルンまで(いた)りしが人衆(ひとびと)これを(あざけ)(わら)へり 11(ただ)しアセル、マナセおよびゼブルンの(うち)より()(ひく)くしてヱルサレムに(きた)りし(もの)もあり 12またユダに(おい)ては(かみ)その(ちから)をいだして人々(ひとびと)(こころ)(ひとつ)にせしめ(わう)牧伯等(つかさたち)がヱホバの(ことば)(より)(つた)へし命令(めいれい)(これ)(おこな)はしむ 13(かか)りしかば二(ぐわつ)にいたりて(たみ)(たね)いれぬバンの(いはひ)をおこなはんとて(おほ)くヱルサレムに(きた)(あつま)れりその(くわい)はなはだ(おほい)なりき 14彼等(かれら)すなはち(たち)てヱルサレムにある(もろもろ)(だん)(とり)のぞきまた一切(すべて)(かう)(だん)(とり)のぞきてこれをキデロン(がは)(なげ)すて 15(ぐわつ)の十四()逾越(すぎこし)(もの)(ほふ)れり(ここ)において祭司(さいし)(たち)およびレビ(びと)(みづか)()()(きよ)めてヱホバの(いへ)に燧(さい)(たづさ)へきたり 16(かみ)(ひと)モーセの律法(おきて)(したが)(れい)(より)各々(おのおの)その(ところ)()(しか)して祭司(さいし)(たち)レビ(びと)()より()(うけ)(そそ)げり 17(とき)會衆(くわいしう)(うち)(いま)()(きよ)めざる(もの)(おほ)かりければレビ(びと)その(きよ)からざる一切(すべて)人々(ひとびと)(かは)りて逾越(すぎこし)(もの)(ほふ)りてヱホバに(きよ)(ささ)18また衆多(おほく)(たみ)すたはちエフライム、マナセ、イツサカル、ゼブルンより(きた)りし衆多(おほく)(もの)(いま)()(きよ)むる(こと)をせずその(かき)(しる)されし(ところ)(たが)ひて逾越(すぎこし)(もの)(くら)へり(ここ)をもてヒゼキヤこれがために(いの)りて()19(めぐみ)ふかきヱホバよ(およ)そその(こころ)(かたむ)けて(かみ)(もと)めその先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバを(もと)むる(もの)假令(たとひ)聖所(せいじよ)潔斎(きよめ)(したが)はざるとも(ねがは)くは(これ)(ゆる)したまへと 20ヱホバ、ヒゼキヤに(きき)(たみ)(いや)したまへり 21ヱルサレムにきたれるイスラエルの子孫(ひとびと)(おほい)なる喜悦(よろこび)をいだきて七日(なぬか)(あひだ)(たね)いれぬパンの(いはひ)をおこなへり(また)レビ(びと)祭司(さいし)日々(ひび)にヱホバを讃美(さんび)(たかき)()(がく)(そう)してヱホバを(たた)へたり 22ヒゼキヤ、ヱホバの奉事(つとめ)(よく)(つう)じをる一切(すべて)のレビ(びと)(ふか)(ねぎ)らふ(かく)人衆(ひとびと)酬恩祭(しうおんさい)(ささ)げその先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバに感謝(かんしや)して七日(なぬか)のあひだ(いはひ)(もの)(くら)へり 23かくて(また)(ぜん)(くわい)あひ(はか)りて(さら)七日(なぬか)(まも)らんと(さだ)喜悦(よろこび)をいだきてまた七日(なぬか)(まも)れり 24(とき)にユダの(わう)ヒゼキヤは牡牛(をうし)(せん)(ひつじ)(せん)會衆(くわいしう)(おく)(また)牧伯等(つかさたち)牡牛(をうし)(せん)(ひつじ)(まん)會衆(くわいしう)(おく)れり祭司(さいし)もまた(おほ)()(きよ)めたり 25ユダの(ぜん)會衆(くわいしう)および祭司(さいし)レビ(びと)ならびにイスラエルより(きた)れる(ぜん)會衆(くわいしう)およびイスラエルの()より(きた)れる異邦人(ことくにびと)とユダに()異邦人(ことくにびと)みな(よろこ)べり 26かくヱルサレムに(おほい)なる喜悦(よろこび)ありきイスラエルの(わう)ダビデの()ソロモンの(とき)より以來(このかた)かくのごとき(こと)ヱルサレムに(あら)ざりしなり 27この(とき)祭司(さいし)レビ(びと)(たち)(たみ)(しゆく)しけるにその(ことば)(きか)れその祈祷(いのり)ヱホバの(きよ)住所(すみか)なる(てん)(たつ)せり

第三十一章

1この(こと)すべて(をは)りしかば其處(そこ)(あり)しイスラエル(びと)みなユダの邑々(まちまち)(いで)ゆき柱像(はしらざう)(くだ)きアシラ(ざう)(きり)たふしユダとベニヤミンの全地(ぜんち)より崇邱(たかきところ)祭壇(さいだん)(くづ)()ちエフライム、マナセにも(およ)ぼして(つひ)にまつたく(これ)(こぼ)(しか)してイスラエルの子孫(ひとびと)おのおのその邑々(まちまち)(かへ)りて(おのれ)產業(さんげふ)にいたれり 2ヒゼキヤ祭司(さいし)およびレビ(びと)班列(くみ)(さだ)めその班列(くみ)にしたがひて各々(おのおの)にその(つとめ)(おこな)はしむ(すなは)祭司(さいし)とレビ(びと)をして燔祭(はんさい)および酬恩祭(しうおんさい)(ささ)げしめヱホバの(えい)(もん)において奉事(つとめ)をなし感謝(かんしや)をなし讃美(さんび)をなさしめ 3また(おのれ)財產(ざいさん)(うち)より(わう)(ぶん)(いだ)して燔祭(はんさい)のためにす(すなは)朝夕(あさゆふ)燔祭(はんさい)および安息日(あんそくにち)朔日(ついたち)節會(せちゑ)などの燔祭(はんさい)のために(これ)(いだ)してヱホバの律法(おきて)(しる)さるる(ごと)くす 4(かれ)またヱルサレムに()(たみ)祭司(さいし)とレビ(びと)にその(ぶん)(あた)へんことを(めい)(これ)かれらをしてヱホバの律法(おきて)()(ゆだ)ねしめんとてなり 5(その)命令(めいれい)(つた)はるや(いな)やイスラエルの子孫(ひとびと)穀物(こくもつ)(さけ)(あぶら)(みつ)ならびに田野(はたけ)(もろもろ)產物(さんぶつ)(はつ)(おほ)(ささ)げまた一切(すべて)(もの)什一(じふいつ)夥多(おびただ)しく(たづさ)へきたる 6ユダの邑々(まちまち)(すめ)るイスラエルとユダの子孫(ひとびと)もまた(うし)(ひつじ)什一(じふいつ)ならびにその(かみ)ヱホバに(をさ)むべき聖物(きよきもの)什一(じふいつ)(たづさ)へきたりてこれを(つみ)(かさ)7(ぐわつ)(これ)(つみ)(かさ)ぬることを(はじめ)め七(ぐわつ)にいたりて(これ)(をは)れり 8ヒゼキヤおよび牧伯等(つかさたち)きたりて(その)(つみ)(かさ)ねたる(もの)()ヱホバとその(たみ)イスラエルを(しゆく)せり 9ヒゼキヤその(つみ)(かさ)ねたる(もの)(こと)祭司(さいし)とレビ(びと)(とひ)(たづ)ねければ 10ザドクの(いへ)より(いで)祭司(さいし)(をさ)アザリヤ(かれ)(こた)へて(いひ)けるは(たみ)ヱホバの(いへ)禮物(そなへもの)(たづさ)ふることを(はじ)めしより以來(このかた)我儕(われら)(あく)までに(くら)ひしがその(あま)れる(ところ)はなはだ(おほ)しヱホバその(たみ)をめぐみたまひたればなりその(あま)れる(ところ)かくのごとく夥多(おびただ)しと 11ヒゼキヤ、ヱホバの(いへ)(うち)(へや)(まう)くることを(めい)じければ(すなは)ちこれを(まう)12忠實(まめやか)にその禮物(そなへもの)什一(じふいつ)および奉納物(をさめもの)(たづさ)へいれりレビ(びと)コナニヤこれを(つかさ)どりその兄弟(きやうだい)シメイこれに()13ヱヒエル、アザジヤ、ナハテ、アサヘル、ヱレモテ、ヨザバデ、ヱリエル、イスマキヤ、マハテ、ベナヤ()ヒゼキヤ(わう)および(かみ)(いへ)(つかさ)アザリヤの(めい)()りコナニヤ(およ)びその兄弟(きやうだい)シメイの()(した)につきてこれが監督(かんとく)(しや)となる 14(ひがし)(もん)(まも)(もの)レビ(びと)ヱムナの()コレ(かみ)(ささ)ぐる誠意(まごころ)よりの禮物(そなへもの)(つかさ)どりてヱホバの献納(ささげ)(もの)および至聖物(いときよきもの)(わか)15その()につく(もの)はエデン、ミニヤミン、ヱシユア、シマヤ、アマリヤおよびシカニヤみな祭司(さいし)邑々(まちまち)(をり)てその(つとめ)(つく)しその兄弟(きやうだい)班列(くみ)(より)(これ)(わか)大小(だいせう)ともに(ひと)16(この)(ほか)にまた(すべ)()簿(ふみ)(のせ)たる男子(をのこ)(さい)以上(いじやう)にしてヱホバの(いへ)()りその班列(くみ)にしたがひて日々(ひび)(しよく)(ぶん)(つく)擔任(うけもち)勤務(つとめ)()すところの(もの)(これ)(わか)17またその宗家(そうけ)にしたがひて()簿(ふみ)(のせ)られその班列(くみ)にしたがひて擔任(うけもち)(こと)(とり)(おこな)ふところの祭司(さいし)および二十(さい)以上(いじやう)のレビ(びと) 18ならびに()簿(ふみ)(のせ)たるその(ちひさ)(もの)その(つま)その男子(むすこ)その女子(むすめ)などに(ことごと)(これ)(わか)(くわい)(ちう)すべて(しか)(すなは)彼等(かれら)潔白(いさぎよく)忠實(まめやか)にその(つとめ)(つく)せり 19また邑々(まちまち)郊地(かうち)()るアロンの子孫(しそん)たる祭司(さいし)(たち)のためには(まち)ごとに(ひと)()()(えら)祭司(さいし)(うち)一切(すべて)(をとこ)およびレビ(びと)(うち)()簿(ふみ)(のせ)せたる一切(すべて)(もの)にその(ぶん)(あた)へしむ 20ヒゼキヤ、ユダ全國(ぜんこく)(かく)のごとく()善事(よきこと)(ただし)(こと)忠實(まめやか)なる(こと)をその(かみ)ヱホバの(まへ)(おこな)へり 21(すべ)てその(かみ)(いへ)職務(つとめ)につき律法(おきて)につき誡命(いましめ)につきて(おこな)(はじ)めてその(かみ)(もと)めし(わざ)(ことごと)(こころ)をつくして(おこな)ひてこれを成就(なしとげ)たり

第三十二章

1ヒゼキヤが(これ)()(こと)(おこな)()忠實(まめやか)なりし(のち)アツスリヤの(わう)セナケリブ(きた)りてユダに()堅固(けんご)なる邑々(まちまち)にむかひて(ぢん)()(これ)攻取(せめとら)んとす 2ヒゼキヤ、セナケリブの(すで)(きた)りヱルサレムに(せめ)むかはんとするを() 3その牧伯等(つかさたち)および勇士(ゆうし)()(はか)りて(まち)(そと)なる一切(すべて)泉水(いづみ)(ふさ)がんとす彼等(かれら)これを(たす)4衆多(おほく)(たみ)あつまりて一切(すべて)泉水(いづみ)および(くに)(なか)(なが)れわたる渓河(たにがは)(ふさ)ぎていひけるはアツスリヤの王等(わうたち)(きた)りて(みづ)(おほ)()(いか)(よか)らんやと 5ヒゼキヤまた(ちから)(つよ)くし(やぶ)れたる石垣(いしがき)をことごとく(たて)なほして(これ)戌樓(やぐら)まで(きづ)()げその(そと)にまた石垣(いしがき)をめぐらしダビデの(まち)のミロを(かた)くし(ほこ)(たて)(おほ)(つく)6軍長(ぐんちやう)(おほ)(たみ)(うへ)()(まち)(もん)(ひろ)()(たみ)(あつ)めてこれを(ねぎら)ひて()7(なんぢ)(こころ)(つよ)くし(かつ)(いさ)めアツスリヤの(わう)のためにも(かれ)とともなる群衆(ぐんしう)のためにも(おそ)るる(なか)(をのの)(なか)(われ)らとともなる(もの)(かれ)とともになる(もの)よりも(おほ)きぞかし 8(かれ)とともなる(もの)(にく)(うで)なり(しか)れども(われ)らとともなる(もの)(われ)らの(かみ)ヱホバにして(われ)らを(たす)(われ)らに(かは)りて(たた)かひたまふべしと(たみ)はユダの(わう)ヒゼキヤの(ことば)(やす)んず 9(この)(のち)アツスリヤの(わう)セナケリブその(ぜん)(ぐん)をもてラキシを(せめ)(かこ)()りて臣僕(しもべ)をヱルサレムに(つか)はしてユダの(わう)ヒゼキヤおよびヱルサレムにをる一切(すべて)のユダ(びと)(つげ)しめて(いは)10アツスリヤの(わう)セナケリブかく()(なんぢ)(なに)(たの)みてヱルサレムに(とぢ)(こも)りをるや 11ヒゼキヤ(われ)らの(かみ)ヱホバ、アツスリヤの(わう)()より(われ)らを(すく)(いだ)したまはんと(いひ)(なんぢ)らを(そその)かし(なんぢ)らをして(うゑ)(かわき)(しな)しめんとするに(あら)ずや 12(この)ヒゼキヤはすなはちヱホバの(もろもろ)崇邱(たかきところ)祭壇(さいだん)(とり)のぞきユダとヱルサレムとに(めい)じて(なんぢ)らは唯一(ただひとつ)(だん)(まへ)にて崇拝(をがみ)()しその(うへ)(かう)(たく)べしと(いひ)(もの)にあらずや 13(なんぢ)らは(われ)およびわが先祖(せんぞ)(たち)(もろもろ)(くに)(たみ)()したる(ところ)(しら)ざるか(それ)()國々(くにぐに)(たみ)(かみ)少許(すこし)にてもその(くに)をわが()より(すく)()ることを()しや 14わが先祖(せんぞ)(たち)(ほろ)ぼし(つく)せし國民(こくみん)(もろもろ)(かみ)(うち)(たれ)(おのれ)(たみ)をわが()より(すく)(いだ)すことを()(もの)あらんや()れば(なんぢ)らの(かみ)いかでか(なんぢ)らをわが()より(すく)ひいだすことを()15()れば(かく)ヒゼキヤに(あざむ)かるる(なか)(そその)かさるる(なか)れまた(かれ)(しん)ずる(なか)(いづれ)(たみ)(いづれ)(くに)(かみ)もその(たみ)(わが)()または(わが)父祖(ふそ)()より(すく)(いだ)すことを()ざりしなれば(まし)(なんぢ)らの(かみ)いかでか(わが)()より(なんぢ)らを(すく)(いだ)すことを()んと 16セナケリブの臣僕(しもべ)()この(ほか)にも(おほ)くヱホバ(かみ)およびその(しもべ)ヒゼキヤを(そし)れり 17セナケリブまた(ふみ)をかきおくりてイスラエルの(かみ)ヱホバを(あざけ)りかつ(そし)諸國(しよこく)(たみ)神々(かみがみ)その(たみ)をわが()より(すく)ひいださざりし(ごと)くヒゼキヤの(かみ)もその(たみ)をわが()より(すく)(いだ)さじと()18(かれ)(つひ)(おほ)(ごゑ)()げユダヤ(ことば)をもて石垣(いしがき)(うへ)なるヱルサレムの(たみ)(ものい)(これ)(おど)しかつ(みだ)せり()(まち)(とら)んとてなり 19(かく)かれらはヱルサレムの(かみ)(ろん)ずること(ひと)()(わざ)なる地上(ちじやう)(たみ)神々(かみがみ)(ろん)ずるがごとくせり 20(これ)によりてヒゼキヤ(わう)およびアモツの()預言者(よげんしや)イザヤともに祈祷(いのり)(てん)(よば)はりければ 21ヱホバ(てん)使(つかひ)一箇(ひとり)(つか)はしてアツスリヤ(わう)(ぢん)(えい)にある一切(すべて)大勇士(だいゆうし)および(しやう)(くわん)軍長(ぐんちやう)()(たた)しめたまへり(かか)りしかば(わう)(かほ)(あか)らめて(おのれ)(くに)(かへ)りけるがその(かみ)(いへ)にいりし(とき)(その)()より(いで)たる者等(ものども)(つるぎ)をもて(これ)其處(そこ)(しい)せり 22(かく)のごとくヱホバ、ヒゼキヤとヱルサレムの(たみ)をアツスリヤの(わう)セナケリブの()および諸人(すべてのひと)()より(すく)ひいだし四方(しはう)において(これ)守護(まもり)たまへり 23(ここ)において衆多(おほく)(ひと)献納(ささげ)(もの)をヱルサレムに(たづさ)へきたりてヱホバに(たてまつ)りまた財寳(ざいはう)をユダの(わう)ヒゼキヤに(おく)れり(この)(のち)ヒゼキヤは萬國(ばんこく)(たみ)(たふと)()らる 24當時(そのとき)ヒゼキヤ(やみ)(しな)んとせしがヱホバに(いの)りければヱホバこれに(つげ)をなし(これ)休徴(しるし)(たま)へり 25(しか)るにヒゼキヤその(かう)むりし(おん)(むく)ゆることをせずして(こころ)(たか)ぶりければ震怒(いかり)これに(のぞ)まんとしまたユダとヱルサレムに(のぞ)まんとせしが 26ヒゼキヤその(こころ)高慢(たかぶりき)(くい)()(ひく)くしヱルサレムの(たみ)(おな)じく(しか)なしたるに(より)てヒゼキヤの()にはヱホバの震怒(いかり)かれらに(のぞ)まざりき 27ヒゼキヤは(とみ)(たふとき)(きは)府庫(くら)(つく)りて金銀(きんぎん)寶石(はうせき)香物(かうもつ)(たて)および各種(もろもろ)寶貴(たふと)(うつは)(もの)(をさ)28また倉廩(よねぐら)(つく)りて穀物(こくもつ)(さけ)(あぶら)などの產物(さんぶつ)(をさ)(こや)(つく)りて種々(さまざま)家畜(かちく)()(をり)(つく)りて(ひつじ)(むれ)()29また許多(あまた)(まち)(まう)けかつ(うし)(ひつじ)夥多(おびただ)しく(もて)()(かみ)貨財(くわざい)(はなは)(おほ)くこれに(たま)ひしが(ゆゑ)なり 30このヒゼキヤまたギホンの(みづ)(かみ)(みなもと)(ふさ)ぎてこれを(した)より眞直(ますぐ)にダビデの(まち)西(にし)(かた)(ひけ)(かく)ヒゼキヤはその一切(すべて)(わざ)(よく)なし(とげ)たり 31(ただ)しバビロンの君等(きみたち)使者(ししや)(つか)はしてこの(くに)にありし奇蹟(きせき)(とは)しめたる(とき)には(かみ)かれを(すて)おきたまへり(これ)その(こころ)(ある)ところの(こと)(ことごと)(しら)んがために(これ)(こころ)みたまへるなり 32ヒゼキヤのその(ほか)行爲(わざ)およびその(とく)(かう)はユダとイスラエルの列王(れつわう)()(ふみ)(うち)なるアモツの()預言者(よげんしや)イザヤの默示(もくし)(うち)(しる)さる 33ヒゼキヤその先祖(せんぞ)(たち)(とも)(ねむ)りたればダビデの子孫(しそん)(はか)(うち)なる(たか)(ところ)にこれを(はうむ)りユダの人々(ひとびと)およびヱルサレムの(たみ)みな(あつ)くその()(おく)れり(その)()マナセこれに(かは)りて(わう)となる

第三十三章

1マナセは十二(さい)(とき)(くらゐ)()きヱルサレムにて五十五(ねん)(あひだ)()(をさ)めたり 2(かれ)はヱホバの()(あし)()たまふことを()しイスラエルの子孫(ひとびと)(まへ)よりヱホバの(おひ)はらひたまひし國人(くにびと)(おこな)ふところの(にく)むべき(わざ)(なら)へり 3(すなは)ちその(ちち)ヒゼキヤの(こぼ)ちたりし崇邱(たかきところ)(あら)ため(きづ)(もろもろ)のバアルのために(だん)(まう)けアシラ(ざう)(つく)(てん)衆群(しうぐん)(をが)みて(これ)(つか)4またヱホバが(わが)()(なが)くヱルサレムに(ある)べしと(のた)まひしヱホバの(いへ)(うち)(すう)()(だん)(きづ)5(てん)衆群(しうぐん)のためにヱホバの(いへ)(ふたつ)(には)(だん)(きづ)6またベンヒンノムの(たに)にてその子女(こども)()(なか)(とほ)らせかつ占卜(うらなひ)(おこな)魔術(まじゆつ)をつかひ禁厭(まじなひ)()憑鬼者(くちよせ)卜筮(うらなひ)()(とり)(もち)ひなどしてヱホバの()(あし)()たまふ(こと)(おほ)(おこな)ひてその震怒(いかり)惹起(ひきおこ)せり 7(かれ)またその(つく)りし偶像(ぐうざう)(かみ)(いへ)安置(あんち)せり(かみ)(この)(いへ)につきてダビデとその()ソロモンに(いひ)たまひし(こと)あり(いは)(われ)この(いへ)()がイスラエルの(すべて)支派(わかれ)(うち)より(えら)びたるヱルサレムとに(わが)()(なが)(おか)8(かれ)らもし()(すべ)(めい)ぜし(こと)すなはちモーセが(つた)へし一切(すべて)律法(おきて)法度(のり)例典(さだめ)(つつし)みて(おこな)はば()(なんぢ)らの先祖(せんぞ)のために(さだ)めし()より(われ)これが(あし)(かさね)てうつさじと 9マナセかくユダとヱルサレムの(たみ)とを(まよ)はして(あく)(おこな)はしめたり(その)(さま)イスラエルの子孫(ひとびと)(まへ)にヱホバの(ほろ)ぼしたまひし異邦人(ことくにびと)よりも(はなは)だし 10ヱホバ、マナセおよびその(たみ)(さと)したまひしかども(きく)ことをせざりき 11(ここ)をもてヱホバ、アッスリヤの(わう)軍勢(ぐんぜい)(しよ)(しやう)をこれに(せめ)(きた)らせたまひて彼等(かれら)つひにマナセを(かぎ)にて(とら)(これ)杻械(かせ)(つな)ぎてバビロンに(ひき)ゆけり 12(しか)るに(かれ)患難(なやみ)(かか)るにおよびてその(かみ)ヱホバを(なだ)めその先祖(せんぞ)(かみ)(まへ)(おほい)()(ひく)くして 13(かみ)(いの)りければその祈祷(いのり)()れその懇願(ねがひ)()きこれをヱルサレムに(たづさ)へかへりて(ふたた)(くに)(のぞ)ましめたまへり(これ)によりてマナセ、ヱホバは(まこと)(かみ)にいますと(しれ)14この(のち)かれダビデの(まち)(そと)にてギホンの西(にし)(かた)なる(たに)(うち)石垣(いしがき)(きづ)(うを)(もん)(いり)(くち)までに(およ)ぼし(また)オベルに石垣(いしがき)(めぐ)らして(はなは)(たか)(これ)(きづ)()げユダの一切(すべて)堅固(けんご)なる(まち)軍長(ぐんちやう)()15またヱホバの(いへ)より異邦(ことくに)神々(かみがみ)および偶像(ぐうざう)(とり)(のぞ)きヱホバの(いへ)(やま)とヱルサレムとに(みづか)(きづ)きし一切(すべて)(だん)(とり)のぞきて(まち)(そと)(なげ)すて 16ヱホバの(だん)修復(つくろ)ひて酬恩祭(しうおんさい)および感謝(かんしや)(さい)をその(うへ)(ささ)げユダに(めい)じてイスラエルの(かみ)ヱホバに(つか)へしめたり 17(しか)れども(たみ)(なほ)崇邱(たかきところ)にて犠牲(いけにへ)(ささ)ぐることなを(なせ)(ただ)しその(かみ)ヱホバに而已(のみ)なりき 18マナセのその(ほか)行爲(わざ)その(かみ)になせし祈祷(いのり)およびイスラエルの(かみ)ヱホバの()をもて(かれ)(さと)せし先見者(せんけんしや)(たち)(ことば)はイスラエルの列王(れつわう)(げん)(かう)(ろく)()19またその祈祷(いのり)(なし)たる(こと)その(きか)れたる(こと)その(もろもろ)罪愆(つみとが)その()(ひく)くする(まへ)崇邱(たかきところ)(きづ)きてアシラ(ざう)および(きざみ)たる(ざう)(たて)たる處々(ところどころ)などはホザイの(げん)(かう)(ろく)(うち)(しる)さる 20マナセその先祖(せんぞ)とともに(ねむ)りたれば(これ)をその(いへ)(はうむ)れり(その)()アモンこれに(かは)りて(わう)となる 21アモンは二十二(さい)(とき)(くらゐ)()きヱルサレムにて二(ねん)(あひだ)()(をさ)めたり 22(かれ)(その)(ちち)マナセの(なせ)しごとくヱホバの()(あし)()たまふ(こと)(なせ)(すなは)ちアモンその(ちち)マナセが(つく)りたる(もろもろ)(きざみ)たる(ざう)犠牲(いけにへ)(ささ)げてこれに(つか)23その(ちち)マナセが()(ひく)くせしごとくヱホバの(まへ)()(ひく)くすることを()ざりき(かく)このアモン(いよいよ)その(とが)(まし)たりしが 24その臣僕(しもべ)(たう)(むす)びて(これ)(そむ)きこれをその(いへ)(うち)(しい)せり 25(しか)るに(くに)(たみ)その(たう)(むす)びてアモン(わう)(そむ)きし者等(ものども)(ことごと)(ころ)(しか)して(くに)(たみ)その()ヨシアを(わう)となしてその(あと)(つが)しむ

第三十四章

1ヨシアは八(さい)(とき)(くらゐ)()きヱルサレムにて三十一(ねん)(あひだ)()(をさ)めたり 2(かれ)はヱホバの(よし)()たまふ(こと)()しその(ちち)ダビデの(みち)にあゆみて(みぎ)にも(ひだり)にも(まが)らざりき 3(すなは)(なほ)(わか)かりしかどもその治世(ぢせい)の八(ねん)にその(ちち)ダビデの(かみ)(もと)むる(こと)(はじ)めその十二(ねん)には崇邱(たかきところ)アシラ(ざう)(きざみ)たる(ざう)()たる(ざう)などを(のぞ)きてユダとヱルサレムを(きよ)むることを(はじ)4(もろもろ)のバアルの(だん)(おのれ)(まへ)にて(こぼ)たしめ(その)(うへ)(たて)()(ざう)(きり)たふしアシラ(ざう)および雕像(てうざう)(しゆ)(ざう)(うち)(くだ)きて粉々(こなごな)にし是等(これら)犠牲(いけにへ)(ささ)げし者等(ものども)(はか)(うへ)(それ)(まき)ちらし 5祭司(さいし)(ほね)をその(もろもろ)(だん)(うへ)()(かく)してユダとヱルサレムを(きよ)めたり 6またマナセ、エフライム、シメオンおよびナフタリの(あれ)たる邑々(まちまち)にも(かく)なし 7(しよ)(だん)(こぼ)ちアシラ(ざう)および(もろもろ)雕像(てうざう)微塵(みぢん)(うち)(くだ)きイスラエル全國(ぜんこく)()(ざう)(ことごと)(きり)たふしてヱルサレムに(かへ)りぬ 8ヨシアその治世(ぢせい)の十八(ねん)にいたりて(すで)(くに)殿(みや)とを(きよ)(をは)りその(かみ)ヱホバの(いへ)修繕(つくろ)はしめんとてアザリヤの()シヤパン(まち)知事(つかさ)マアセヤおよびヨアハズの()史官(しくわん)ヨアを(つかは)せり 9(かれ)祭司(さいし)(をさ)ヒルキヤの(もと)(いた)りてヱホバの(いへ)(いり)(かね)(わた)せり(これ)門守(かどもり)のレビ(びと)がマナセ、エフライムおよび(その)(ほか)一切(すべて)のイスラエル(びと)ならびにユダとベニヤミンの(ひと)およびヱルサレムの(たみ)()より(あつ)めたる(もの)なり 10やがてヱホバの(いへ)監督(かんとく)するところの工師(こうし)()()にこれを(わた)しければ彼等(かれら)ヱホバの(いへ)にて操作(はたらく)ところの工人(こうじん)にこれを(わた)して(いへ)(つくろ)(をさ)めしむ 11(すなは)木匠(こだくみ)および建築者(いへづくり)(これ)(わた)しユダの王等(わうたち)(やぶ)りたる家々(いへいへ)のために(きり)(いし)および(ほね)()(かは)しめ(はり)()をととのはしむ 12その人々(ひとびと)忠實(まめやか)操作(はたら)けりその監督(かんとく)(しや)はメラリの子孫(しそん)たるヤハテ、オバデヤおよびコハテの子孫(しそん)たるゼカリヤ、メシユラムなどのレビ(びと)なりき彼等(かれら)すなはち(これ)(つかさ)どる(また)樂器(がくき)(もてあそ)ぶに精巧(たくみ)なるレビ(びと)(すべ)(これ)(とも)なふ 13彼等(かれら)(また)()(おふ)ものを監督(かんとく)種々(さまざま)工事(こうじ)操作(はたらく)ところの(もろもろ)工人(こうじん)をつかさどれり(ほか)のレビ(びと)書記(しよき)となり役人(やくにん)となり門守(かどもり)となれり 14ヱホバの(いへ)にいりし(かね)(とり)いだすに(あた)りて祭司(さいし)ヒルキヤ、モーセの(つた)へしヱホバの律法(おきて)(ふみ)()いだせり 15ヒルキヤ(ここ)において書記(しよき)(くわん)シヤパンにきて(いひ)けるは(われ)ヱホバの(いへ)にて律法(おきて)(ふみ)()いだせりと(しか)してヒルキヤその(ふみ)をシヤパンに(わた)しければ 16シヤパンその(ふみ)(わう)(ところ)(もち)ゆき(わう)復命(かへりごと)まうして()(しもべ)()その()(ゆだ)ねられし(ところ)(ことごと)()17ヱホバの(いへ)にありし(かね)(うち)あけて(これ)監督(かんとく)(しや)()および工人(こうじん)()(わた)せりと 18書記(しよき)(くわん)シヤパン(また)(わう)(つげ)祭司(さいし)ヒルキヤ(われ)(ひとつ)(ふみ)(わた)せりと()ひシヤパンそれを(わう)(まへ)(よみ)けるに 19(わう)その律法(おきて)(ことば)(きき)衣服(ころも)(さけ)20(しか)して(わう)ヒルキヤとシヤパンの()アヒカムとミカの()アブドンと書記(しよき)(くわん)シヤパンと(わう)(ない)(じん)アサヤとに(めい)じて()21(なんぢ)(ゆき)てこの()(あた)りし(ふみ)(ことば)につきて(われ)(ため)またイスラエルとユダに(のこ)れる者等(ものども)のためにヱホバに()(われ)らの先祖(せんぞ)(たち)はヱホバの(ことば)(まも)らず(すべ)(この)(ふみ)(しる)されたる(ところ)(おこな)ふことを()ざりしに(より)てヱホバ我等(われら)(おほい)なる(いかり)(そそ)(たま)ふべければなりと 22(ここ)においてヒルキヤおよび(わう)人々(ひとびと)シヤルムの(つま)なる(をんな)預言者(よげんしや)ホルダの(もと)(ゆけ)りシヤルムはハルハスの()なるテクワの()にして衣裳(いしやう)(まも)(もの)なり(とき)にホルダはヱルサレムの(だい)二の(まち)(すみ)をれり彼等(かれら)すなはちホルダに(かく)(かた)りしかば 23ホルダこれに(こた)へけるはイスラエルの(かみ)ヱホバかく(いひ)たまふ(なんぢ)らを(われ)(つか)はせる(ひと)(つげ)24ヱホバかく(いひ)たまふユダの(わう)(まへ)(よみ)(ふみ)(しる)されたる(もろもろ)呪詛(のろひ)(したが)ひて(われ)この(ところ)(これ)()(もの)災害(わざはひ)(くだ)さん 25()(かれ)(われ)(すて)(ほか)(かみ)(かう)()きおのが()にて(つく)れる(もろもろ)(もの)をもて(わが)(いかり)惹起(ひきおこ)さんとしたればなりこの(ゆゑ)にわが震怒(いかり)この(ところ)(そそ)ぎて(きえ)ざるべし 26されど(なんぢ)らを(つか)はしてヱホバに(とは)しむるユダの(わう)には(なんぢ)(かく)いふべしイスラエルの(かみ)ヱホバかく(いひ)たまふ(なんぢ)(きけ)(ことば)につきては 27(なんぢ)此處(このところ)(ここ)にすむ(もの)(せむ)(かみ)(ことば)(きき)(とき)(こころ)やさしくして(かみ)(まへ)(おい)()(ひく)くし(わが)(まへ)()(ひく)くし衣服(ころも)(さき)(わが)(まへ)(なき)たれば(われ)(なんぢ)(きけ)りとヱホバ(のた)まふ 28(され)(われ)(なんぢ)をして(なんぢ)先祖(せんぞ)(たち)(つら)ならしめん(なんぢ)安然(やすらか)(はか)()する(こと)()べし(なんぢ)()此處(このところ)(ここ)()(もの)(くだ)すところの(もろもろ)災害(わざはひ)()()(こと)あらじと彼等(かれら)(すなは)(わう)復命(かへりごと)まうしぬ 29(ここ)において(わう)(ひと)(つか)はしてユダとヱルサレムの長老(としより)をことごとく(あつ)30(しか)して(わう)ヱホバの(いへ)(のぼ)りゆけりユダの人々(ひとびと)ヱルサレムの(たみ)祭司(さいし)レビ(びと)(およ)一切(すべて)(たみ)(だい)より(せう)にいたるまでことごとく(これ)にともなふ(わう)すなはちヱホバの(いへ)()あたりし契約(けいやく)(ふみ)(ことば)(ことごと)(かれ)らの(みみ)(よみ)(きか)31(しか)して(わう)(おのれ)(ところ)()ちてヱホバの(まへ)契約(けいやく)()てヱホバにしたがひて(あゆ)(こころ)(つく)精神(せいしん)(つく)してその誡命(いましめ)證詞(あかし)法度(のり)(まも)(この)(ふみ)にしるされたる契約(けいやく)(ことば)(おこな)はんと()32ヱルサレムおよびベニヤミンの(あら)ゆる人々(ひとびと)をみな(これ)(くは)はらしめたりヱルサレムの(たみ)すなはちその先祖(せんぞ)(かみ)にまします(おん)(かみ)契約(けいやく)にしたがひて(おこな)へり 33かくてヨシア、イスラエルの子孫(ひとびと)(ぞく)する一切(すべて)()より(にく)むべき(もの)(ことごと)(とり)のぞきイスラエルの(あら)ゆる(ひと)をしてその(かみ)ヱホバに(つかふ)まつらしめたりヨシアの()にある()(あひだ)(かれ)らその先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバに(したが)ひて(はな)れざりき

第三十五章

1(ここ)にヨシア、ヱルサレムにおいてヱホバに逾越節(すぎこしのいはひ)(おこな)はんとし(しやう)(ぐわつ)の十四()逾越(すぎこし)(もの)(ほふ)らしめ 2祭司(さいし)をしてその(つとめ)(とり)(おこな)はせ(これ)(はげま)してヱホバの(いへ)(つとめ)をなさしめ 3またヱホバの聖者(きよきもの)となりてイスラエルの人衆(ひとびと)(をし)ふるレビ(びと)()(なんぢ)らイスラエルの(わう)ダビデの()ソロモンが(たて)たる(いへ)(きよき)契約(けいやく)(はこ)()(ふたた)(かた)(にな)ふこと(あら)ざるべし(され)(いま)(なんぢ)らの(かみ)ヱホバおよびその(たみ)イスラエルに(つか)ふべし 4(なんぢ)らまたイスラエルの(わう)ダビデの(ふみ)およびその()ソロモンの(ふみ)(もと)づきて父祖(ふそ)(いへ)(した)がひその班列(くみ)(より)(みづか)準備(そなへ)をなし 5(なんぢ)らの兄弟(きやうだい)なる(たみ)人々(ひとびと)宗家(そうけ)區分(わかち)(したが)ひて聖所(せいじよ)()(これ)にレビ(びと)宗族(やから)(ぶん)(かく)ること(なか)らしむべし 6(なんぢ)逾越(すぎこし)(もの)(ほふ)()(きよ)(なんぢ)らの兄弟(きやうだい)のために準備(そなへ)をなしモーセが(つた)へしヱホバの(ことば)のごとく(おこな)ふべしと 7ヨシアすなはち羔羊(こひつじ)および羔山羊(こやぎ)(たみ)人々(ひとびと)(おく)(その)(かず)(まん)また牡牛(をうし)(ぜん)(おく)(これ)みな(わう)所有(もちもの)(うち)より(いだ)して其處(そこ)()一切(すべて)(ひと)のために逾越(すぎこし)祭物(そなへもの)となせるなり 8その牧伯等(つかさたち)(たみ)祭司(さいし)とレビ(びと)誠意(まごころ)より(あた)ふる(ところ)ありまた(かみ)(いへ)長等(をさたち)ヒルキヤ、ゼカリヤ、ヱヒエルも綿羊(ひつじ)(せん)(ぴやく)(うし)(びやく)祭司(さいし)(あた)へて逾越(すぎこし)祭物(ささげもの)()9またレビ(びと)(かしら)たる人々(ひとびと)すなはちコナニヤおよびその兄弟(きやうだい)シマヤ、ネタンエル(ならび)にハシヤビヤ、ヱイエル、ヨザバデなども綿羊(ひつじ)(せん)(うし)(ひやく)をレビ(びと)(おく)りて逾越(すぎこし)祭物(さいもつ)となす 10(かく)のごとく献祭(つとめ)(こと)(そな)はりぬれば(わう)(めい)にしたがひて祭司(さいし)(たち)はその擔任場(もちば)()ちレビ(びと)はその班列(くみ)(した)がひ()11やがて逾越(すぎこし)(もの)(ほふ)りければ祭司(さいし)その()をこれが()より(うけ)(そそ)げりレビ(びと)その(かは)(はげ)12かくて燔祭(はんさい)(もの)(うつ)して(たみ)人々(ひとびと)父祖(ふそ)(いへ)區分(わかれ)(わた)してヱホバに(ささ)げしむモーセの(ふみ)(しる)されたるが(ごと)(その)(うし)(おこな)ふところも(また)(かく)のごとし 13(しか)して例規(さだめ)のごとくに逾越(すぎこし)(もの)()にて(あぶ)りその(ほか)聖物(せいぶつ)(なべ)(かま)(かなへ)などに()一切(すべて)(たみ)人々(ひとびと)(はせ)(くば)れり 14かくて(のち)かれら自身(みづから)のためと祭司(さいし)(たち)のために(そな)()はアロンの子孫(しそん)たる祭司(さいし)(たち)燔祭(はんさい)(あぶら)(ささ)げて(よる)(いり)たればなり(これ)(より)(かく)レビ(びと)自分(みづから)のためとアロンの子孫(しそん)たる祭司(さいし)(たち)のために(そな)ふるなり 15アサフの子孫(しそん)たる謳歌者(うたうたふもの)(ども)はダビデ、アサフ、ヘマンおよび(わう)先見者(せんけんしや)ヱドトンの(めい)にしたがひてその擔任場(もちば)()(もん)(まも)者等(ものども)門々(もんもん)(をり)てその職務(つとめ)(はな)るるに(およ)ばざりき()はその兄弟(きやうだい)たるレビ(びと)これがために(そな)へたればなり 16(かく)のごとく(その)()ヱホバの献祭(つとめ)(こと)ことごとく(そな)はりければヨシア(わう)(めい)にしたがひて逾越節(すぎこしのいはひ)(おこな)ひヱホバの(だん)燔祭(はんさい)(ささ)げたり 17(すなは)其處(そこ)(きた)れるイスラエルの子孫(ひとびと)その(とき)逾越節(すぎこしのいはひ)(おこな)七日(なぬか)(あひだ)(たね)いれぬパンの(いはひ)(おこな)へり 18預言者(よげんしや)サムエルの()より以來(このかた)イスラエルにて(かく)のごとくに逾越節(すぎこしのいはひ)(おこな)ひし(こと)なし(また)イスラエルの諸王(しよわう)(うち)にはヨシアが祭司(さいし)レビ(びと)ならびに(きた)りあつまれるユダとイスラエルの諸人(ひとびと)およびヱルサレムの(たみ)とともに(おこな)ひし(ごと)逾越節(すぎこしのいはひ)(おこな)ひし(もの)一人(ひとり)もあらず 19この逾越節(すぎこしのいはひ)はヨシアの治世(ぢせい)の十八(ねん)(おこな)ひしなり 20(かく)のごとくヨシア殿(みや)をととのへし(のち)エジプトの(わう)ネコ、ユフラテの(ほとり)なるカルケミシを攻撃(せめうた)んとて(のぼ)(きた)りけるにヨシアこれを(ふせ)がんとて(いで)(ゆけ)21(ここ)においてネコ使者(ししや)をかれに(つか)はして()ふユダの(わう)(これ)あに(なんぢ)(あづか)(ところ)ならんや今日(こんにち)(なんぢ)(せめ)んとには(あら)(わが)(てき)(いへ)(せめ)んとするなり(かみ)われに(めい)じて(いそ)がしむ(かみ)われとともにあり(なんぢ)(かみ)(さから)ふことを(やめ)(おそ)らくは(かれ)なんぢを(ほろ)ぼしたまはんと 22(しか)るにヨシア(かほ)(かへ)して(さる)ことを(うけが)はず(かへつ)てこれと(たたか)はんとて服装(すがた)()(かみ)(くち)より(いで)しネコの(ことば)(きき)いれずしてメギドンの(たに)(いた)りて(たたか)ひけるが 23射手(いて)者等(ものども)ヨシア(わう)()(あて)たれば(わう)その臣僕(しもべども)にむかひて(われ)(たす)(いだ)(われ)太痍(いたで)()ふと(いへ)24(ここ)においてその臣僕(しもべ)(ども)かれをその(くるま)より(たす)けおろし(その)(ひか)せたる(つぎ)(くるま)(のせ)てヱルサレムにつれゆきけるが(つひ)(しに)たればその先祖(せんぞ)(はか)にこれを(はうむ)りぬユダとヱルサレムみなヨシアのために(かな)しめり 25(とき)にヱレミヤ、ヨシアのために(あい)()(つく)れり謳歌(うたうたふ)(をとこ)謳歌(うたうたふ)(をんな)今日(こんにち)にいたるまでその(あい)()(うち)にヨシアの(こと)()べイスラエルの(うち)(これ)(れい)となせりその(ことば)(あい)()(うち)(しる)さる 26ヨシアのその(ほか)行爲(わざ)そのヱホバの律法(おきて)(しる)されたる(ところ)にしたがひて(なせ)(とく)(かう) 27およびその始終(しじう)行爲(わざ)などはイスラエルとユダの列王(れつわう)(ふみ)(しる)さる

第三十六章

1(ここ)において(くに)(たみ)ヨシアの()ヱホアハズを()りヱルサレムにてその(ちち)にかはりて(わう)とならしむ 2ヱホアハズは二十三(さい)(とき)(くらゐ)()きヱルサレムにて三月(みつき)(あひだ)()(をさ)めけるが 3エジプトの(わう)ヱルサレムにて(かれ)(はい)(かつ)(ぎん)(ひやく)タラント(かね)一タラントの(ばつ)(きん)(くに)(くわ)せり 4(しか)してエジプトの(わう)ネコ(かれ)兄弟(きやうだい)エリアキムをもてユダとヱルサレムの(わう)となして(これ)()をヱホヤキムと(あらた)めその兄弟(きやうだい)ヱホアハズを(とら)へてエジプトに(ひき)ゆけり 5ヱホヤキムは二十五(さい)(とき)(くらゐ)()きヱルサレムにて十一(ねん)(あひだ)()(をさ)めその(かみ)ヱホバの(あし)()たまふことを(なせ)6(かれ)(ところ)にバビロンの(わう)ネブカデネザル(せめ)のぼりバビロンに(ひき)ゆかんとて(これ)杻械(かせ)(つな)げり 7ネブカデネザルまたヱホバの(いへ)器具(うつはもの)をバビロンに(たづさ)へゆきてバビロンにあるその(みや)にこれを(をさ)めたり 8ヱホヤキムのその(ほか)行爲(わざ)その(おこな)ひし(にく)むべき事等(ことども)およびその(こころ)(たく)みし(こと)などはイスラエルとユダの列王(れつわう)(ふみ)(しる)さる(その)()ヱホヤキンこれに(かは)りて(わう)となる 9ヱホヤキンは八(さい)(とき)(くらゐ)()きヱルサレムにて三月(みつき)(とを)()(あひだ)()(をさ)めヱホバの(あし)()たまふ(こと)(なし)けるが 10(さい)(かへ)るにおよびてネブカデネザル(わう)(ひと)(つか)はして(かれ)とヱホバの(いへ)(たふと)器皿(うつはもの)とをバビロンに(たづさ)へいたらしめ(これ)兄弟(きやうだい)ゼデキヤをもてユダとヱルサレムの(わう)となせり 11ゼデキヤは二十一(さい)(とき)(くらゐ)()きヱルサレムにて十一(ねん)(あひだ)()(をさ)めたり 12(かれ)はその(かみ)ヱホバの(あし)()たまふ(こと)()しヱホバの(ことば)(つた)ふる預言者(よげんしや)ヱレミヤの(まへ)()(ひく)くせざりき 13ネブカデネザル(かれ)をして(かみ)(さし)(ちか)はしめたりしにまた(これ)にも(そむ)けり(かれ)かくその(うなじ)(こは)くしその(こころ)剛愎(かたくな)にしてイスラエルの(かみ)ヱホバに(たち)かへらざりき 14祭司(さいし)長等(をさたち)および(たみ)もまた(すべ)異邦人(いはうじん)(うち)にある(もろもろ)(にく)むべき(わざ)(なら)ひて太甚(はなはだ)しく(おほい)(つみ)(をか)しヱホバのヱルサレムに(きよ)(おき)たまへるその(いへ)(けが)せり 15(その)先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバその(たみ)とその住所(すみか)とを(あはれ)むが(ゆゑ)(しき)りにその使者(つかひ)(つか)はして(これ)(さと)したまひしに 16(かれ)(かみ)使者(つかひ)(たち)(あざ)けり(その)()(ことば)(かろ)んじその預言者(よげんしや)(たち)(ののし)りたればヱホバの(いかり)その(たみ)にむかひて(おこ)(つひ)(すく)ふべからざるに(いた)れり 17(すなは)ちヱホバ、カルデヤ(びと)(わう)(これ)(せめ)きたらせたまひければ(かれ)その聖所(せいじよ)(いへ)にて(つるぎ)をもて少者(わかきもの)(ころ)童男(わらべ)をも童女(わらはめ)をも老人(おいびと)をも白髮(しらが)(もの)をも(あはれ)まざりき(みな)ひとしく(かれ)()(わた)したまへり 18(かみ)(いへ)(もろもろ)大小(だいせう)器皿(うつはもの)ヱホバの(いへ)貨財(くわざい)(わう)とその牧伯等(つかさたち)貨財(くわざい)など(すべ)(これ)をバビロンに(たづさ)へゆき 19(かみ)(いへ)()きヱルサレムの石垣(いしがき)(くづ)しその(うち)宮殿(みやみや)(ことごと)()にて()きその(うち)(たふと)(うつは)(ことごと)(そこ)なへり 20また(つるぎ)をのがれし者等(ものども)はバビロンに(とらは)れゆきて彼處(かしこ)にて(かれ)とその子等(こら)臣僕(しもべ)となりペルシヤの(くに)(おこ)るまで(かく)てありき 21(これ)ヱレミヤの(くち)によりて(つた)はりしヱホバの(ことば)(おう)ぜんがためなりき(かく)この()(つひ)にその安息(あんそく)(うけ)たり(すなは)(これ)はその(あれ)をる(あひだ)安息(あんそく)して(つひ)に七十(ねん)滿(みち)22ペルシヤ(わう)クロスの元年(ぐわんねん)(あた)りヱホバ(さき)にヱレミヤの(くち)によりて(つた)へたまひしその聖言(みことば)(なさ)んとてペルシヤ(わう)クロスの(こころ)感動(かんどう)したまひければ(わう)すなはち宣命(みことのり)をつたへ詔書(せうしよ)(いだ)して(あまね)(こく)(ちう)告示(つげしめ)して(いは)23ペルシヤ(わう)クロスかく()(てん)(かみ)ヱホバ地上(ちじやう)諸國(しよこく)(われ)(たま)へりその(いへ)をユダのエルサレムに(たつ)ることを(われ)(めい)(およ)(なんぢ)らの(うち)もしその(たみ)たる(もの)あらばその(かみ)ヱホバの(たすけ)()(のぼ)りゆけ